なぶんけんブログ|奈良文化財研究所に関する様々な情報を発信します。

冬を彩るサザンカ

冬を彩るサザンカ

 樹木たちが葉を落とし休眠期に入る師走の候、サザンカが随所で咲き誇っています。  平城宮跡では毎年、花が少なくなるこの季節に開花期を迎えるため、際立った朱色の美しさが道行く人々の目を楽しませてくれます。  3日後には二十四節気の一つ「冬至」を迎え、いよいよ本格的な寒さが到来します。  ぜひ暖かい服装...

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平城宮東区朝堂院東門の発掘調査(平城第602次調査)の現地見学会のご報告

平城宮東区朝堂院東門の発掘調査(平城第602次調査)の現地見学会のご報告

平成30年12月15日(土)、平城宮東区朝堂院東門の発掘調査(平城第602次調査)の現地見学会を開催しました。 当日は569名の方にご参加いただきました。 発表資料はこちらです。 >>電子公開ページ 発掘担当者からのコメント:都城発掘調査部 研究員 福嶋 啓人  寒い中、現地見学会には多くの方々にお...

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全国遺跡報告総覧:ディスカバリーサービスのPrimoが全国遺跡報告総覧に対応

全国遺跡報告総覧:ディスカバリーサービスのPrimoが全国遺跡報告総覧に対応

様々な学術情報資源を同一のインターフェースで検索できるディスカバリーサービスの1つであるPrimoと全国遺跡報告総覧でデータ連携を開始しました。Primoから全国遺跡報告総覧を検索することができます。 Primo導入機関におかれましては、ぜひご活用ください。 Release Notes New El...

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フタの裏には何がある?

フタの裏には何がある?

2018年12月   すっかり季節は冬になり年末が迫ってくる中で、温かい紅茶や茶碗蒸しが美味しい時期になりました。その紅茶のポットや茶碗蒸しの容器のフタを、裏返しにしてみてください。写真の右側のように、フタそのものよりも一回り小さな径で、円筒状の突起をもつものがありますね。この突起は古代の須恵器にも...

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3D Bone Atlas Databaseの更新(イヌ、イノシシ)

3D Bone Atlas Databaseの更新(イヌ、イノシシ)

 今年も残りわずかとなりました。皆様にとって、今年一年はどのような年でしたでしょうか?来年は、戌から亥へと干支が交代します。その干支の引き継ぎより少し早いですが、平成30年12月10日(月)より、イヌとイノシシの骨格図譜データを刷新いたしました。特にイノシシの骨格図譜は、遺跡から出土するほとんど...

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平城宮跡資料館秋期特別展「地下の正倉院展-荷札木簡をひもとく-」第1~3期解説シート

平城宮跡資料館秋期特別展「地下の正倉院展-荷札木簡をひもとく-」第1~3期解説シート

平城宮跡資料館秋期特別展「地下の正倉院展-荷札木簡をひもとく-」第1~3期解説シート を電子公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 第1期:https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/23978 第2期:https://sitereports.nabunke...

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全国遺跡報告総覧:遺跡 (抄録) 検索機能の新規公開

全国遺跡報告総覧:遺跡 (抄録) 検索機能の新規公開

〇遺跡情報を使った簡単かつ高精度な検索が可能に 概要:遺跡の所在地(都道府県)、種別(集落、貝塚など)、時代(旧石器、縄文など)などを指定することで、簡単に報告書を探すことができるようになりました。 遺跡 (抄録) 検索画面https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/...

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鉄の文化財を保存する

鉄の文化財を保存する

2018年12月   「なぜ我々は出土鉄製文化財の保存の研究に取り組むのか?」その理由の一つは鉄という元素が持つおもしろい特徴にあります。  鉄は元素番号26、電子数26、周期表の中央より少し上に位置する点で特殊性は見出せません。しかし、地殻やマントル、核には地球の体積の約1/3を占めるほどの鉄が含...

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秋の終焉

秋の終焉

 平城宮跡を吹き抜ける冷たい風、舞い落ちる木々の葉に秋の終焉を感じる季節となりました。  木々たちはゆっくりと冬支度に入る準備を始め、日増しに違う色へと変わっていきます。  名残惜しくも美しい色を、散策を楽しみながらゆっくりと堪能されてみてはいかがでしょう。   第一次大極殿を望む 紅葉し...

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全国遺跡報告総覧:メンテナンスに伴うシステム停止のお知らせ

全国遺跡報告総覧:メンテナンスに伴うシステム停止のお知らせ

下記日時にシステムメンテナンスを実施します。システムが停止しますので、ご注意ください。 日時:2018年11月30日19:00~12月3日8:00   ※作業完了次第、再開 注意点:・一括登録機能が当面の間、停止します。・データ登録時の項目レイアウトが変更になりますので、データ登録時はご注意ください...

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平城から、平成まで ―「隆光さんの墓石」の向こうに―

平城から、平成まで ―「隆光さんの墓石」の向こうに―

2018年11月   平城宮跡の北端近く、佐紀池の北のほとりに立つ「隆光(りゅうこう)さんの墓石」を知る人は、あまり多くないかもしれません。  ですが、ここは、平城宮跡に堆積した「歴史の地層」を眺めるには格好のスポットです。  「隆光さん」は江戸時代中期の僧侶・護持院隆光のこと。徳川五代将軍綱吉の祈...

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奈良文化財研究所紀要2015

奈良文化財研究所紀要2015

『奈良文化財研究所紀要2015』(Bulletin of National Research Institute for Cultural Properties, Nara)を電子公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://sitereports.nabunken.go.jp/...

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第123回公開講演会の開催

第123回公開講演会の開催

 去る、平成30年11月10日(土)に第123回公開講演会を当研究所平城宮跡資料館講堂において開催しました。  松村所長による挨拶に引き続き、所長から「烏形の幢は八咫烏か」と題しての特別講演、高田研究員による「全国遺跡報告総覧と考古学ビッグデータの可能性」、山藤研究員による「シルクロード天山北路の東...

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平城宮第一次大極殿院における幢旗遺構の発見と奈文研の継続調査

平城宮第一次大極殿院における幢旗遺構の発見と奈文研の継続調査

2018年11月   元日朝賀と即位式は、古代国家にとって最も重要な儀式でした。これらの儀式に用いられたのが、烏・日月・四神をモチーフにした7本の宝幢・四神旗(幡)(以下、幢旗(幡))です。平安時代の史料には、主柱に2本の脇柱が付く3本柱の幢旗が大極殿の前に7本横一列に並ぶと規定されています。198...

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(200)新庁舎の完成

(200)新庁舎の完成

平城京造営語る遺構保存  奈良文化財研究所の新庁舎が完成し、10月から新庁舎での業務が始まります。当初の計画よりも2年遅れの完成となりました。  その理由は、発掘調査で発見された遺構を保存するために、建物の配置や設計を全面的に変更したからです。  見つかったのは、秋篠川の旧流路や、碁盤の目状に区画し...

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秋日和

秋日和

 平城宮跡の秋を代表する植物の一つに万葉植物の「オギ(荻)」があります。  この時期のオギは一斉に穂を出し始め、輝く糸のような形状をしており、秋晴れの空によく映えています。  オギはこれから11月にかけて、穂は花から種へ生長していきます。  オギの群落地を訪ねるその道すがら、足元に小さな花を見つけま...

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(199)「いい加減」な古代文字

(199)「いい加減」な古代文字

最新ITで木簡解読  漢字の試験で、トメかハネか迷い、「どちらでも良いのに......」と思ったことはありませんか。  古代の木簡の文字は、トメやハネに限らず、「いい加減」な文字に満ちあふれています。古代人は、現代人よりも文字の「許容範囲」が広いのです。  このおおらかさ、なんとも魅力的ですが、木簡...

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「奈文研ニュースNo.70」

「奈文研ニュースNo.70」

「奈文研ニュースNo.70」(NABUNKEN NEWS No.70)を電子公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/23074 目次 ・EU考古学情報基盤ARIADNEと全国遺跡報告総覧の連携に向けて(高田 祐一・...

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「自由(フリー)」と「オープン」で広がる新たな世界

「自由(フリー)」と「オープン」で広がる新たな世界

2018年10月   皆さんは飛鳥資料館の平成30年度春期特別展「あすかの原風景」はご覧になりましたでしょうか?  その展示室の片隅に、空中写真や古絵図を自由に拡大縮小表示するPCが置かれていたことにお気づきになりましたか?  この装置は、飛鳥資料館の西田研究員が調査した古地図の画像と現在の風景とを...

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(198)これからの平城宮跡

(198)これからの平城宮跡

往時を体感 歴史公園へ  国の特別史跡である平城宮跡は、さまざまな手法で遺跡の姿を表示しています。例えば、朱雀門や東院庭園、第一次大極殿は実際の建物が復原されていますが、第二次大極殿では建物の基壇と礎石で遺構を表しています。また、内裏では、ツゲの木を柱跡に植えて丸く刈り込み、建物の柱のように表現して...

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