なぶんけんブログ|奈良文化財研究所に関する様々な情報を発信します。

2009年2月アーカイブ

様になる

様になる

2009年2月  飛鳥池の発掘調査では、いろいろな木製の「様(ためし)」が出土した。「様」とは、製品の見本、あるいは手本といったもので、これと同じものを工人は作るのである。「様」とそっくり同じように作ることで、製品として一定の規格や性能が確保されることになる。また、「様」があれば、多くの工人で作業す...

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柱穴の魅力

柱穴の魅力

2009年2月  写真にみえる穴は、藤原宮の周囲を囲んでいた掘立柱塀(大垣)の遺構です。南北一列に並ぶ方形の穴は、柱の根元を埋め立てるために掘られた穴(柱掘方)で、1辺が1.3~1.8mほどと大型です。古代の役所では、このように大型で方形の柱掘方を伴う掘立柱建物が多数見られます。小型で円形の柱掘方を...

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平城京と国分寺の瓦

平城京と国分寺の瓦

2009年2月  拓本の図は信濃国分寺の軒瓦です。この瓦は以前から奈良の瓦によく似ていると言われながら、同笵の瓦はこれまで奈良でみつかりませんでした。同笵瓦とは、木製の同一笵に粘土を詰めて文様を作り出した別々の個体の瓦です。ところが、2003年の奈良市教育委員会による奈良市国見町の発掘で、はじめて信...

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