なぶんけんブログ|奈良文化財研究所に関する様々な情報を発信します。

(41)古代のものさし

(41)古代のものさし

1000年続くデザイン  「25メートル平泳ぎ」「18センチのクツ」。身の回りの長さは、単位が決められていることで、誰もがどれくらいかを理解することができます。  日本で初めて長さを共通の単位で定めようとしたのは藤原京の時代で、尺・寸(尺の10分の1)を用いました。尺や寸は1958年に公的な単位...

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文化的景観講演会のご案内

文化的景観講演会のご案内

地域の将来を考えていく上で、今日、文化的景観のアプローチは注目されています。 奈良文化財研究所では、文化財保護法に文化的景観保護制度が創設されたのを契機として、2008年度から2013年度まで、6回にわたり研究集会を開催し、議論を深めてまいりました。景観研究室では、研究集会での成果等を踏まえつ...

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『奈良文化財研究所紀要2011』

『奈良文化財研究所紀要2011』

『奈良文化財研究所紀要2011』(Bulletin of National Research Institute for Cultural Properties, Nara)を電子公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://www.nabunken.go.jp/publi...

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飛鳥の民家

飛鳥の民家

2014年8月  飛鳥資料館で今夏、開催中の写真コンテスト作品展『飛鳥の甍』、もうご覧いただけたでしょうか?今年で5回目をむかえた写真コンテストは、毎回テーマを決めて作品を募集しています。様々な視点で切り取った飛鳥の風景を通して、あらたな魅力の発見・発信につなげたいと考えております。  ここでは、今...

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ビクはく親子ワークショップ

ビクはく親子ワークショップ

お盆休み、いかがお過ごしでしょうか? 今日は平城宮跡資料館夏期企画展「平城京ビックリはくらんかい」の親子ワークショップが開かれました。 「いちばん大きな土器」、「いちばん長い木簡」、「いちばんこってりな瓦」などが展示されている今年の企画展。 それにちなんで、今回はお子さんたちに「いちばんビ...

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(40)庶民の家と貴族の家

(40)庶民の家と貴族の家

身分に応じ国から支給  広大な敷地に立派な建物。著名人の豪邸を紹介するテレビ番組を、羨ましく眺めることがあります。  平城京の住民の宅地は、国から身分(位)に応じて支給されました。  位の高い貴族の邸宅は、庶民とは桁違いの規模を誇っていました。奈良時代前半の権力者、長屋王の邸宅は、平城宮に...

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(39)湧き出る井戸

(39)湧き出る井戸

過去の情報 脈々と  人間が生活する上で飲料水の確保は欠かせません。縄文時代までは、川水や自然湧水を生活用水に利用していましたが、弥生時代になると地下水をくみ上げる井戸の利用が始まります。  藤原京や平城京が建設され、この人工都市に数万の人々が集住しはじめると、大量の飲料水が必要になりました...

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ビックリ先生ならぬドキドキさんのドキじまん

ビックリ先生ならぬドキドキさんのドキじまん

みなさん、こんにちは。 今日は大型の台風が近づいているせいか、 空がどんよりとした灰色で、不穏な雰囲気でしたね。 そんな中、平城宮跡資料館では、不穏な空気を吹き飛ばすような明るいイベント、 企画展「平城京ビックリはくらんかい」のギャラリートーク 「ビックリ先生のドキじまん」がおこなわれまし...

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(38)船形代の願い

(38)船形代の願い

長い航海 どうか無事で  平城宮・平城京では、木製の船形代(かたしろ)(模造品)が出土することがあります。人形や馬形と違って数は少ないのですが、全国各地の遺跡からも出土しています。いったいこの船形代、何のために使ったものでしょうか?   奈良時代の歴史書『続日本紀』には、遣唐使が春日山の麓で...

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(37)古代のスーパーマーケット

(37)古代のスーパーマーケット

古代のスーパーマーケット 暮らし支える国営市  「平城京スーパーマーケット。営業時間は正午から日没まで。取り扱い商品は食料品に文房具、薬となんでもあるよ・・・」  奈良の都・平城京にも市場がありました。場所は今の奈良市東九条町・杏(からもも)町付近と、近鉄九条駅の東方にあり、それぞれ東市、西...

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ギャラリートーク ②「 ビックリ先生のモッカンじまん」開催!

ギャラリートーク ②「 ビックリ先生のモッカンじまん」開催!

毎日暑い日が続いていますが、夏バテなどしていませんか? 今日は「平城京ビックリはくらんかい」の2回目のギャラリートーク 「ビックリ先生のモッカンじまん」が開かれました。 今回は「木簡」をテーマに、ビックリ先生がその魅力をお話ししましたが、小さなお子さんから大人の方までビックリ!する...

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建物か、塀か・・・

建物か、塀か・・・

2014年8月  発掘調査を実施すると柱穴や溝、井戸など、かつて人が活動していたことを示す遺構を検出することができます。学生時代、初めて発掘調査に参加した際、土坑を検出、掘り下げたところ、板を井桁に組み合わせた井戸であることが判明、その底からは当時の生活を示す土器や木製品などが出土、肌で歴史を実感し...

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(36)現代に生きる平城宮

(36)現代に生きる平城宮

威厳伝える復元工事  平城宮は現代にも生きています。ただし、その多くは土の中、地下に眠っています。奈文研では発掘調査を行い、地下にさまざまな建物の痕跡が残っていることを明らかにしてきました。  しかし、地下に残っているのは柱の穴や、柱を立てた礎石など、建物の基礎の部分にすぎません。私たち研究...

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(35)古代のトイレは

(35)古代のトイレは

水洗式 平城京にあった  昔のトイレといえば、汲(く)み取り式の「ボットン便所」のイメージが強いでしょう。ところが、古代にはすでに水洗トイレがありました。  藤原京や平城京では、道路脇を流れる溝を自宅に引き込み、水流の上で用を足したと考えられる遺構が見つかっています。  さらに、藤原宮の官...

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復興調査への支援(福島県南相馬市東町遺跡・上渋佐原田遺跡 その12)

復興調査への支援(福島県南相馬市東町遺跡・上渋佐原田遺跡 その12)

7月22日~25日の支援状況 上渋佐原田遺跡B区の発掘調査が最終局面を迎えています。今週は、引き続き竪穴建物や掘立柱建物の図面の作成をおこない、手が空いたときは発掘作業員さんと共に遺構の掘り下げをおこなうなど、調査終了へ向けて様々な作業をおこないました。また、23、24日には奈文研写真室スタッ...

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ビックリ先生のモッキじまん開催しました!

ビックリ先生のモッキじまん開催しました!

みなさん、こんにちは。 今日はビックリ!するほど暑い一日でしたね。 そんな中、平城宮跡資料館では夏期企画展「平城京ビックリはくらんかい」を絶賛開催中です! ぜひ、驚きに、涼みに、いらしてくださいね。   今日は、「ビックリ先生のモッキじまん」という ギャラリートークが開催され...

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復興調査への支援(福島県南相馬市東町遺跡・上渋佐原田遺跡 その11)

復興調査への支援(福島県南相馬市東町遺跡・上渋佐原田遺跡 その11)

7月14日~18日の支援状況  上渋佐原田遺跡B地区の調査はいよいよ大詰めです。台風が去ったとはいえ、まだまだ梅雨のぐずついた天候のなか、各地から集まった調査員により竪穴建物や掘立柱建物などの遺構の検出と掘り下げが急ピッチで進められています。奈文研の職員は、引き続き、これらの遺構の記録作業をお...

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(34)奈良と世界遺産

(34)奈良と世界遺産

三つの「宝」 地域に活力  「世界遺産」ということばを聞いたことがありますか。今から40年ほど前に、世界の国々が協力して、人類にとって価値がある文化遺産・自然遺産を保護するために作られた国際的な制度です。  世界遺産の数は、現在、981件。日本には17件があり、奈良県内にも三つの世界遺産があ...

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(33)科学的な解読法

(33)科学的な解読法

謎照らし出す赤外線  木簡のなかには、時たますごい照れ屋さんがいます。土の中から出てきて、1300年ぶりに空気に触れると、あっという間に真っ赤、ではなく真っ黒になってしまうのです。  写真の木簡も、そんな恥ずかしがり屋の一人。巻物の軸として使われたもので、小口にタイトルが書かれています。けれ...

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学報第42冊「平城宮発掘調査報告XII 馬寮地域の調査」

学報第42冊「平城宮発掘調査報告XII 馬寮地域の調査」

学報第42冊「平城宮発掘調査報告XII 馬寮地域の調査」(NARA IMPERIAL PALACE SITE EXCAVATON REPORT XII SURVEYS AT THE LOCATION OF THE IMPERIAL STABLE BUREAU)を電子公開しました。本文をPDFで閲覧...

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