文化的景観研究集会(第8回)のエクスカーションは、重要文化的景観の選定を目指した取組をおこなっている京都市北区中川北山町を対象に、「中川村おこしの会」の全面的なご協力のもと実施することができました。
中川集落は、磨き丸太や垂木生産をおこなう北山林業の中心地です。水田は一枚もなく、山は畑のように細かく区画されています。集落の中心部には磨き丸太の乾燥小屋や作業小屋が建ち並び、すべての住民が何らかの形で北山杉の生産に関わってきました。
エクスカーションでは、地元の林業関係者のみなさんの案内のもと集落内を歩きつつ、ヘラを用いた杉皮剥きや、菩提滝の砂での丸太磨きなどを体験させていただきました。北山林業について知る貴重な機会となったと思います。
景観研究室では、本年度からこの中川集落を対象とした調査研究をスタートさせています。中川らしさを見出しつつ、中川の持続的な継承につながるような提案をおこなっていきたいと思います。