2018年6月 みなさんは、弥生時代や古墳時代のお墓からたくさんのガラス小玉が見つかっていることをご存知でしょうか。驚くことに、これまでの発掘調査で実に60万点をこえるガラス小玉が出土しています。 日本でガラス小玉が初めて出現するのは紀元前3世紀頃の北部九州です。この時流入したガラス小玉は、直...
続きを読む「興福寺 第1期境内整備事業にともなう発掘調査概報Ⅶ」を電子公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/22288 序 目次 1 調査経過 2 西室と北円堂院の歴史 (1)西室の歴史と既往の調査 (2)北円...
続きを読む2018年6月 694年(持統天皇8年)、飛鳥浄御原宮から遷都した藤原宮では、日本で初めて寺院以外に瓦が採用されました。屋根を覆う黒灰色の瓦は、建物を風雨から守るだけでなく、建物を荘厳にみせる効果があります。瓦葺の藤原宮は、律令制に基づいた新しい都城の象徴として視覚的にも大きなインパクトを与えた...
続きを読む頭に輪 唐三彩の猿発見 孫悟空ほど、何世代にもわたって子どもたちに愛されるヒーローはいないでしょう。平成の孫悟空といえば、ドラゴンボールの主人公ですよね。そのモデルは「西遊記」に出てくる猿の妖怪です。 西遊記の舞台は、中国の唐の時代。日本では奈良時代にあたります。三蔵法師が経典を求めて、遠くイン...
続きを読む六一書房のホームページから奈文研刊行物と各種グッズ類が購入出来ます。 なお、従来通り平城宮跡資料館・飛鳥資料館でもお買い求めいただけます。 ※平城宮跡資料館・飛鳥資料館での販売価格と異なる場合がございます。ご了承ください。 参考URL ○刊行物・グッズの販売 https://www.nabunken...
続きを読む2014~2017年度日本学術振興会科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)(若手研究(B))「九州旧石器編年の再構築と集団関係の研究―中九州石器群の再検討」研究成果報告書を電子公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://sitereports.nabunken.go.jp...
続きを読む新木簡データベース「木簡庫(Wooden Tablet Database)」の公開(http://mokkanko.nabunken.go.jp/)に伴い、1999年以来公開してきました従来の「木簡データベース」、及び2005年公開の文字画像データベース「木簡字典」の公開を、来る6月25日(月...
続きを読む「奈文研ニュースNo.68」(NABUNKEN NEWS No.68)を電子公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/22086 目次 ・奈良文化財研究所 平城宮跡解説ボランティアが新体制で活動を開始(...
続きを読む2017年度、地方公共団体およびその関係機関、法人等調査組織、大学等の関係機関に向けて、発掘調査報告書等の電子公開に関する説明会を開催しました。報告書電子化及び全国遺跡報告総覧への登録に関する実務を説明し、発掘調査報告書の一層の活用促進をはかることにより、埋蔵文化財の普及公開に資することを目的とした...
続きを読む焼成室改良で大量生産 日本の瓦づくりは6世紀の終わり頃に百済から伝わりました。このころの瓦を焼いた窯は、傾斜地にそって斜めのトンネルを掘ってつくった窖窯(あながま)(登窯(のぼりがま))でした。古墳時代の5世紀に、やはり朝鮮半島から伝わった須恵器の焼成窯を応用した構造です。 6世紀に伝わった瓦は...
続きを読む2018年5月 年輪年代学は,狭義には年輪変動を用いた年代測定を指し,年輪が形成された年代を1年の精度で誤差なく特定することができます。わが国においては,年代測定手法として定着していると言っても過言ではないでしょう。しかし,広義には,樹木の年輪成長が地域的な気候要素の影響を受けて変動する特性を生...
続きを読む遺跡の全景 収める技術 奈良文化財研究所は、平城京や飛鳥・藤原京などで、年間を通して発掘調査を行っています。現場では要所要所で写真を撮影し、記録を残しながら調査を進めています。 なかでも、発掘面積が広い遺跡の全景を1枚に収める写真の撮影は、高度な技術が必要になります。広角レンズを用いるのはもちろ...
続きを読む2018年5月 私は現在、奈文研の考古第二研究室で奈良時代の土器・土製品について調査・研究をおこなっていますが、学生時代からの専門である中国青銅器の鋳造技術についても研究を続けています。殷周青銅器の鋳造技術は、現代の技術をもってしても製作技法があきらかになっていないものもあり、世界の金工技...
続きを読む新緑が眩しい季節となりました。 生命力溢れる緑に鮮やかな色を添えているのが、今まさに満開を迎えているヒラドツツジ(平戸躑躅)です。 刈り込み易く萌芽力が強いことから生け垣などに利用されており、平城宮跡の随所でご覧いただくことができます。 赤・白・桃・紫・朱など様々な花色で私たちの目を楽しま...
続きを読む「大坂城石垣石丁場跡小豆島石丁場跡の海中残石分布調査」を電子公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/21923 目次 第1章 調査の経緯と経過および方法 1.調査の経緯 (高田祐一) 2.調査の経過 ...
続きを読む貴族の大切なペット 16日は旧暦のお正月でした。今年の干支(えと)・戌(いぬ)にちなみ、犬の話題を一つ。奈良時代の平城京でも、犬は大切な仕事のパートナーやペットとして、かわいがられていたようです。 有力貴族の長屋王の邸宅跡からは、「御馬屋犬」「若翁犬」「御犬」などと書かれた木簡が出土して...
続きを読むこれまで戦前を含め発掘調査報告書の発行数は不明であり、十数万~二十万冊とも言われてきました。 奈良文化財研究所(以下、奈文研)では、実数を確定するため、全国の発掘調査報告書の総目録を作成しています。 まず第一弾として兵庫県編が完成しましたので、公開します。 ...
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