なぶんけんブログ|奈良文化財研究所に関する様々な情報を発信します。

2015年2月アーカイブ

(85)落書き(下)―馬と鹿

(85)落書き(下)―馬と鹿

木簡に身近な動物  神社に行くと、馬が描かれた木の板に、家内安全や受験合格、恋愛成就など様々な願い事を書いた「絵馬」が奉納されています。  こうした絵馬の起源は、古代にさかのぼります。中でも平城京二条大路の溝から出土した奈良時代の絵馬は、ベンガラや白土が塗られた彩色鮮やかなもので、専門の絵師によ...

続きを読む
梅便り2015 (つぼみ)

梅便り2015 (つぼみ)

平城宮跡資料館東の梅林の開花状況をお知らせいたします。 堅いつぼみがふくらみ始め、少し視線を上に向けてみると一輪二輪咲き始めています。 今後は定期的に開花状況をお知らせしていきますので、ぜひご覧になってくださいね。   ...

続きを読む
(84)落書き(中)―猿の絵

(84)落書き(中)―猿の絵

プロが土器に下描き?  前回の「役人の顔」のラクガキに引き続き、今回は猿の絵のラクガキを紹介しましょう。  このラクガキは、奈良時代の前半に栄華をきわめた長屋王の邸宅跡から出土したものです。土師器(はじき)の皿の外面に、文字や筆をならした墨線とともに、5匹の猿が描かれています。  猿の絵は、手...

続きを読む
オカシル連続講座2014(第5回)のご案内

オカシル連続講座2014(第5回)のご案内

1月25日に開催したオカシル連続講座2014(第4回)に続き、 第5回を3月22(日)に下記のとおり開催します。 テーマ  緑が語る、地域の本来と将来~京都岡崎の文化的景観② 日 時  平成27年3月22日(日)午後2時~午後4時 会 場  kokoka京都市国際交流会館 特別会議室 内 容  ...

続きを読む
飛鳥寺の美豆良(みずら)飾り

飛鳥寺の美豆良(みずら)飾り

2015年2月  飛鳥寺は、崇峻元年(588年)に造営が始まった日本最初の本格的な寺院です。その建立にあたっては、仏舎利、僧、瓦博士や造寺工など様々なモノや知識・技術をもった人々が百済から渡来したことが『日本書紀』に記されています。そのことは、日韓で不断に進められてきた発掘調査によっても確かめ...

続きを読む
雪景色

雪景色

昨日は暖かくなり始めたかなと思ったのですが、本日は雪が降りました。 平城宮跡も薄く雪化粧をし、とてもきれいです。 春は、桜がきれいな平城宮跡。そろそろ春が待ち遠しいです。 雪の中の大極殿(2015年2月13日) 白くなった平城宮跡(2015年2月13日) 平城宮跡資料館前のサザンカ(20...

続きを読む
(83)落書き(上)―役人の顔

(83)落書き(上)―役人の顔

仕事中こっそり描いた?  古代の都、藤原宮や平城宮の発掘調査では、役所の文書や帳簿として使われた木簡が数万点出土しています。当時の役人たちが、背筋を正して机に向かい、仕事に励む姿が目に浮かぶようです。  ところが、彼らが筆で書いたのは、字ばかりではなかったようで…。仕事の合間に描い...

続きを読む
サザンカとメジロ

サザンカとメジロ

立春を過ぎて暦のうえでは春になりましたが、まだまだ寒い日が続いていますね。 春が待ち遠しい平城宮跡では、色鮮やかなサザンカの木が満開をむかえています。 そのサザンカの木にやってくる緑色の小さな鳥がメジロです。メジロは甘い蜜が大好きで、サザンカや梅などに集まってくるのです。 梅のつぼみもよう...

続きを読む
(82)材木の輸送

(82)材木の輸送

水力、人力 巧みに利用  古代の宮殿や寺院の造営には大量の材木が使われました。トラックもない時代に、大きくて重い材木をどのように都まで運んだのでしょうか。万葉集には、近江国(今の滋賀県)の田上山から伐(き)り出した檜(ひのき)材を筏(いかだ)に組み、宇治川から木津川を経由して藤原宮まで運んだ様子が...

続きを読む

月別 アーカイブ