古墳文化の華-藤ノ木古墳- 馬具(1)棘葉形杏葉 神仙思想の色濃い三角縁神獣鏡、ゴージャスな金製耳飾、無骨な甲冑など、古墳時代を彩る遺品は数々あるが、その終わりに咲いた花といえば、藤ノ木古墳の馬具をおいて右に出るものがない。 ©奈良県立橿原考古学研究所・文化庁 馬具(2) 鞍金具(複製) 銅に金メッ...
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天皇家の大寺造営 吉備池廃寺の発掘 桜井市吉備(きび)にある吉備池の周囲を、1997 年から 5 年にわたり発掘調査をおこなった。その結果、池の東南部に張り出した土壇(どだん)が金堂(こんどう)跡であり、その西にならぶ土壇が巨大な塔跡であることが判明した。これらの東・南・西には回廊(かいろう)がめぐ...
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壬申の乱 箸墓の戦い 天智10(671)12月、天智天皇が近江大津宮で亡くなると、翌672年、吉野に隠遁していた大海人皇子(天智天皇の弟)と近江朝廷の大友皇子(天智天皇の子)の間で、皇位継承をめぐる内乱が勃発した。戦いは約1ヶ月におよび、大和、伊賀、伊勢、美濃、近江、山背、摂津、河内など、畿内とその...
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藤原京の建設 役人の歌 役民は全国各地から徴発され、造営に関わるさまざまな仕事に従事した作業員である。『万葉集』巻一「藤原宮の役民の作る歌」からは、木材調達の様子をうかがい知ることができる。それによると、近江の田上山から伐りだした木を筏に組み、宇治川・木津川をへて、泉の津(木津)で陸あげをおこなって...
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