景観研究室では、2011年度より「文化的景観およびその保存・活用に関する調査・研究」の一環として、諸外国との比較研究を行っています。その一環として、World Heritage Papers vol.26 "World Heritage Cultural Landscapes: A Handbook for Conservation and Management" (Nora Mitchell、Mechtild Rössler、Pierre-Marie Tricaud編著、英語版:2009年)の翻訳作業を進め、『世界遺産の文化的景観--保全・管理のためのハンドブック』として刊行しました。
冊子体のほか、電子公開ページでもPDFにて公開しています。
奈良文化財研究所学術情報リポジトリ: http://repository.nabunken.go.jp/dspace/
本書掲載アドレス: https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/16698
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World Heritage Papersは、国連教育科学文化機関(UNESCO)世界遺産センターが定期的に刊行している書籍で、世界遺産の価値評価や保護・マネジメントについて毎号異なるトピックが扱われています。
http://whc.unesco.org/en/series/
第26号では、世界遺産に登録された文化的景観の保全・管理について、実践的な観点からまとめられており、現場で取組を進める多様な立場の人にも役立つことを目指したものとなっています。
日本国内における文化的景観保護の取組にも参考になる点も多く、景観研究室では日本語版を刊行することとしました。原著からの翻訳に加え、日本語版のための解説等を新たに付加しています。
なお、本書の刊行は奈良文化財研究所とUNESCOの翻訳出版契約に基づくもので、キショー・ラオ世界遺産センター長から日本語版のための序文をご寄稿いただくなどUNESCOからも多大な支援を賜りました。ご協力いただきました関係各位に厚く御礼申し上げます。
(景観研究室)