奈良文化財研究所に関するさまざまな情報を発信します。

景観研究室の最近のブログ記事

文化的景観研究集会(第9回)開催のお知らせ

景観研究室では、2017年12月9日(土)〜10日(日)に文化的景観研究集会(第9回)「地域らしさを支える土木 ―文化的景観における公共事業の整え方―」を開催いたします。会場は、京都府立大学 大学会館2 階 多目的ホールです。 9日には文化的景観に関するポスターセッションをあわせて開催いたしま...
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景観研究室編集の『岡崎公園-洛東にできた都市の広場-』(時間を旅する絵本 「京都岡崎の文化的景観」1)が平成29年3月末に京都市役所の文化財保護課から発行されました。 「京都岡崎の文化的景観」の価値を小学生の子どもたちにも伝えられるようにという意図で作成したパンフレットで、①旧石器~縄文時代、...
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文化的景観研究集会(第8回)のエクスカーションは、重要文化的景観の選定を目指した取組をおこなっている京都市北区中川北山町を対象に、「中川村おこしの会」の全面的なご協力のもと実施することができました。 中川集落は、磨き丸太や垂木生産をおこなう北山林業の中心地です。水田は一枚もなく、山は畑のように...
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文化的景観研究集会(第8回)では、昨年度に引き続き、ポスターセッションも開催しました。今年度は以下の計18題の発表がありました。     【学術研究部門】 □A-1 文化的景観の価値の把握と共有におけるフェノロジーカレンダーの有用性~北海道美瑛町を対象として~/麻生美希(九州大学)、真板...
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景観研究室では、2016年7月30日〜31日にかけて、文化的景観研究集会(第8回)「地域のみかたとしての文化的景観」を開催しました。 今年度の文化的景観研究集会は、2016年3月に刊行した『地域のみかた 文化的景観学のすすめ』という本を片手に、各地域や各学術分野において、文化的景観がどのような...
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昨年度に開催しました文化的景観研究集会(第7回)の報告書を7月末に刊行しました。   奈良文化財研究所景観研究室では、文化的景観研究集会で得られた様々な視点や学びを踏まえ、今後も学としての文化的景観の議論を深めていく基盤としての役割を担いたいと考えています。 その一環として、20...
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2013年から開催してきました文化的景観学検討会での議論をまとめた本を、今年3月末に刊行しました。ご協力をいただきました各地の皆さまに心から御礼申し上げます。 すでにお届けした文化財関係の方々からは、文化的景観が何なのかやっと分かった、といったご意見や、もっと早くこうした本が欲しかったと、いっ...
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景観研究室では、11月28日〜29日にかけて文化的景観研究集会(第7回)「営みの基盤 生態学からの文化的景観再考」を開催しました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー その1 ポスターセッション編 その2 シンポジウム編 その3 エクスカーション編(今回) ーーーーーーーーーーー...
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景観研究室では、11月28日〜29日にかけて文化的景観研究集会(第7回)「営みの基盤 生態学からの文化的景観再考」を開催しました。 その模様を、3回にわたってご報告したいと思います。   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー その1 ポスターセッション編 その2 シンポジ...
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景観研究室では、11月28日〜29日にかけて文化的景観研究集会(第7回)「営みの基盤 生態学からの文化的景観再考」を開催しました。   今回の研究集会では、市町村の担当職員、大学の研究者、コンサルタントの職員から大学院生、学部生に至るまで、さまざまな立場で文化的景観にかかわられてい...
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 景観研究室では、文化的景観保護に関する基礎的・体系的な調査研究の一環として、重要文化的景観選定地を中心とした国内の文化的景観保護の取り組みに関する動向を把握・収集しております。その成果は、研究所刊行物である文化的景観資料集成第1集・第2集のほか、景観研究室ウェブサイトで公開している「重要文...
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オカシル連続講座2015(第1回)のご案内

景観研究室では、京都市文化財保護課と共に、 平成22年から京都市岡崎地区を対象に文化的景観としての調査をおこなってきました。 そしてこの調査を受けて、2015年10月7日、 「京都岡崎の文化的景観」が京都市第1号の重要文化的景観に選定されました。   今年はその一環として、 ...
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重要文化的景観選定地一覧の更新

「重要文化的景観」とは、文化的景観の中でも特に重要なものについて、都道府県又は市町村の申出に基づき、 国によって選定された地域のことです。   2015年10月7日に新たに以下の3地区が新たに選定されました。   「佐渡相川の鉱山及び鉱山町の文化的景観」(新潟県佐渡...
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 景観研究室では、11月28日〜29日にかけて、文化的景観研究集会(第7回)を開催いたします。    今回の研究集会では、新たな試みとして文化的景観に関するポスターセッションを開催することとしております。  学術研究部門、地域計画部門、地域活動部門を設けておりますので、研究者...
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「京都岡崎の文化的景観」パネル展の開催

「京都岡崎の文化的景観」の重要文化的景観選定記念事業の一環として、パネル巡回展がスタートしました。すべてのパネルが揃うのは10月25日の記念講演会の会場(平安神宮 記念殿)においてですが、9月21日から10月24日まで京都府立図書館・エントランスでプレ展示をおこなっています。 景観研究室では、...
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平成22年度より、景観研究室では、京都市の「京都岡崎の文化的景観」調査および保存計画策定の協力を行ってきました。こうした成果に基づき、平成27年6月19日、文化庁の文化審議会により重要文化的景観に選定するよう文部科学大臣に答申があり、今秋には「京都岡崎の文化的景観」は重要文化的景観に選定される予...
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重要文化的景観選定地区に関する情報の更新

景観研究室では、これまで、文化的景観の保護に関する基礎的・体系的な調査研究の一環として、重要文化的景観選定地に関する情報を収集・整理し、刊行物及びウェブサイト等において公開してきました。   重要文化的景観の選定件数の増加に伴って公開情報量が増加してきたこと、また、刊行物(「文化的...
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景観研究室では、文化的景観資料集成第2集『文化的景観保存計画の概要(Ⅱ)』を刊行しました。本シリーズは、景観研究室が継続的に進めている文化的景観の基礎的・体系的な調査研究に関する成果の一環として刊行しているものです。   今回刊行する第2集は、2010年3月に刊行した文化的景観...
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文化的景観研究集会(第7回)開催のお知らせ

景観研究室では、2015年11月28日(土)〜29日(日)に文化的景観研究集会(第7回)「営みの基盤 –生態学からの文化的景観再考−」を開催いたします。   今回の研究集会では、人々の営みの基盤としての自然環境に着目し、それらをいかにして一連のものとして...
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景観研究室ウェブサイト更新のお知らせ

このたび、景観研究室のウェブサイトを大幅更新しました。 http://www.nabunken.go.jp/org/bunka/landscape.html 調査研究等に関する内容を整理し、最新の情報へと改めるとともに、ブログや奈文研ニュース等でもご紹介しておりました「文化的景観学」検討...
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「文化的景観学」検討会の開催

「文化的景観」はまだまだ若い概念であり、研究・実践両面において十分な蓄積があるとはいえません。そのため、各地の実践(取組)を支えられる考え方の基盤(「学」)が求められています。   そこで、景観研究室では、分野を横断して文化的景観の論じる視点を体系化させ、「文化的景観学」として...
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オカシル連続講座2014(第5回)のご報告

オカシル連続講座2014(第5回)が、3月22日(日)、 kokoka京都市国際交流会館の特別会議室で行われました。 テーマは「緑が語る、地域の本来と将来~京都岡崎の文化的景観②」です。   現在の岡崎地域(京都市左京区)は緑にあふれ、 その間をぬうように琵琶湖疏水や白川が流れてい...
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UNESCOウェブサイトでの公開

3月に景観研究室で刊行しましたWorld Heritage Papers vol.26日本語版『世界遺産の文化的景観−保全・管理のためのハンドブック』のPDF版がUNESCO世界遺産センターウェブサイトでも公開されました。   http://whc.unesco.o...
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景観研究室では、2011年度より「文化的景観およびその保存・活用に関する調査・研究」の一環として、諸外国との比較研究を行っています。その一環として、World Heritage Papers vol.26 “World Heritage Cultural Landscapes: ...
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オカシル連続講座2014(第5回)のご案内

1月25日に開催したオカシル連続講座2014(第4回)に続き、 第5回を3月22(日)に下記のとおり開催します。   テーマ  緑が語る、地域の本来と将来~京都岡崎の文化的景観② 日 時  平成27年3月22日(日)午後2時~午後4時 会 場  kokoka京都市国際交流会館...
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オカシル連続講座2014(第4回)のご報告

景観研究室では、京都市文化財保護課と共に、 平成22年から京都市岡崎地区を対象に文化的景観としての調査をおこなってきました。 そしてこの調査を受けて、 重要文化的景観の京都市域第1号として 「京都岡崎の文化的景観」の申請に向けた取組を進めています。   今年はその一環として、...
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重要文化的景観選定地一覧の更新

「重要文化的景観」とは、文化的景観の中でも特に重要なものについて、都道府県又は市町村の 申出に基づき、国によって選定された地域のことです。 2014年10月6日に「菅浦の湖岸集落景観」(滋賀県長浜市)が新たに選定されました。 今回の選定で重要文化的景観選定地区は44地区になります。 ...
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文化的景観講演会のご案内

地域の将来を考えていく上で、今日、文化的景観のアプローチは注目されています。 奈良文化財研究所では、文化財保護法に文化的景観保護制度が創設されたのを契機として、2008年度から2013年度まで、6回にわたり研究集会を開催し、議論を深めてまいりました。景観研究室では、研究集会での成果等を踏まえつ...
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重要文化的景観選定地情報の公開

景観研究室では、文化的景観に関する基礎的・体系的な調査研究の一環として、国の重要文化的景観選定地の情報についても収集・整理しています。 その成果の一部として、奈文研ウェブサイトにおいて重要文化的景観選定地情報の公開と更新を行っております。 http://www.nabunken.go.jp/...
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   1983年の『チベットのモーツァルト』で宗教人類学者として鮮烈なデビューを飾った中沢新一氏であるが、氏の近年の関心はもっぱら縄文や古代といった過去に向けられているようである。そのなかでも本書は、もともと週刊誌に連載されていた記事をまとめたもの...
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   本書では、景観を考える上で「美しい」や「心地よい」などの抽象的な概念に対して、その理由を明らかにするために景観の物理的な要素に対して考察をおこなう。そして、漠然と人々が感じる抽象的概念の背景にある本質を継承することにより、現代社会でめまぐるし...
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   近年、宇治や金沢の文化的景観にみられるように、日本国内において都市部の文化的景観保護の取り組みが活発化している。これまで文化財保護法における重要文化的景観に選定された多くの地域は、棚田をはじめとする農山漁村を中心とした文化的景観であったが、人...
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   監訳者の中越信和氏をはじめ、自然科学分野から文化的景観に関わるひとの多くは「 門にしている。なぜ植物学や動物学、また自然界での相互の関係を扱う生態学ではないのだろうか。そもそも景観生態学とは何なのだろうか。文化的景観と景観生態学、そこには「景...
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    「文化的景観」という概念は、いまだ、日本では一般的とはいいがたい。その一因に、「景観」という語が指し示す内容の曖昧さがある。「景観」といわれて普通に想定するのは、物理的な眺めのことであろう。けれども、文化的景観は、物理的な眺めを形成するバッ...
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宇治・白川地区の坊棚田

 平等院や宇治上神社のある中宇治地区から山をひとつ隔てた南側、直線距離で1kmほどしか離れていない場所に宇治市の白川地区がある。東西に伸びる谷筋にひっそりと集落がたたずみ、その谷間を埋めるように茶園と水田が展開する、まるで隠れ里のような場所である。    図1は明治中期の地籍図から復元した白川...
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宇治橋通りの庇と出格子

 宇治の文化的景観の中核をなす宇治橋通りは、平安貴族の別荘地として区画された格子状街区を斜めに横断するように、12世紀頃に新設された通りである。中世末以来、宇治の茶業を取り仕切った「茶師」と呼ばれる特権的な茶業家が屋敷を連ね、近代以降は多くの茶師が没落して茶商の時代へと移り、さらに宇治の都市的発...
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