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石神遺跡東方の調査(飛鳥藤原第217次)現地見学会のご報告

2025年3月8日(土)、石神遺跡東方の発掘調査(飛鳥藤原第217次)の現地見学会を開催しました。

石神遺跡は飛鳥寺の北西に位置します。今回の調査は、石神遺跡第1次調査区の東隣の水田で実施し、7世紀後半から末の区画を構成する掘立柱塀と溝を検出しました。とくに掘立柱塀は、これまでの調査で確認していた東西塀がさらに東へ延び、その東端で北へ折れて南北塀となることが新たにあきらかになりました。これは、石神遺跡の性格や広がりを考えるうえでの重要な調査成果です。

見学会当日はお天気にも恵まれ、619名の方々にご参加いただきました。

発表資料はこちらです。 >>全国文化財総覧

また、当日は、ノベルティとして今回の調査の写真を用いたポストカードをお配りしました。初めての試みでしたが、来訪者アンケートでも好評をいただくことができました。

今回の調査で、7世紀後半から末の石神遺跡が、これまでの認識よりも東方に展開することがあきらかになるとともに、7世紀前半から中頃の石神遺跡の範囲がさらに東へ広がる可能性も高くなりました。石神遺跡の調査は今後も継続していきます。さらなる調査成果にご期待ください。

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