なぶんけんブログ

奈良文化財研究所に関するさまざまな情報を発信します。
 

礎石からみた古代建築の上部構造

2019年8月  奈良文化財研究所では、平城宮跡などを舞台に、失われた建物の復元研究をおこなっています。復元研究は、発掘調査で見つかった建物跡、その建物に使われた瓦や礎石などの出土遺物を中心として、関連する文献・絵画などの資料や、現存する類例建物の検討など、多面的な分析が必要です。復元研究の方法は、...
続きを読む
 9月1日まで開催しております「ならのみやこのしょくぶつえん」展では、8月16日(金)、8月23日(金)各日14時30分よりワークショップを行います。  当日は、展覧会に展示されている遺物をもとにしたハンコを使って、オリジナル巾着やオリジナルトートバッグを作ります!  たくさんハンコを使ってもよし、...
続きを読む

奈良文化財研究所紀要2016

『奈良文化財研究所紀要2016』(Bulletin of National Research Institute for Cultural Properties, Nara)を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://repository.nabunken...
続きを読む
 暑い日が続いていますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。  ただいま、平城宮跡資料館では「ならのみやこのしょくぶつえん」展を開催しています。  どのような展示物があるかは、先日のブログでご紹介しましたので、今回は展示会場の子ども向けコーナーのご紹介をしたいと思います。  お子さまに考古学にもっと...
続きを読む
 「ならのみやこのしょくぶつえん」オープンしてから約3週間が経ちましたが、みなさん、来園していただけましたでしょうか?  実は、夏休み中、何度でも足を運んでいただけるようなイベントをご用意しているんですよ。  期間中、ワークシートにそって、展示品をよ~く観察し、回答してくれた方全員に、奈文研オリジナ...
続きを読む

掘立柱建物に住む

2019年8月  古代の集落は、大きく2種類の建物で構成されていました。一つは地下式の「竪穴建物」で、もう一つが地上式の「掘立柱建物」です。縄文時代以来、住居はほとんどが竪穴建物で、掘立柱建物は倉庫や神殿、居館といった施設に限られていました(図1)。しかし、古墳時代には掘立柱建物を一般の住居として使...
続きを読む

巡訪研究室
(2)文化遺産部 歴史研究室

 今回は、文化遺産部 歴史研究室の仕事についてご紹介します。 奈良を中心とした近畿地方の古寺社には、現在に至るまで膨大な量の文化財が伝わっています。人間の手によって伝世されてきた文化財としては、質・量ともに世界的に誇るべきものです。  それらの文化財の調査・研究は、昭和27年(1952)の当研究所...
続きを読む
 ただいま平城宮跡資料館では、毎年恒例のこども向けの企画展を開催しています。今年は「ならのみやこのしょくぶつえん」と題して、平城宮・京跡から出土した植物をご紹介しています。  "ならのみやこ"には、植物園といってもいいほどに沢山の植物が植えられていました。 本企画展では、発掘調査で見つかった木簡や瓦...
続きを読む

鞍つくりから仏つくりへ

2019年7月  みなさんは鞍作鳥(くらつくりのとり、止利とも書く)という人物をご存知でしょうか。  彼は日本最初の本格的寺院である飛鳥寺の釈迦如来像(飛鳥大仏)のほか、法隆寺金堂の釈迦三尊像をつくったことで知られる、飛鳥時代を代表する仏師です。ではなぜ、彼の名前は「仏作」ではなく、「鞍作」なのでし...
続きを読む

寄生木

 東院庭園の池の北岸には築山石組が復原され、その背景を彩るのはアカマツ、ヒサカキ、イヌツゲ、ウメ、ヤナギなどの奈良時代に植栽されていた樹木たちです。            ヒサカキ1                     ヒサカキ2  写真は、左右どちらもヒサカキという樹木です。  北側の周遊ルー...
続きを読む

「奈文研ニュースNo.73」

「奈文研ニュースNo.73」(NABUNKEN NEWS No.73)を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/6998 目次 ・キトラ古墳整備報告書の刊行(内田...
続きを読む
このたび、全国遺跡報告総覧(以下、遺跡総覧)は、奈良文化財研究所抄録データベース(※1)を統合しました。これにより、遺跡総覧が保持する発掘調査報告書(以下、報告書)の書誌情報は、約61,000件(統合前から約29,000件増)、抄録情報は約126,000 件(統合前から約70,000件増)となりまし...
続きを読む
 現在、藤原宮跡資料室では2018年におこなわれた発掘調査や研究の成果をロビーにて速報展示しています。  詳細はこちら  7月1日~7月7日までの期間限定で飛鳥寺旧境内の発掘調査で出土した風鐸の実物を展示します。  風鐸は、寺院の堂塔の軒先の四隅や屋根の相輪に吊るされる鐸形の鈴です。  今回出土した...
続きを読む
 みなさんは遺跡から出土するもの、というと何をイメージしますか? 土器、石器、瓦など、遺跡からはたくさんの遺物が出土しますが、平城宮やその周辺では地下水位が高いため、木製品などの有機質の遺物がよく保存されています。この木製品など有機質遺物の調査研究が、わが考古第一研究室の仕事の1つです。 ところで木...
続きを読む

ハエがつないだ日韓交流

2019年7月  ポンテギという韓国の食べ物をご存知でしょうか?ポンテギとは、韓国語でさなぎを意味する単語ですが、一般的には、蚕のさなぎを醤油などで甘辛く煮たものを指し、ある時はマッコリのつまみとして、ある時は食べ歩きのおやつとして屋台で目にする、韓国ではお馴染みの食べ物です。しかし、とにかく見た目...
続きを読む

第124回公開講演会の開催

 去る、令和元年6月15日(土)に第124回公開講演会を当研究所平城宮跡資料館講堂において開催しました。  松村所長による挨拶の後、前川研究員による「第一次大極殿院南門の復原」と題してのトピック講演があり、引き続き松田研究員による「出土木製品の恒久的な保存と一時的な保管」、村田研究員による「防災・減...
続きを読む
これまで戦前を含め発掘調査報告書の発行数は不明であり、十数万~二十万冊とも言われてきました。奈良文化財研究所(以下、奈文研)では、実数を確定するため、全国の発掘調査報告書の総目録を作成しています。大阪府編が完成しましたので、公開します。 URL(全国遺跡報告総覧):発掘調査報告書総目録 大阪府編 h...
続きを読む

「時をこえて」掘りおこされた埴輪

2019年6月  木々の新緑がまぶしい平城宮跡は、遠足シーズンもあって小学生でにぎわう季節を迎えています。その平城宮の正門、朱雀門の前に、昨年3月に開館した「平城宮いざない館」があります。奈良時代を体感し、その舞台となった平城宮跡に親しんでいただくための、ガイダンス施設です。   平城宮いざない館の...
続きを読む
令和元年6月7日(金)、平城宮跡大極殿院地区の発掘調査(平城第612次調査)の現地説明会を開催しました。 当日は180名の方にご参加いただきました。 発表資料はこちらです。 >>学術情報リポジトリ 発掘担当者からのコメント:都城発掘調査部 主任研究員 桑田 訓也  雨の降りしきる中、予想を上回る多く...
続きを読む
このたび、2016年9月から公開しているイベント情報の検索機能を改善しました。 種別(展覧会、講演会、現地説明会、その他)、開催日、開催地、フリーワードなどから、関心に合わせて各地の遺跡や文化財に関するイベント情報を検索しやすくなっています。 また、全国遺跡報告総覧に登録された報告書に表示される「内...
続きを読む
2019年6月  現在、飛鳥資料館では、春期特別展「骨ものがたり-環境考古学研究室のお仕事」が開催されています。(4月23日~6月30日)  環境考古学とは、遺跡から出土する動植物遺存体(骨や種子など)の調査を通して、昔の生活環境や食生活、生業など、人と自然がどのように関わりながら生きていたのか、そ...
続きを読む

水辺に集う

 芽吹きの春から新緑の初夏へと移り変わっていく季節、若葉の緑が眩しい東院庭園を訪れました。  庭園に足を踏み入れますと、植栽のモミジやアカマツ、ヤナギの鮮やかな緑が目に飛び込んできます。  池の西南部には中島があり、アカマツの下では一羽のカルガモが羽を休めており、水面上を数匹のツバメが低空飛行を繰り...
続きを読む

モンゴルの兵馬俑 "Shoroon Bumbagar"

2019年5月 皆さんが「兵馬俑」という言葉を聞いたとき何を連想されるでしょうか? おそらく、多くの人は中国の秦の始皇帝陵をすぐに思い浮かべるのではないかと思います。確かに、始皇帝陵の兵馬俑は世界的にも有名で、質・量ともに群を抜いています。しかし、兵馬俑は始皇帝陵だけで発見されているわけではありませ...
続きを読む

ヒラドツツジの開花状況(満開)

 平城宮跡は目にも鮮やかな新緑に彩られ、爽やかな風が吹き渡る季節を迎えています。  暦の上で夏が始まる日とされている二十四節気の一つ「立夏」を迎え、毎年この季節には、色とりどりのヒラドツツジ(平戸躑躅)が見頃となります。  平城宮跡の随所でご覧いただけますので、散策に是非お越しください。 平城宮跡資...
続きを読む

埋蔵文化財ニュースNo.171、174

埋蔵文化財ニュースNo.171、174(CAO NEWS Centre for Archaeological Operations)を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://www.nabunken.go.jp/publication/maibunnew...
続きを読む
 現在、藤原宮跡資料室玄関ホールで開催している特集展示「埋(うず)もれた大宮びとの横顔―薬・まじない・庄園の木簡」は、4月18日から後期の木簡展示をおこなっています。  後期にご紹介する2点の木簡は、いずれも大型の帳簿で、弘仁元年から2年にかけての庄園の収支簿と、都へ米を進上した記録木簡です。藤原宮...
続きを読む

「奈文研ニュースNo.72」

「奈文研ニュースNo.72」(NABUNKEN NEWS No.72)を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/6964 目次 ・調査研究の舞台裏を展示する(小沼...
続きを読む
これまで戦前を含め発掘調査報告書の発行数は不明であり、十数万~二十万冊とも言われてきました。奈良文化財研究所(以下、奈文研)では、実数を確定するため、全国の発掘調査報告書の総目録を作成しています。新潟県編が完成しましたので、公開します。 URL(全国遺跡報告総覧):発掘調査報告書総目録 新潟県編 h...
続きを読む

烏形の幢は八咫烏か

2019年4月   藤原宮大極殿院の南門前から2016年の夏に発見された7本の幢幡遺構。その配置と性格について、2017年3月1日の作寶楼「藤原宮の幢幡遺構を読み解く」で私見を述べました。その際に未解決の課題として残されたのが、中央に位置する烏形の幢の性格でした。この烏形幢は、四神幡や日月像と異なり...
続きを読む

桜の開花状況(満開)

平城宮跡の桜の開花状況をお知らせいたします。 今まさに満開を迎えた平城宮跡にぜひお越しください。 平城宮跡資料館付近 第一次大極殿を望む 第二次大極殿付近 第二次大極殿付近 第二次大極殿付近 礎石 第二次大極殿付近 第二次大極殿付近 東区朝堂院付近 東区朝堂院付近から第一次大極殿を望む 東区朝堂院付...
続きを読む
 奈良文化財研究所では、2019年1月に『藤原宮木簡四』を刊行しました。本展示では、『藤原宮木簡四』に掲載した木簡から、藤原宮の時代に用いられた薬の木簡、まじないの符号を記した呪符、藤原宮の跡地に営まれた庄園で平安時代初期に作成された大型の帳簿など、計21点を、2期に分けてご紹介します。  普段、目...
続きを読む
1、ARIADNE Plus参画の概要 ARIADNEは、多国間での考古学情報を統合し、相互連携によって多くの人が情報にアクセスしやすくするシステムの構築、コミュニティの組成に取り組んでいるEUの事業です。 第二期計画であるARIADNE Plusでは、ヨーロッパ各国に加え、日本・アメリカ・アルゼン...
続きを読む

桜の開花状況(五分~八分咲き)

平城宮跡の桜の開花状況をお知らせいたします。 今週は強い寒気の影響をうけ、季節外れの寒さに見舞われました。 一転して、今週末はうららかな陽気に包まれ、絶好のお花見日和になりそうです。 春本番を迎えた平城宮跡にぜひお越しください。 平城宮跡資料館付近 平城宮跡資料館付近 平城宮跡資料館付近 第二次大極...
続きを読む

遺跡に刻まれた災害の爪痕

2019年4月   先日(3/8)、平城宮跡資料館で開催されている「発掘された平城2017・2018」(2019/2/2~3/31)のギャラリートークで、平城京跡で発見された地震の痕跡についてお話しさせていただきました。平城宮の正門・朱雀門の周辺から出土した人形や、法華寺旧境内から出土した井戸枠の磚...
続きを読む

桜の開花状況(咲き始め)

 平城宮跡の桜の開花状況をお知らせいたします。  ふっくらとしたつぼみが少しづつ開花しています。  これから一気に春の陽気に包まれる平城宮跡。ぜひお花見にお越しください。 平城宮跡資料館付近 平城宮跡資料館付近 第二次大極殿付近 推定宮内省付近 東区朝堂院付近 東区朝堂院付近 撮影場所 クリックで拡...
続きを読む

東院庭園のモモ(満開)

 先日ご紹介しました東院庭園のモモの開花状況をお知らせいたします。  春の陽気のもと、満開に咲き誇っています。  ぜひ東院庭園まで足をお運びください。 東院庭園のモモ(以下同) 撮影場所 クリックで拡大していただけます...
続きを読む

森蘊 旧蔵資料 目録の公開

 森蘊(もり・おさむ、1905-1988)は、昭和を代表する庭園史家であり、作庭家としても活躍した人物です。奈文研が創建された昭和27年(1952)から、昭和42年(1967)に退官するまで、建造物研究室長を務めました。奈文研退官後は「庭園文化研究所」を設立し、京都の浄瑠璃寺庭園、奈良の円成寺庭園、...
続きを読む

東院庭園のモモ(五分咲き)

 先日ご紹介しました東院庭園のモモの開花状況をお知らせいたします。  現在は五分咲きとなっております。  いよいよ満開を迎える可憐なモモの花。ぜひ東院庭園まで足をお運びください。 東院庭園のモモ(以下同) 撮影場所 クリックで拡大していただけます...
続きを読む
これまで戦前を含め発掘調査報告書の発行数は不明であり、十数万~二十万冊とも言われてきました。奈良文化財研究所(以下、奈文研)では、実数を確定するため、全国の発掘調査報告書の総目録を作成しています。高知県・島根県編が完成しましたので、公開します。 URL(全国遺跡報告総覧):高知県編 https:/...
続きを読む

生命力

 東院庭園の一角にあるモモの木。  発掘調査によって池の堆積土から採取した種子や花粉などを分析した結果、モモは奈良時代後期の東院庭園に植えられていたと推定されています。  庭園内を順路通りに進んでいくと出口付近に植えられており、毎年3月下旬頃から可憐なピンク色の花を咲かせます。 満開時の様子(201...
続きを読む

梅便り2019(満開)

 平城宮跡内の梅林の開花状況をお知らせいたします。  全体的にほぼ満開の状態です。  メジロも「チーッチーッ」と可愛い鳴き声を響かせながら、蜜を求めて枝から枝へと渡ってゆきます。   心地よい春の風を感じながら、ぜひ散策をお楽しみください。 平城宮跡資料館東の梅林(以下同) メジロ メジロ ヒヨドリ...
続きを読む
奈良文化財研究所 研究報告21『デジタル技術による文化財情報の記録と利活用』2019を発行しました。http://doi.org/10.24484/sitereports.33189 平成30年(2018)9月18日(火)から21日(金)にかけて、奈良文化財研究所にて開催した平成30年度文化財担当者...
続きを読む

優等生は芯が強い?

2019年3月   立派な木製品が出土したよ!――こうした明るい声の報告が発掘担当者から寄せられることがあります。この「立派」というのは、人力では持ち上げられないほど大きいという意味や、とても1000年以上ものあいだ地下に埋まっていたとは思えないほどかたくしっかりしているといった意味であることが多い...
続きを読む

ギャラリートークのお知らせ

 現在、平城宮跡資料館で開催中の「発掘された平城2017・2018」では、平城宮・京での最新の発掘調査成果をご紹介しています。今回は、平城宮の正門・朱雀門の周辺や、昨年10月に中金堂が再建された興福寺境内の調査、いくつかの発掘調査の際にみつかった地震の痕跡など、計8つのコーナーが設けられています。 ...
続きを読む

梅便り2019(三分~五分咲き)

 平城宮跡内の梅林の開花状況をお知らせいたします。  全体的に三分~五分咲きですが、東院庭園付近は満開の樹木もあります。  早春の平城宮跡を甘い梅の香りに包まれながら散策してみませんか。 平城宮跡資料館東の梅林(以下同) 東院庭園駐車場の梅林(以下同) 東院庭園の梅林(以下同)   撮影場...
続きを読む
「史跡等を活かした地域づくり・観光振興― 平成29年度 遺跡整備・活用研究集会報告書―」を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/6901 目次 凡 例 はじめに...
続きを読む

奈良時代、美しい文字の裏側

2019年2月   平城宮跡資料館では、毎年秋に「地下の正倉院展」で木簡の実物を展示しています。けっして見栄えする遺物とはいえない木簡ですが、来場者の方からは、毎年必ずと言っていいほど「木簡の文字がきれいで、読みやすくて、感動した」という感想をいただきます。  奈良時代の出土文字資料の中には、時に目...
続きを読む
奈良文化財研究所研究報告第21冊「デジタル技術による文化財情報の記録と利活用」を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/6882 目次 凡 例 Ⅰ.文化財分野にお...
続きを読む
報告書を活用した調査研究を支援することを目的として、全国遺跡報告総覧(以下、遺跡総覧)において、以下のような機能改善を行いました。 ○引用表記の自動表示とクリップボードにコピーボタンの追加考古学は蓄積型の学問であり、発掘調査報告書は重要な基礎資料です。そのため調査研究においては、執筆時に多数の発掘調...
続きを読む
機能を追加しました。 ◯遺跡 (抄録) 検索にフリーワード検索とPDFの有無ボタン追加各項目を一回で検索できます。PDFの有無でも絞れます。https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/search-site ◯発行機関一覧で表示している報告書件数についてPDFの有無で...
続きを読む

お風呂のトリプル「七」

2019年2月   身体の芯まで冷える2月。こんな時はゆっくりとお風呂に浸かって、こごえた身体を温め、一日の疲労を癒したいものです。5月の菖蒲湯や12月の柚子湯のように、2月の季節湯は大根湯だそうですよ。  古代の入浴法のひとつに、蒸気浴という形式があります。いわゆるミストサウナです。奈良時代の寺院...
続きを読む

純白の野鳥ダイサギ

 季節は大寒の最中、奈良の恒例行事である若草山の山焼きも無事開催され、当日の早朝、山頂は真っ白な雪に覆われました。  平城宮跡の湿地帯にも雪のように美しい純白の野鳥がやってきます。ダイサギ(ペリカン目サギ科)です。日本ではアオサギとならんで、最大級のサギの仲間です。  全長は90センチ程で、翼を広げ...
続きを読む

「奈文研ニュースNo.71」

「奈文研ニュースNo.71」(NABUNKEN NEWS No.71)を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/6870 目次 ・カンボジアプロジェクトの現状西ト...
続きを読む
2019年1月   みなさんは博物館に足を運ぶ機会はありますか? 訪れる前には、アクセスや開館情報を調べるという方も多いのではないでしょうか。各館の情報を確認すると、館ごとに違いはありますが、週に一度は休館日を設けている博物館が多いと思います。私が勤務するキトラ古墳壁画保存管理施設の展示室では、毎週...
続きを読む
 このたび、全国遺跡報告総覧(以下、遺跡総覧)は、全国埋蔵文化財法人連絡協議会(以下、全埋協)(※1)が運営する報告書抄録データベース(※2)を統合しました。  これにより、遺跡総覧が保持する発掘調査報告書(以下、報告書)の書誌情報は、約32,000件(統合前から約10,000件増)、抄録情報は約5...
続きを読む

カンボジアのもち米つき

2019年1月   みなさんはお正月にお雑煮を召し上がられたでしょうか。私の実家では、近所のお米屋さんからお餅を購入していましたが、今でもご家庭でお餅つきをする方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか。  私が調査に入っているカンボジアは、日本と同じくコメ食文化を持っており、もち米も栽培しています...
続きを読む

冬を彩るサザンカ

 樹木たちが葉を落とし休眠期に入る師走の候、サザンカが随所で咲き誇っています。  平城宮跡では毎年、花が少なくなるこの季節に開花期を迎えるため、際立った朱色の美しさが道行く人々の目を楽しませてくれます。  3日後には二十四節気の一つ「冬至」を迎え、いよいよ本格的な寒さが到来します。  ぜひ暖かい服装...
続きを読む
平成30年12月15日(土)、平城宮東区朝堂院東門の発掘調査(平城第602次調査)の現地見学会を開催しました。 当日は569名の方にご参加いただきました。 発表資料はこちらです。 >>学術情報リポジトリ 発掘担当者からのコメント:都城発掘調査部 研究員 福嶋 啓人  寒い中、現地見学会には多くの方々...
続きを読む
様々な学術情報資源を同一のインターフェースで検索できるディスカバリーサービスの1つであるPrimoと全国遺跡報告総覧でデータ連携を開始しました。Primoから全国遺跡報告総覧を検索することができます。 Primo導入機関におかれましては、ぜひご活用ください。 Release Notes New El...
続きを読む

フタの裏には何がある?

2018年12月   すっかり季節は冬になり年末が迫ってくる中で、温かい紅茶や茶碗蒸しが美味しい時期になりました。その紅茶のポットや茶碗蒸しの容器のフタを、裏返しにしてみてください。写真の右側のように、フタそのものよりも一回り小さな径で、円筒状の突起をもつものがありますね。この突起は古代の須恵器にも...
続きを読む
 今年も残りわずかとなりました。皆様にとって、今年一年はどのような年でしたでしょうか?来年は、戌から亥へと干支が交代します。その干支の引き継ぎより少し早いですが、平成30年12月10日(月)より、イヌとイノシシの骨格図譜データを刷新いたしました。特にイノシシの骨格図譜は、遺跡から出土するほとんど...
続きを読む
平城宮跡資料館秋期特別展「地下の正倉院展-荷札木簡をひもとく-」第1~3期解説シート を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/6645 第Ⅰ期展示木簡荷札のふる...
続きを読む
〇遺跡情報を使った簡単かつ高精度な検索が可能に 概要:遺跡の所在地(都道府県)、種別(集落、貝塚など)、時代(旧石器、縄文など)などを指定することで、簡単に報告書を探すことができるようになりました。 遺跡 (抄録) 検索画面https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/...
続きを読む

鉄の文化財を保存する

2018年12月   「なぜ我々は出土鉄製文化財の保存の研究に取り組むのか?」その理由の一つは鉄という元素が持つおもしろい特徴にあります。  鉄は元素番号26、電子数26、周期表の中央より少し上に位置する点で特殊性は見出せません。しかし、地殻やマントル、核には地球の体積の約1/3を占めるほどの鉄が含...
続きを読む

秋の終焉

 平城宮跡を吹き抜ける冷たい風、舞い落ちる木々の葉に秋の終焉を感じる季節となりました。  木々たちはゆっくりと冬支度に入る準備を始め、日増しに違う色へと変わっていきます。  名残惜しくも美しい色を、散策を楽しみながらゆっくりと堪能されてみてはいかがでしょう。   第一次大極殿を望む 紅葉し...
続きを読む
下記日時にシステムメンテナンスを実施します。システムが停止しますので、ご注意ください。 日時:2018年11月30日19:00~12月3日8:00   ※作業完了次第、再開 注意点:・一括登録機能が当面の間、停止します。・データ登録時の項目レイアウトが変更になりますので、データ登録時はご注意ください...
続きを読む
2018年11月   平城宮跡の北端近く、佐紀池の北のほとりに立つ「隆光(りゅうこう)さんの墓石」を知る人は、あまり多くないかもしれません。  ですが、ここは、平城宮跡に堆積した「歴史の地層」を眺めるには格好のスポットです。  「隆光さん」は江戸時代中期の僧侶・護持院隆光のこと。徳川五代将軍綱吉の祈...
続きを読む

奈良文化財研究所紀要2015

『奈良文化財研究所紀要2015』(Bulletin of National Research Institute for Cultural Properties, Nara)を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://repository.nabunken...
続きを読む

第123回公開講演会の開催

 去る、平成30年11月10日(土)に第123回公開講演会を当研究所平城宮跡資料館講堂において開催しました。  松村所長による挨拶に引き続き、所長から「烏形の幢は八咫烏か」と題しての特別講演、高田研究員による「全国遺跡報告総覧と考古学ビッグデータの可能性」、山藤研究員による「シルクロード天山北路の東...
続きを読む
2018年11月   元日朝賀と即位式は、古代国家にとって最も重要な儀式でした。これらの儀式に用いられたのが、烏・日月・四神をモチーフにした7本の宝幢・四神旗(幡)(以下、幢旗(幡))です。平安時代の史料には、主柱に2本の脇柱が付く3本柱の幢旗が大極殿の前に7本横一列に並ぶと規定されています。198...
続きを読む

(200)新庁舎の完成

平城京造営語る遺構保存  奈良文化財研究所の新庁舎が完成し、10月から新庁舎での業務が始まります。当初の計画よりも2年遅れの完成となりました。  その理由は、発掘調査で発見された遺構を保存するために、建物の配置や設計を全面的に変更したからです。  見つかったのは、秋篠川の旧流路や、碁盤の目状に区画し...
続きを読む

秋日和

 平城宮跡の秋を代表する植物の一つに万葉植物の「オギ(荻)」があります。  この時期のオギは一斉に穂を出し始め、輝く糸のような形状をしており、秋晴れの空によく映えています。  オギはこれから11月にかけて、穂は花から種へ生長していきます。  オギの群落地を訪ねるその道すがら、足元に小さな花を見つけま...
続きを読む

(199)「いい加減」な古代文字

最新ITで木簡解読  漢字の試験で、トメかハネか迷い、「どちらでも良いのに......」と思ったことはありませんか。  古代の木簡の文字は、トメやハネに限らず、「いい加減」な文字に満ちあふれています。古代人は、現代人よりも文字の「許容範囲」が広いのです。  このおおらかさ、なんとも魅力的ですが、木簡...
続きを読む

「奈文研ニュースNo.70」

「奈文研ニュースNo.70」(NABUNKEN NEWS No.70)を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/6752 目次 ・EU考古学情報基盤ARIADNE...
続きを読む
2018年10月   皆さんは飛鳥資料館の平成30年度春期特別展「あすかの原風景」はご覧になりましたでしょうか?  その展示室の片隅に、空中写真や古絵図を自由に拡大縮小表示するPCが置かれていたことにお気づきになりましたか?  この装置は、飛鳥資料館の西田研究員が調査した古地図の画像と現在の風景とを...
続きを読む

(198)これからの平城宮跡

往時を体感 歴史公園へ  国の特別史跡である平城宮跡は、さまざまな手法で遺跡の姿を表示しています。例えば、朱雀門や東院庭園、第一次大極殿は実際の建物が復原されていますが、第二次大極殿では建物の基壇と礎石で遺構を表しています。また、内裏では、ツゲの木を柱跡に植えて丸く刈り込み、建物の柱のように表現して...
続きを読む
 去る、10月13日(土)10時から16時まで、東京有楽町朝日ホールにて、第10回東京講演会を開催いたしました。これは日頃関西を中心に活動している奈文研の調査・研究活動の成果を、広く東日本の皆様にもご紹介しようと2010年から始めた企画です。  今回は、『藤原から平城へ 平城遷都の謎を解く』と題し、...
続きを読む
平成30年度 平城宮跡資料館 夏のこども展示「たいけん!なぶんけんノート」リーフレット を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 http://hdl.handle.net/11177/6751          1ページ目                    2ペー...
続きを読む
平成30年度 報告書データベース作成に関する説明会を全国5カ所で開催します。 詳細は下記をご確認ください。 https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/abouts/setumeikai2018...
続きを読む

東院庭園庭の宴開催いたしました

 9月22日夕刻、恒例となりました東院庭園での秋の催し、東院庭園庭の宴を開催いたしました。  神護景雲元年(767)4月14日、東院に玉殿が完成し群臣が集まりお祝いをしたことが『続日本紀』に記されております。本年はその後の内輪の宴を天平の衣装を纏った人々が再現しました。また、研究所研究員による、「東...
続きを読む
2018年10月   最近、我が家では子どもと一緒に「十六むさし」というゲームで遊んでいます。 十六むさしとは、四角と三角の外枠に縦横斜めの線を引いた盤面(図1)の上で、親駒と子駒を交互に動かして遊ぶ対戦ゲームです。親駒1個、子駒16個でゲームを開始し、親駒が子駒の間に入ったら子駒を捕って数を減らす...
続きを読む

壱師の花

 朝夕の風に秋を感じる季節となりました。  平城宮跡では今、ひと際目を引く鮮やかな紅色の花が見頃を迎えています。  日本の秋を彩る花の一つ、ヒガンバナ(彼岸花、別名:曼殊沙華)です。  その名の由来のとおり、彼岸である秋分の日前後に一斉に花開き群生する様は見事です。  とても印象深い花ではありますが...
続きを読む

(197)文化財用X線CT装置

国内最強 更なる成果へ  健康診断などで利用しているX線CT(X線コンピューター断層撮影)。文化財の調査に使われるX線CTは、なんと医療用の約10倍もの強いエネルギーを必要とします。  X線CTを用いれば、非破壊で文化財の内部構造の3次元情報を得ることができます。考古学的な研究に有効なだけでなく、文...
続きを読む
平成30年9月15日(土)、藤原宮大極殿院の発掘調査(飛鳥藤原第198次調査)の現地説明会を開催しました。 発表資料はこちらです。 >>学術情報リポジトリ 発掘担当者からのコメント:都城発掘調査部 主任研究員  廣瀬 覚  報告者の晴れ男力で当初の雨予報を覆し、なんとか曇りまでもっていったのですが、...
続きを読む

様式主義のハイテック

2018年9月   関西といえば、古代建築をはじめ古建築の宝庫ですが、明治以降につくられた近代建築もまた多く残っています。特に大阪には、大大阪時代と呼ばれた大正後期から昭和初期に建てられた、優れた近代建築が多く残っています。この頃の建築の主流は、ヨーロッパの建築様式を駆使してつくられる様式主義建築で...
続きを読む
 去る2018年8月21日(火)・22日(水)の両日、「奈良の都の木簡に会いに行こう!2018」(日本学術振興会ひらめき☆ときめきサイエンスプログラム。奈良文化財研究所・日本学術振興会共催、奈良県教育委員会・奈良市教育委員会後援)を実施しました。昨年多数のご応募をいただきましたので、今年は15名ずつ...
続きを読む

(196)土器発明の謎

使用法分析 解明の手がかり  粘土を焼くことで、硬くて水に溶けないものを作り出せることを、人類は2万6000年前には知っていました。最古例は、東欧のチェコで見つかった粘土を焼いて作ったビーナス像です。しかし、土器、すなわち土を焼き固めた容器は、その後6000年もの間、世界中のどこにも現れませんでした...
続きを読む

正史と礎板

2018年9月   宝亀3年(773)12月29日、狂った馬が平城宮的門の土牛・偶人と、弁官の役所の南門の限(シキミ)を食い破る。  『続日本紀』に記された一コマです。興奮して暴れる馬、役人たちのわたわたと慌てる姿が目に浮かびます。奈良時代の国家に関わる出来事を記したお堅い正史にあって、思わずにやり...
続きを読む

木簡の「夏」

2018年8月   今年の夏は異常なまでに暑い日が続きました。お盆も過ぎ、少しは暑さも和らいできたように感じられますが、各地で39度を記録する日もあるなど、まだ油断はできません。来夏以降もこのような猛暑が続くのでは、という不穏な話も耳にします。  さて、古代にも毎年暑い夏がやって来ていたはずですが、...
続きを読む

土器のギャラリートークを開催しました

8月も半ばを過ぎ、夏の企画展も残すところ2週間となりました。 先週の8月17日(金)には、夏の企画展の第4回ギャラリートーク・ワークショップを開催しました。 今回は土器をテーマに、平城宮跡内で出土した土器の観察と接続・復元についての解説を行いました。   出土する土器にはどのような種類があ...
続きを読む

(195)古代の温泉

万葉人も楽しんだ名湯  「温泉にでも行って、のんびりしたい」。こんな気持ちになったことはありませんか? 昨今では、都市部でも天然温泉に入浴できる時代です。現代の日本人にとって、温泉は本当に身近で親しみのある存在といえるでしょう。  では、いつから日本人は温泉に入浴していたのでしょうか。奈良時代に記さ...
続きを読む
みなさん、こんにちは。 今年の夏も、平城宮跡資料館ではこども向けの企画展を開催しています。 今年は「たいけん!なぶんけん」と題して、普段なかなかご紹介する機会のない 私たちの研究所の、日々のお仕事についてご紹介しています。   7月21日(土)から始まった今回の企画展では、 平城宮での発掘...
続きを読む
全国遺跡報告総覧について、下記の機能を公開しました。 ○モバイル端末向けPDFの公開概要:報告書PDFをモバイル端末向けに自動圧縮して表示します。 例)宮崎市文化財調査報告書『高岡麓遺跡第37地点』https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/22486 ○背景と効果全...
続きを読む

(194)飛鳥の原風景2

今昔 農業の変化知る  前回、空から見た明日香村の原風景を紹介しました。今回は、これまで奈良文化財研究所が撮りためてきた飛鳥の地上写真を紹介しましょう。  奈文研では、発掘にあたり多くの飛鳥地方の写真を撮影してきました。これらの写真からは、発掘された遺跡の様子だけではなく、当時の村の景観も見えてきま...
続きを読む

奈良文化財研究所概要2018

「奈良文化財研究所 概要2018」を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/6742   表紙...
続きを読む
奈良文化財研究所本庁舎関連パンフレットを学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 「独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所 本庁舎 施設案内」 http://hdl.handle.net/11177/6738   「奈文研の地下に眠る遺構 平城京右京一条...
続きを読む

大極殿を飾った二種類の凝灰岩

2018年8月   藤原宮大極殿は、柱の基礎に礎石を使用し、屋根には瓦を葺くという大陸的な様式を 取り入れた、我が国で最初の宮殿建築でした。桁行9間、梁行4間のその巨大な建物は、舞台のような高い基壇の上にそびえていました(図1)。古代の寺院や宮殿の基壇は、土を盛り固めて築かれますが、最終的に表面を精...
続きを読む

(193)飛鳥の原風景

古墳周りに田畑広がる  飛鳥の風景といえば、懐かしさや歴史を感じる方も多いことでしょう。しかし、地元では「昔と変わった」という声もしばしば耳にします。では、かつて飛鳥にはどんな景色が広がっていたのでしょうか?  そんな疑問に答える貴重な資料が奈良文化財研究所にあります。1955年に撮影された飛鳥地方...
続きを読む

むぎまりのはなし

2018年7月   平城宮や平城京で出土する土器には、それらがかつて使われていたときについていた名前があったはずです。例えば奈良時代の「正倉院文書」には、水埦(みずまり)、麦埦(むぎまり)、羹坏(あつものつき)・饗坏(あえものつき)・塩坏という器名がたびたび登場します。そうすると平城宮から出土する土...
続きを読む

(192)歴史の面影

「法華寺の鳥居」の痕跡  奈良市に住んでいれば、この写真の木に見覚えのある方がいるのではないでしょうか。写っているのは、太いセンダンの切り株です。国道24号と一条通りの交差点の西南の隅にあります。昭和30年代に枯れたとのことですが、以来、半世紀以上にわたって、所有者の手で大切に守られてきました。  ...
続きを読む

「奈文研ニュースNo.69」

「奈文研ニュースNo.69」(NABUNKEN NEWS No.69)を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/6714   目次 ・新庁舎の竣工にあた...
続きを読む
 現在、藤原宮跡資料室では、2017年に飛鳥藤原地区でおこなわれた発掘調査の成果をロビーにて速報展示しています。  2017年には、飛鳥地域で重要な発見が相次ぎました。そのなかでも、山田寺や山田道、飛鳥寺北方の調査成果を、出土遺物や写真でご紹介します。ぜひ、藤原宮跡資料室に足をお運びください。 &n...
続きを読む

瓦の「重さ」からわかること

2018年7月   平城宮・京や寺院跡を発掘しますと、非常に大量の瓦が出土することがあります。例えば、平成15年に行われました法華寺の防災施設改修工事に伴う発掘調査(平城第363次)では、調査面積がわずか321㎡だったにもかかわらず、実に4t以上の瓦が出土しました。  さて、この「4t以上」という数...
続きを読む
平成30年6月17日(日)、平城宮跡東院地区の発掘調査(平城第595次調査)の現地説明会を開催しました。 当日は813名の方にご参加いただきました。 発表資料はこちらです。 >>学術情報リポジトリ 発掘担当者からのコメント:都城発掘調査部 遺構研究室 研究員 海野 聡 現地説明会に多くの方に足をお運...
続きを読む
 学術情報リポジトリ「文化財担当者専門研修 遺跡情報記録課程」 のチラシを公開しました。  本文をPDFで閲覧いただけます。  https://repository.nabunken.go.jp/dspace/bitstream/11177/6711/1/kensyu20180918.pdf  文化...
続きを読む

第122回公開講演会の開催

 去る、平成30年6月16日(土)に第122回公開講演会を当研究所平城宮跡資料館講堂において開催しました。  松村所長による挨拶の後、山本研究員による「重層する基壇 ―東大寺東塔院跡の発掘調査―」と題してのトピック講演があり、引き続き佐藤専門職による「古代カンボジア・アンコール王朝の終焉~西トップ遺...
続きを読む

インドからローマまで

2018年6月   みなさんは、弥生時代や古墳時代のお墓からたくさんのガラス小玉が見つかっていることをご存知でしょうか。驚くことに、これまでの発掘調査で実に60万点をこえるガラス小玉が出土しています。  日本でガラス小玉が初めて出現するのは紀元前3世紀頃の北部九州です。この時流入したガラス小玉は、直...
続きを読む

(191)古代の扇

綴じ方に見た当時の技術  平城宮跡の東方官衙(かんが)地区の発掘調査で、大きなゴミ捨て穴が見つかりました。中から出土した木屑(くず)に交じって、檜扇(ひおうぎ)と呼ばれる薄板を合わせた扇が、まとまって14点も出土しました。  檜扇は檜(ひのき)や杉の細長い薄板を重ねてつくった開閉自在の扇です。皆さん...
続きを読む

翡翠

 梅雨の厚い雲に覆われた空の下、目の覚めるほどの美しい鳥が東院庭園に舞い降りました。  深緑の半透明な美しい宝石「翡翠(ヒスイ)」。その宝石の名前を持つ鳥、カワセミです。  その翡翠色の体色は「飛ぶ宝石」や「清流の宝石」と称されている程の美しさです。  カワセミは、川や池、湖など淡水域の水辺で生息し...
続きを読む
「興福寺 第1期境内整備事業にともなう発掘調査概報Ⅶ」を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/6701 序 目次  1 調査経過  2 西室と北円堂院の歴史  ...
続きを読む
2018年6月   694年(持統天皇8年)、飛鳥浄御原宮から遷都した藤原宮では、日本で初めて寺院以外に瓦が採用されました。屋根を覆う黒灰色の瓦は、建物を風雨から守るだけでなく、建物を荘厳にみせる効果があります。瓦葺の藤原宮は、律令制に基づいた新しい都城の象徴として視覚的にも大きなインパクトを与えた...
続きを読む

(190)孫悟空のルーツ

頭に輪 唐三彩の猿発見  孫悟空ほど、何世代にもわたって子どもたちに愛されるヒーローはいないでしょう。平成の孫悟空といえば、ドラゴンボールの主人公ですよね。そのモデルは「西遊記」に出てくる猿の妖怪です。  西遊記の舞台は、中国の唐の時代。日本では奈良時代にあたります。三蔵法師が経典を求めて、遠くイン...
続きを読む
六一書房のホームページから奈文研刊行物と各種グッズ類が購入出来ます。 なお、従来通り平城宮跡資料館売店・飛鳥資料館売店でもお買い求めいただけます。 参考URL ○刊行物・グッズの販売 https://www.nabunken.go.jp/publication/goods.html ○六一書房の奈文...
続きを読む
2014~2017年度日本学術振興会科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)(若手研究(B))「九州旧石器編年の再構築と集団関係の研究―中九州石器群の再検討」研究成果報告書 を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://repository.nabunk...
続きを読む
 新木簡データベース「木簡庫(Wooden Tablet Database)」の公開(http://mokkanko.nabunken.go.jp/)に伴い、1999年以来公開してきました従来の「木簡データベース」、及び2005年公開の文字画像データベース「木簡字典」の公開を、来る6月25日(月...
続きを読む

「奈文研ニュースNo.68」

「奈文研ニュースNo.68」(NABUNKEN NEWS No.68)を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/6677   目次 ・奈良文化財研究所 ...
続きを読む
2017年度、地方公共団体およびその関係機関、法人等調査組織、大学等の関係機関に向けて、発掘調査報告書等の電子公開に関する説明会を開催しました。報告書電子化及び全国遺跡報告総覧への登録に関する実務を説明し、発掘調査報告書の一層の活用促進をはかることにより、埋蔵文化財の普及公開に資することを目的とした...
続きを読む

(189)瓦窯の革命

焼成室改良で大量生産  日本の瓦づくりは6世紀の終わり頃に百済から伝わりました。このころの瓦を焼いた窯は、傾斜地にそって斜めのトンネルを掘ってつくった窖窯(あながま)(登窯(のぼりがま))でした。古墳時代の5世紀に、やはり朝鮮半島から伝わった須恵器の焼成窯を応用した構造です。  6世紀に伝わった瓦は...
続きを読む

年輪を使って木製品のパズルを解く

2018年5月   年輪年代学は,狭義には年輪変動を用いた年代測定を指し,年輪が形成された年代を1年の精度で誤差なく特定することができます。わが国においては,年代測定手法として定着していると言っても過言ではないでしょう。しかし,広義には,樹木の年輪成長が地域的な気候要素の影響を受けて変動する特性を生...
続きを読む

(188)発掘現場の写真撮影

遺跡の全景 収める技術  奈良文化財研究所は、平城京や飛鳥・藤原京などで、年間を通して発掘調査を行っています。現場では要所要所で写真を撮影し、記録を残しながら調査を進めています。  なかでも、発掘面積が広い遺跡の全景を1枚に収める写真の撮影は、高度な技術が必要になります。広角レンズを用いるのはもちろ...
続きを読む

新たなる実験考古学を目指して

2018年5月   私は現在、奈文研の考古第二研究室で奈良時代の土器・土製品について調査・研究をおこなっていますが、学生時代からの専門である中国青銅器の鋳造技術についても研究を続けています。殷周青銅器の鋳造技術は、現代の技術をもってしても製作技法があきらかになっていないものもあり、世界の金工技...
続きを読む

ヒラドツツジ(満開)

新緑が眩しい季節となりました。 生命力溢れる緑に鮮やかな色を添えているのが、今まさに満開を迎えているヒラドツツジ(平戸躑躅)です。 刈り込み易く萌芽力が強いことから生け垣などに利用されており、平城宮跡の随所でご覧いただくことができます。 赤・白・桃・紫・朱など様々な花色で私たちの目を楽しま...
続きを読む
「大坂城石垣石丁場跡小豆島石丁場跡の海中残石分布調査」を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/6667 目次  第1章 調査の経緯と経過および方法 ...
続きを読む

(187)平城京の犬

貴族の大切なペット  16日は旧暦のお正月でした。今年の干支(えと)・戌(いぬ)にちなみ、犬の話題を一つ。奈良時代の平城京でも、犬は大切な仕事のパートナーやペットとして、かわいがられていたようです。  有力貴族の長屋王の邸宅跡からは、「御馬屋犬」「若翁犬」「御犬」などと書かれた木簡が出土して...
続きを読む
これまで戦前を含め発掘調査報告書の発行数は不明であり、十数万~二十万冊とも言われてきました。 奈良文化財研究所(以下、奈文研)では、実数を確定するため、全国の発掘調査報告書の総目録を作成しています。 まず第一弾として兵庫県編が完成しましたので、公開します。     ...
続きを読む

梅のはなし

2018年4月   ようやく寒い季節も終わりをつげ、上着のいらない暖かい季節が到来しました。平城宮跡でも春を告げる梅や桜の花が咲き、今年もお花見のお客さんをたくさん見かけました。今回はその桜...、ではなく梅のお話しです。  「難波津に 咲くやこの花 冬ごもり 今は春べと 咲くやこの花」(王...
続きを読む
2017年度、全国遺跡報告総覧をたくさんのかたにご利用いただきました。 利用実績は下記の通りです。   2017年度実績(2017.4.1~2018.3.31) ダウンロード数 977737 (前年比116%) 登録件数 21154 (前年比2316件登録)   ...
続きを読む

白い象

2018年4月   享保13年(1728)、時の将軍徳川吉宗に献上されるため、清国より長崎に2頭の象が到着しました。2頭は5歳のオスと3歳のメスで、メスの象は病のため長崎で死んでしまいましたが、オスの象はさらに大阪まで船で渡ったのち、京都を経て江戸まで2カ月以上をかけて歩いて移動しました。いわ...
続きを読む

(186)考古学の国際協力

現地の専門家 育成  近年、世界的に文化遺産の保護に対する関心が高まる中、専門家の不足が大きな問題になっています。そこで今回は、奈良文化財研究所が考古学の専門家育成のために行っている国際協力を紹介しましょう。  奈文研は1990年代前半から、カンボジアのアンコール遺跡群の修復事業を通して、現...
続きを読む
「平城宮跡資料館2018年度展示カレンダー」を公開しました。 PDFで閲覧いただけます。    ダウンロードしてぜひご利用ください。 http://hdl.handle.net/11177/6646   ...
続きを読む

桜の開花状況(満開)

平城宮跡の桜の開花状況をお知らせいたします。 今まさに満開を迎えています。 週末から来週にかけて絶好のお花見日和となるでしょう。   平城宮跡資料館付近   ...
続きを読む
「「古代地名検索システム」リニューアル版を公開しました」を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 http://hdl.handle.net/11177/6643   ...
続きを読む
「新木簡データベース「木簡庫」を公開しました」を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 http://hdl.handle.net/11177/6642     ...
続きを読む

(185)腐りやすい道具

竹利用 あれこれ想像  むかしむかし、あるところにお爺(じい)さんがいました。お爺さんは山に入って竹を取り、いろいろなことに使っていました―。これは有名な『かぐや姫』の物語の始まりの部分です。  竹利用の歴史は古く、奈良時代の宝物が収められた正倉院には、竹で作られた様々な道具が残っています。...
続きを読む
文化庁が『埋蔵文化財保護行政におけるデジタル技術の導入について2』(報告) を公開しました。   http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/maizo.html   http://www.bunka.go.jp/se...
続きを読む

桜の開花状況(三分咲き)

平城宮跡の桜の開花状況をお知らせいたします。 うららかな陽気に包まれて、桜も順調に開花しています。 春の柔らかな風を感じられる宮跡にぜひお越しください。   平城宮跡資料館付近 ...
続きを読む

桜の開花状況(咲き始め)

平城宮跡の桜の開花状況をお知らせいたします。 ふっくらとしたつぼみが開き始めてきました。 寒の戻りはピークを過ぎ、本日を境に春の陽気に恵まれる週末は開花が一気に進みそうです。   平城宮跡資料館付...
続きを読む

桜の開花状況(つぼみふくらむ)

平城宮跡の桜の開花状況をお知らせいたします。 日本気象協会発表の奈良市の予想開花日は、3月21日です。 今年の桜前線は平年より早いペースで進んでいるようです。 今週中にも開花の第一報をお届けできるかと思います。   ...
続きを読む

古代の北極星はどれ?

2018年3月   キトラ古墳には現存世界最古とされる本格的な天文図が残されています。今回は、この天文図(以下、キトラ天文図)に描かれた星のうち、どれが古代の北極星にあたるのかを考えてみましょう。  キトラ天文図は、図の中央が天の北極にあたり、そこにはその名も「北極」という名の中国星座が描か...
続きを読む

梅便り2018(満開)

平城宮跡内の梅林の開花状況をお知らせいたします。 東院庭園の西側、平城宮跡資料館の東側ともに満開です。 今週から一気に春本番の陽気となりますので、開花の見頃を迎える宮跡にぜひ散策にお越しください。   ​以下、東院庭園の西...
続きを読む
平成29年度平城宮跡資料館新春ミニ展示「平城京の戌」リーフレット を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 http://hdl.handle.net/11177/6634     ...
続きを読む
平成30年3月3日(土)、藤原宮大極殿院の発掘調査(飛鳥藤原第195次調査)の現地説明会を開催しました。 当日は645名の方にご参加いただきました。 発表資料はこちらです。 >>学術情報リポジトリ   発掘担当者からのコメント:都城発掘調査部 (飛鳥・藤原地区)研究員 前川 ...
続きを読む

梅便り2018(三分~五分咲き)

平城宮跡資料館東の梅林の開花状況をお知らせいたします。 全体的に三分~五分咲きです。 梅の芳香に誘われて、ミツバチも活発に活動を始めたようです。 早春の平城宮跡にぜひお越しください。 ​ 白梅 ...
続きを読む

塩分の摂取にご注意

2018年3月   塩分を過剰に摂取すると高血圧などのいわゆる生活習慣病のリスクが高まる、ということは良く知られたことで、減塩の調味料などもよく目にしますし、読者の方の中には日頃から減塩に気をつかわれている方も多いと思います。  ところが、塩が悪さをするのは何も人間に対してだけではありません...
続きを読む

大人気!玉枕イベントの舞台裏

2018年2月   「大きなビーズ!」「ここの編み方が難しい…」2017年の夏、飛鳥資料館の講堂に、子供たちの声が飛び交いました。飛鳥資料館で初開催した「つくろう!!ミニチュア玉枕」のイベントの一幕です。今回は、このイベントの舞台裏をご紹介します。  「つくろう!!ミニチュア玉...
続きを読む

(184)「埋蔵」文化財の保存

地下水位 定期チェック  平城宮(奈良市)の発掘調査では、小さな木簡から大きな建築部材まで、奈良時代の姿を驚くほどよく残した木製品が出土します。  こうした木製品は、地下水をたくさん含んだ状態で形を保っていますが、粘土層の中に密閉されたことで、菌や紫外線から守られ、現代までその姿が保存されて...
続きを読む

朝霧

昨日はうっすら雪化粧した平城宮跡でしたが、ほどなく雪も消え去り、翌朝は濃い霧に覆われました。 濃霧のなかに薄っすらと浮かび上がる朱雀門や第一次大極殿はとても幻想的です。 1時間ほどで霧は流れてゆき、野鳥たちの姿を垣間見ることができました。 湿地帯ではお馴染みのアオサギがじっと水面を見つめ佇...
続きを読む

(183)東院地区の発掘調査

瑠璃瓦の玉殿 どこに?  平城宮跡が正方形ではなく、東に張り出し部分をもつことがわかったのは、1964年のこと。その結果、平城宮跡の東側に沿うように計画された国道24号バイパスは、現在のように東へ迂回(うかい)するルートに変更され、張り出し部分は平城宮跡と一体的に保存されることになりました。 ...
続きを読む

野鳥とサザンカ

暦の上では4日後に「立春」を迎えます。連日厳しい寒さが続いていますが、立春を境に気温の底はピークを過ぎ、ゆっくりと春めいた気温に移りゆくことでしょう。 さて、そんな厳冬の平城宮跡では秋に銀色の穂を揺らしていたオギの群落はほぼ刈り取り作業が行われ、湿地帯では冬を象徴する冬鳥たちの姿が見られるよう...
続きを読む
「近世城跡の近現代― 平成28年度 遺跡整備・活用研究集会報告書―」を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/6581   目次 凡 例 ...
続きを読む
2017年12月20日に開催した平成29年度第2回報告書データベース作成に関する説明会の予稿集および質問回答集を公開しました。 東北大学で開催した説明会には、自治体担当者・大学関係者など60名が参加しました。       説明会の様子(東北大学) &...
続きを読む

(182)天皇の憩いの場

二つの池に大庭園跡  奈良市の平城宮の北には満々と水をたたえる大きな池が二つあります。現在、水上池(みずかみいけ)と佐紀(さき)池と呼ばれていますが、これらの池は平城宮の庭園(禁苑(きんえん))の一部でした。  水上池は平城宮北方の東寄りに位置します。池の南辺が平城宮の北面築地大垣と一致する...
続きを読む

「奈文研ニュースNo.67」

「奈文研ニュースNo.67」(NABUNKEN NEWS No.67)を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/6564   目次 ・...
続きを読む
2018年1月   岐阜県岐阜市に、国の史跡に指定されている老洞古窯跡群という遺跡があります。飛鳥・奈良時代の美濃国(現在の岐阜県南部)では最大、全国規模でも屈指の須恵器生産地であった美濃須衛古窯跡群(美濃須衛窯)の一角をなす窯跡群で、発掘調査によって3基の窯跡の存在が確認されています。古代の...
続きを読む
平成29年12月23日(土) 、平城宮東院地区の発掘調査(平城第593次調査) の現地説明会を開催しました。 当日は823名の方にご参加いただきました。 発表資料はこちらです。 >>学術情報リポジトリ   発掘担当者からのコメント:都城発掘調査部 考古第二研究室 研究員 小田裕...
続きを読む

新年

2018年1月   年越し蕎麦を食べて除夜の鐘を聞いて、初日の出、お屠蘇におせち料理、お年玉、初詣。それなりに忙しく過ごした元旦の夜に見るのが初夢。縁起が良いのは、一富士二鷹三茄子。なんでも、徳川家康が好きだったベスト3なんだとかいう話もありますが、夢に富士山がどーんと出てくれば、確かになんだ...
続きを読む

(181)発掘を通した異文化交流

学び合い切磋琢磨  考古学を学ぶ私たちにとって、さまざまな土地や時代の遺跡調査に参加することは、とても新鮮で貴重な経験です。  奈良文化財研究所と韓国の国立慶州文化財研究所(慶州研)は、2005年から双方の研究員が互いの研究所に約2か月間滞在して、実際の調査に参加する発掘交流を行っています。  韓国...
続きを読む

(180)木簡の国宝指定

ゴミが描き出す歴史  時に「平城宮跡の発掘調査で最大の成果の一つ」とも言われる木簡。驚くなかれ、その木簡たち、実はほとんどがゴミなのです。  木簡だけでなく、発掘調査で見つかる遺物の多くは、昔の人々がゴミとして捨てたもの。でも、それゆえに当時のありのままの生活を、ウソ偽りなく語ってくれます。...
続きを読む
奈良文化財研究所学報第94冊「飛鳥・藤原宮発掘調査報告Ⅴ-藤原京左京六条三坊の調査 本文編 図版編-」(ASUKA AND FUJIWARA PALACE SITES EXCAVATION REPORT Ⅴ, INVESTIGATION OF THE EAST THIRD WARD ON SIX...
続きを読む
鹿児島大学総合研究博物館の文化財関係資料を公開しています。     古墳に眠る肝属の王 ー塚崎古墳群の時代ー http://sitereports.nabunken.go.jp/21422 X線CT×島内139号地下式横穴墓 http://siterepo...
続きを読む

何が動いたのか―瓦からわかること―

2017年12月   私はふだん瓦、特に複雑な文様をもつ軒瓦の研究をしています。すると時々、かなり離れた場所で、まったく同じ文様の軒瓦が見つかることがあります。ほとんどの軒瓦は、文様を彫りつけた笵(型)を粘土に押しつけて文様をつけるので、文様がまったく同じということは同じ笵を使った、ということ...
続きを読む

(179)舌を出す鬼瓦

ペロッと敵を袚う  みなさんは、幼いころ「アッカンベー」をしたことはありますか。最近の若い人は、「てへぺろ」の方になじみがあるでしょうか。  飛鳥時代には蓮(はす)の花の文様だった鬼瓦に、オニの顔が付くようになるのは奈良時代のこと。平城宮には、なんと舌をペロッと出した鬼瓦があります。  古...
続きを読む

身近でない古代

2017年12月   まず、下の写真をご覧ください。「大きな白い骨」と「小さな茶色の骨」が写っています。小さな茶色の骨は奈良文化財研究所の発掘調査で出土した骨、大きな白い骨は比較するためのレプリカ標本です。何の骨だと思いますか?  この骨は、人の骨です。左側の白い骨(レプリカ標本)は、大人の...
続きを読む
平城宮跡資料館秋期特別展「地下の正倉院展 国宝 平城宮跡出土木簡」パンフレット を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/6542   ...
続きを読む
平城宮跡資料館秋期特別展「地下の正倉院展 国宝 平城宮跡出土木簡」第1~3期解説シート を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/6284 1期解説資料 下ツ道...
続きを読む

秋深まる平城宮跡

朝晩の冷え込みも一段と進み、樹木や植物たちは来たる冬に備えての準備に入っています。 平城宮跡では紅葉・黄葉の色づきが見頃を迎え、赤や黄色に染まった情景が来訪者の目を楽しませています。 銀色の穂を風に揺らしているのは、イネ科ススキ属の植物の一種である「オギ(荻)」です。オギについては「銀色に輝...
続きを読む
大阪府四條畷市の文化財調査報告書を公開しています。     飯盛山城跡測量調査報告書 http://sitereports.nabunken.go.jp/21347 上清滝遺跡・清滝街道発掘調査報告書 http://sitereports.nabunken.go.jp...
続きを読む
大分県別府大学の文化財調査報告書を公開しています。     ・松山遺跡  http://sitereports.nabunken.go.jp/ja/21331 ・大分県上下田遺跡発掘調査報告書  http://sitereports.nabunke...
続きを読む
全国遺跡報告総覧について、2017年11月25日(土)0:00 - 11/26 23:59の間、システムメンテナンスを実施します。 そのため不定期にシステムを利用できない可能性があります。   ・上記日時中はデータ登録不可です。 ・断続的に使えないタイミングはありますが、検索機...
続きを読む

仏殿の荘厳

2017年11月   奈良には奈良時代の寺院建物が多く残っています。近年は奈良時代の姿を再現した堂塔を見ることもできます。しかし、これら新旧の建物の印象がだいぶ異なっていることはみなさんもお気づきでしょう。そこで、奈良時代の仏殿の様子をできるかぎり再現してみたいとおもいます。多くの資料がのこる...
続きを読む
奈良文化財研究所史料第36冊「木器集成図録-近畿原始編-」(CORPUS OF EXCAVATED WOODEN ARTIFACTS Kinki Diistrict,Jomon to Kofun Period)を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https:...
続きを読む
奈良文化財研究所史料第27冊「木器集成図録-近畿古代編-」(CORPUS OF EXCAVATED WOODEN ARTIFACTS Kinki District, 7th to 13th Centuries)を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https:...
続きを読む

第121回公開講演会の開催

 去る、平成29年11月11日(土)に第121回公開講演会を当研究所平城宮跡資料館講堂において開催しました。  松村所長による挨拶に引き続き、所長から「古代の銭貨生産技術」と題しての特別講演、大澤研究員による「藤原宮の造営と下層運河SD1901A」、岩戸主任研究員による「表現された古(いにしえ...
続きを読む

(178)発掘調査の記録

遺構図面 3次元化  人間は昔から地図を作ってきました。古いものでは今から約4300年前に中東で作られた地図が残っています。現代では月や火星、そして宇宙へと地図作りは広がっています。  もちろん、地球の地図作りも続いていて、様々な目的で利用できるようになってきました。インターネットで検索すれ...
続きを読む
2017年9月29日に開催した平成29年度第1回報告書データベース作成に関する説明会の予稿集および質問回答集を公開しました。     平成29年度第1回 報告書データベース作成に関する説明会予稿集 http://sitereports.nabunken.go.jp/j...
続きを読む

西隆寺とその塔

2017年11月   現在の近鉄大和西大寺駅北口付近に西隆寺(さいりゅうじ)という寺院があったことをご存じでしょうか? 僧寺である西大寺に対する尼寺として、神護景雲元年(767)頃に造営が開始された国家官寺ですが、その後の歴史は明確でありません。元禄11年(1698)に作られた「西大寺伽藍絵図...
続きを読む
全国遺跡報告総覧に登録されている報告書類と文化財イベントについて、下記の機能を公開しました。   ○文化財イベントの内容と類似している報告書類を自動表示 概要:文化財イベントの本文情報について、特徴語を抽出し、その語の構成と類似の報告書類を自動表示します(用語は手動入力も可)。 ...
続きを読む

新グッズが登場!

みなさん、お待たせしました! 本日より、奈良文化財研究所の新しいオリジナルグッズが登場です。   今回は、奈文研のロゴマークと、水落遺跡の遺構図をプリントしたトートバッグを作りました。 奈文研ロゴマークは側面に大胆に配置し、水落遺跡の遺構図は繊細な線まで再現した完成度の高い仕上...
続きを読む

(177)様々な石の仏

山林修行者 活動の跡  古代の東アジアでは、都の近くに石窟(せっくつ)を造営することが盛んに行われました。中国には隋唐洛陽城の近くの龍門石窟に皇帝勅願の大仏があります。韓国では統一新羅時代に王族が都の東に石窟(石仏寺)を造営し、慶州南山にも多数の石仏、磨崖仏(まがいぶつ)がつくられました。 ...
続きを読む

幻想的な朝

早朝に発生した濃い霧は平城宮跡全域を覆い、しばし幻想的な情景に出会うことができました。 これは奈良盆地特有の放射冷却により発生する「放射霧」です。とくに10月から11月にかけて多く発生します。 ほどなくして晴天を予感させる太陽が雲間から姿を現し、霧はゆっくりとどこかへ消えていきました。 四...
続きを読む
埼玉県 狭山市の文化財調査報告書を公開しています。     ・今宿遺跡 第30次調査  http://sitereports.nabunken.go.jp/21266 ・丸山遺跡 http://sitereports.nabunken.go.jp/2125...
続きを読む
 去る、10月7日(土)に東京の有楽町朝日ホールにて、第9回東京講演会を開催いたしました。これは日頃関西を中心に活動している奈文研の調査・研究活動の成果を、広く東日本の皆様にもご紹介しようと2010年から始めた企画です。  今回は、『デジタル技術で魅せる文化財 奈文研とICT』と題し、奈文研の...
続きを読む
奈良文化財研究所史料第8冊「平城宮木簡Ⅱ 解説・図版 平城宮発掘調査報告Ⅷ」(ARA NATIONAL CULTURAL PROPERTIES RESEARCH INSTITUTE THE WOODEN TABLETS FROM THE NARA PALACE SITE II)を学術情報リポジト...
続きを読む
奈良文化財研究所史料第5冊「平城宮木簡Ⅰ 解説・図版 平城宮発掘調査報告V」(NARA NATIONAL CULTURAL PROPERTIES RESEARCH INSTITUTE THE WOODEN TABLETS FROM THE NARA PALACE SITE (I))を学術情報リポ...
続きを読む

雨上がりの平城宮跡

数日間降り続けた雨もようやく上がり、今朝は薄い霧に覆われた朝を迎えました。 ほんの一時、太陽が顏をのぞかせかと思うとまたすぐに雲間に隠れてしまいました。 長雨の影響で宮跡内のコナラの雑木林の一角には大きな水溜りができており、水面に反射したセイタカアワダチソウが秋風に揺れています。 第一次大...
続きを読む

「奈文研ニュースNo.66」

「奈文研ニュースNo.66」(NABUNKEN NEWS No.66)を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/6414   目次 ・...
続きを読む

近世城跡の近現代

2017年10月   文化遺産部遺跡整備研究室では、平成28年12月16日に「近世城跡の近現代」をテーマに遺跡整備・活用研究集会を開催し、現在はその報告書を作成しています。  近世城跡は近代になって藩政の拠点としての機能を失い、その役割を大きく変えました。そこには行政施設や軍事施設、学校施設...
続きを読む
平成23~26 年度科学研究費(学術研究助成金(若手研究B))研究成果報告書「三次元計測による飛鳥時代の石工技術の復元的研究」を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 http://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/1...
続きを読む
埼玉県ときがわ町の文化財調査報告書を公開しています。     ・村内遺跡 埼玉県指定史跡小倉城跡第3次発掘調査報告書  http://sitereports.nabunken.go.jp/ja/21249 ・村内遺跡 埼玉県指定史跡小倉城跡第1次発掘調査報告...
続きを読む

東院庭園庭の宴開催いたしました

 9月23日夕刻、恒例となりました東院庭園での秋の催し、東院庭園庭の宴を開催いたしました。  本年は宝亀八年(777)5月7日、渤海使への饗応の様子を再現した天平衣装のファッションショーを始め、研究所研究員による、「東院庭園と渤海の庭園」、「木簡に見える渤海との交流」と題したミニ講演などで、当...
続きを読む
2017年9 月25 日付けに文化庁記念物課より【「埋蔵文化財保護行政におけるデジタル技術の導入について2(報告)」の送付について】が事務連絡として全国の都道府県教育委員会埋蔵文化財保護行政主管課長宛に送付されました。  今後の総覧へのデータ登録等に関して、全国遺跡報告総覧事業の基本...
続きを読む
 去る2017年8月22日(火)・23日(水)の両日、「奈良の都の木簡に会いに行こう!」(日本学術振興会ひらめき☆ときめきサイエンスプログラム。奈良文化財研究所・日本学術振興会共催、奈良県教育委員会・奈良市教育委員会後援)を実施しました。10名ずつの募集に予想をはるかに上回るご応募がありましたが...
続きを読む

最古の孫悟空?

2017年10月   『西遊記』は、中国や日本の漫画、ドラマにも繰り返し描かれ、今でも人気を集める物語です。唐の長安と言えば、『西遊記』をイメージする人も少なくないでしょう。教典を求めて天竺へ向かう玄奘三蔵は、7世紀に実在した高僧です。困難辛苦に打ち勝ち、教典を持ち帰る話は、人々の尊敬と好奇を...
続きを読む

秋の七草

【訂正とお詫び】 掲載いたしました植物名に誤りがございました。以下のとおり訂正し、お詫びいたします。 【誤】フジバカマ → 【正】サワヒヨドリ ※両方「キク科ヒヨドリバナ属」    秋の気配が色濃くなり、澄んだ空気のなか平城宮跡の草原には虫たちの高らかな声が響いていま...
続きを読む

(176)副葬品の喪失

史料に詳細 盗掘の記録  古墳の埋葬施設を発掘調査すると、過去の盗掘により、副葬品などがすべて失われていることがよくあります。例えば、極彩色の壁画で知られる明日香村の高松塚古墳とキトラ古墳も鎌倉時代に盗掘され、ほとんどの副葬品が持ち去られていました。  日本で最も古い盗掘の記録は、平安時代の...
続きを読む

奥出雲の庭園と製鉄に関わる文化遺産

2017年9月   島根県庁のある松江市から30kmほど離れた奥出雲町は、標高およそ300mから500mのなだらかな丘陵が伸びる美しい中山間地域にあります。最近、そこに所在する絲原(いとはら)家住宅の庭園を調査する機会がありましたので、今回はその庭園と関連する文化遺産について紹介します。 &...
続きを読む
平成29年度 平城宮跡資料館 夏のこども展示「ナント! すてきな!? 平城生活♪」リーフレット を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 http://hdl.handle.net/11177/6413     ...
続きを読む

大坂城石垣の「海の残念石」

2017年9月   豊臣秀吉が築いた大坂城は、大坂夏の陣での落城後、徳川幕府によって再築されました。その際、石垣石の採石・運搬・石積みといった石垣普請は公義普請(お手伝い普請)で行われ、主に西国諸藩が担当しました。再築にあたって将軍徳川秀忠は「石垣は秀吉のつくった石垣の倍の高さにするように」と...
続きを読む

(175)保存状態の記録

 文化財写真 修整は禁物  いつでも誰でも美しい写真を撮影し、楽しく共有できる......。いま流行のスマートフォン(スマホ)を使えば、これまでには考えられなかったような写真が簡単に撮れる時代になりました。みずみずしく美しい肌や、楽しいイラストを自動で配置してくれるアプリまで登場し、写真文化は...
続きを読む

ツバメのねぐら入り2017

平城宮跡では今年もツバメのねぐら入りのシーズンを迎えています。 今年度はピーク時最大60,000羽のツバメが観測されており、ねぐらであるヨシ原の上空に集結し一斉に舞い降りる様は圧巻の一言につきます。 平城宮跡における最大飛来数はこの5年間で約3倍にも増加しています。全国には多数のツバメのねぐ...
続きを読む

月別 アーカイブ