なぶんけんブログ|奈良文化財研究所に関する様々な情報を発信します。

2014年10月アーカイブ

奈良文化財研究所概要2014

奈良文化財研究所概要2014

「奈良文化財研究所 概要2014」を電子公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://www.nabunken.go.jp/publication/gaiyo.html 目次 1.表紙、目次、正誤表など 2.研究所の役割と組織 3.研究所の施設 4.トピックス 5.2013年度事...

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(62)古代の大学

(62)古代の大学

貴族の子 役人養成所  次のうち、平城京の時代にもあった学校は、どれでしょうか。〈1〉小学校〈2〉中学校〈3〉高校〈4〉大学―。  答えは〈4〉の大学です。平城京には、貴族の子どもたちを役人に養成するための「大学」とよばれる機関がありました。当時の法律では、13~16歳で入学して、9年以内に卒業...

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(61)大極殿のあしもと

(61)大極殿のあしもと

基壇内部に免震装置  平城宮にそびえ立つ第一次大極殿、この連載にもなんども登場しおなじみですよね。その復元にあたっては、発掘調査の成果や、現存する古代の建築、さらには歴史資料などに基づいて、研究員が議論を積み重ね、古代の姿を描くことができました。  しかし、実際に建物として復元するためには、もう一つ...

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特別講演会「遺跡の年代を測るものさしと奈文研」を開催

特別講演会「遺跡の年代を測るものさしと奈文研」を開催

 去る、10月25日(土)に東京の有楽町朝日ホールにて、奈文研の日頃の活動や調査研究成果を広く東京の皆様に紹介するため毎年秋に開催し、今回は『遺跡の年代を測るものさしと奈文研』と題して、奈文研が古代の遺跡や遺物の年代を測る「ものさし」を作るために、土器・瓦・木簡などの研究を互いにどのように補完し...

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平城宮跡資料館秋期特別展「地下の正倉院展-木簡を科学する-」第1期解説シート

平城宮跡資料館秋期特別展「地下の正倉院展-木簡を科学する-」第1期解説シート

平城宮跡資料館秋期特別展「地下の正倉院展-木簡を科学する-」第1期解説シート を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 http://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/2333 木簡と探査 1東方官衙大土坑...

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(60)古代の省略文字

(60)古代の省略文字

横着が生んだ かなとカナ  左の木簡の写真、漢字に交じってカタカナの「ア」や「マ」のような字がみえますね(矢印部分)。でもこれはカタカナではありません。「部」という漢字を省略した文字なのです。  古代人の名前は、左の木簡に書かれた物部(もののべ)や漆部(ぬりべ)、日下部(くさかべ)のように、〇〇...

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(59)何年たつと文化財?

(59)何年たつと文化財?

50年で登録 広がるすそ野  トン、トン、トン。  奈良の薬師寺には、連日、東塔の解体修理の槌(つち)音がひびいています。奈良時代に建てられた東塔は千二百数十歳。各時代の人々が大切に守り続け、現在は日本を代表する文化財建造物として国宝に指定されています。  ところで、建造物は何年たつと文化財に...

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埋蔵文化財ニュースNo.47~48,52~58,60~61

埋蔵文化財ニュースNo.47~48,52~58,60~61

埋蔵文化財ニュースNo.47~48,52~58,60~61 (CAO NEWS Centre for Archaeological Operations)を電子公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://www.nabunken.go.jp/publication/mai...

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埋蔵文化財ニュースNo.10,28,31,34,35,41,42,44

埋蔵文化財ニュースNo.10,28,31,34,35,41,42,44

埋蔵文化財ニュースNo.10,28,31,34,35,41,42,44 (CAO NEWS Centre for Archaeological Operations)を電子公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://www.nabunken.go.jp/publicati...

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秋風そよぐ平城宮跡

秋風そよぐ平城宮跡

平城宮跡の朱雀門周辺にはたくさんのオギが群生しています。 秋風に揺れるオギや色づき始めた桜の木々を眺めながら、深まる秋を 感じてみてはいかがでしょう。 朱雀門近くには休憩所が新設されていますので、ぜひご利用ください。 朱雀門(2014年10月17日) オギ(2014年10月17日) オギ(201...

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鳥と信仰

鳥と信仰

2014年10月  古今東西、私たちの生活には多くの動物たちが関わっています。たとえば犬、馬、牛、そして鳥です。こうした動物たちは、家畜や食用としてさまざまな場面で私たちの生活を支えてくれています。と同時に、祭祀や信仰の対象にもなったのです。  鳥への信仰は古くから世界中でみられ、多くの神話...

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(58)古代の「うた」(下)

(58)古代の「うた」(下)

漢字のみ和歌に遊び心  古代の「うた」には、漢詩と和歌の2種類がありました。前回は漢詩のお話をしましたので、今回は和歌について考えてみましょう。  和歌とは「やまとうた」のことで、五・七・五・七・七と句をつらね、31音でつづった短歌に代表されます。その歴史は古く、飛鳥・奈良時代の和歌を集めた『万...

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(57)古代の「うた」(上)

(57)古代の「うた」(上)

漢詩 国越え通じる思い  古代の「うた」には、漢詩と和歌の2種類がありました。このうち今回は皆さんにあまりなじみのない漢詩について考えてみましょう。  わが国では、7世紀後半から漢詩が作られるようになったと言われています。明日香村の飛鳥池工房遺跡からは、漢詩が書かれた7世紀後半の木簡が出土してい...

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2015年度文化財担当者研修課程の予定公開

2015年度文化財担当者研修課程の予定公開

2015年度研修課程一覧を公開しました。 https://www.nabunken.go.jp/fukyu/kensyu.html   奈良文化財研究所では、埋蔵文化財の保護・活用を推進し、国民に対するサービスの向上をはかるため、地方公共団体等の埋蔵文化財担当職員の資質向上を目的...

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(56)庭園に思い描くパラダイス

(56)庭園に思い描くパラダイス

 世界的によく知られる「日本庭園」。その起源は古代にさかのぼります。平城宮や平城京の跡からは、自然風の形をした池をもつ奈良時代の庭園の跡が数多く発掘されています。庭園の中心となる池は、大海に見立てられ、岬や入り江が連なり、石組みや島をもつものもありました。小石が敷き詰められた緩やかな斜面の池辺が...

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(55)木とんぼとコマ

(55)木とんぼとコマ

くるくる 古代人の工夫  1984年、平城宮の内裏の東を流れる奈良時代後半の水路から、現在の竹とんぼによく似たプロペラ形をした遺物が出土しました。素材は竹ではなくヒノキであったため、竹とんぼならぬ「木とんぼ」と命名されました。中央の小さな孔(あな)をはさんで、風切り用の羽根を左右対称に削り出す点は...

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「奈文研ニュースNo.54」

「奈文研ニュースNo.54」

「奈文研ニュースNo.54」(NABUNKEN NEWS No.54)を電子公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://www.nabunken.go.jp/publication/nabunkennews.html 目次 ・「災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計...

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第115回公開講演会の開催

第115回公開講演会の開催

去る、平成26年10月4日(土)に第115回公開講演会が当研究所平城宮跡資料館講堂において開催されました。 初めに松村所長による挨拶と引き続いて「和同開珎1文の価値は?」と題しての特別講演、次に芝研究員による「植物種実からみた古代の食生活」、惠谷研究員による「文化的景観の味わい方」と題しての講演があ...

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東院庭園観月会―天平三年絵巻―を開催いたしました

東院庭園観月会―天平三年絵巻―を開催いたしました

9月27日(土)に東院庭園『よみがる古都の宴―天平三年絵巻―』を開催しました。約130名の方々にお越し頂いて、東院庭園の役割、古代の饗宴の様子など、古代の観月遊興の様子を再現することにより、ご来場頂いた皆様方には幽玄の夕べを楽しんでいただけかと存じます。 盛況のうちに、無事終了しましたことを感...

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(53)描かれたのは鬼か疫病神か

(53)描かれたのは鬼か疫病神か

人面墨書土器 厄は外!  奈良時代には、少し不思議な風習がありました。土器に墨で人の顔を描き、何かのまじないをおこなってから川などに流す、という風習です。このときに用いた土器を、「人面墨書(じんめんぼくしょ)土器」と呼んでいます。使われた土器は煮炊き用の土師器(はじき)の甕(かめ)が多く、甕のかた...

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(54)平城京のメインストリート

(54)平城京のメインストリート

朱雀大路 威信の劇場  近鉄電車で大和西大寺駅から近鉄奈良駅方面へ向かうと、左手やや遠方に平城宮の正殿である第一次大極殿、右手に平城宮の正門である朱雀門の復元建物を見ることができます。この二つの建物は、南北に一直線に並びますが、奈良時代には朱雀門からさらに南に真っすぐ延びる朱雀大路というメインスト...

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製作地をさぐる難しさ

製作地をさぐる難しさ

2014年10月  遺跡から出土した遺物が、どこで製作されたのかは、常に研究者が意識する課題の一つです。その遺跡が工房などの製作址であれば別ですが、遺物は廃棄場所や使用場所から出土することが多いため、にわかに製作地がわかるケースは非常に少ないと言えます。  考古学の研究者が製作地を追求する際には、ま...

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