なぶんけんブログ|奈良文化財研究所に関する様々な情報を発信します。

瓢箪から「ひしゃく」

瓢箪から「ひしゃく」

2015年12月   最近は、神社や仏閣の手水舎(ちょうずや)等でしか見ることがなくなってしまった「ひしゃく(柄杓)」ですが、柄杓の名前の由来は、瓢箪の別名、「ひさご」からきているそうです。ひさこ…ひさく…ひしゃく、確かに似ていますね。もともとは、「ひさご」を刳り抜...

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晩秋の平城宮跡

晩秋の平城宮跡

 11月も最終日を迎え、平城宮跡は晩秋の気配が色濃くなってきました。  冬に近づくにつれ、彩りが少なくなるこの季節。そんな風景の中に鮮やかな赤を添えているのがサザンカです。  サザンカは平城宮跡資料館東側の梅林の中や大極殿周辺、朱雀門周辺など随所に植えられています。真冬にも次々と開花して道行...

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全国遺跡報告総覧:報告書種別を設定

全国遺跡報告総覧:報告書種別を設定

全国遺跡報告総覧に登録されているデータに対し、報告書種別を設定しました。 検索結果を種別で絞り込むことが可能になりました。 >>全国遺跡報告総覧   検索結果画面   報告書種別 絞込み画面 ...

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(118)奈文研の図書室

(118)奈文研の図書室

国内屈指 専門書32万冊  奈文研には文化財関係の図書を収集、整理して、一般に公開する図書資料室があります。  ここには、日々、全国の都道府県や市町村、大学などから発掘調査報告書や学術雑誌、文化財関係の出版物が送られてきます。それを整理、データベース登録し、配架するのが図書資料室の仕事です。 ...

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古代都城出土の植物種実

古代都城出土の植物種実

「古代都城出土の植物種実」2013~2015年度公益財団法人浦上食品・食文化振興財団学術研究助成『古代の植物性食文化に関する考古学的研究』成果報告書を電子公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/15550 ...

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全国遺跡報告総覧:平成27年度実務者会議を開催

全国遺跡報告総覧:平成27年度実務者会議を開催

2015年11月17日、大阪大学付属図書館にて全国遺跡報告総覧 平成27年度実務者会議を開催しました。 全国の連携大学から担当者が集い、今後の方針や課題等を議論しました。 今回初めて自治体の埋蔵文化財担当者が参加し、活発な意見交換がなされました。   >>全国遺跡報告総覧 ...

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石を割る

石を割る

2015年11月   現代日本では、建物の基礎や河川の護岸など堅牢で大量に供給できる資材としてコンクリートを用います。型枠に流し込めば自由自在に形をデザインすることができ、今日の土木工事になくてはならない存在です。  コンクリートが普及する以前は、石材を用いました。必要量の石を切り出し、一石...

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実りの季節

実りの季節

 平城宮跡の樹木は実りの季節を迎え、色鮮やかな実がたわわに生っている情景が見られます。  好天に恵まれ暖かい日が続いたからでしょうか、5月に開花していたシャリンバイの花が再び咲いていました。  思わず指でつまんでみたくなりますが、食用ではありませんので観賞用に止めておいてくださいね。 &n...

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文化的景観資料集成第3集 文化的景観保存計画の概要(Ⅲ)刊行のお知らせ

文化的景観資料集成第3集 文化的景観保存計画の概要(Ⅲ)刊行のお知らせ

 景観研究室では、文化的景観保護に関する基礎的・体系的な調査研究の一環として、重要文化的景観選定地を中心とした国内の文化的景観保護の取り組みに関する動向を把握・収集しております。その成果は、研究所刊行物である文化的景観資料集成第1集・第2集のほか、景観研究室ウェブサイトで公開している「重要文...

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(117)平城京の橋

(117)平城京の橋

解体しやすい簡易構造  わたしたちが住む街中を流れる川、その上には橋がかかり、絶え間なく人や車が往来していますね。こうした光景は古代も変わりませんでした。  奈良時代の平城京、碁盤目のように走る道路が、川や運河を渡る場所には、木製の橋がかけられていました。  1982年、東堀川の発掘調査で、運...

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第117回公開講演会の開催

第117回公開講演会の開催

 去る、平成27年11月7日(土)に第117回公開講演会が当研究所平城宮跡資料館講堂において開催されました。  松村所長による挨拶の後、小田研究員による「古代の盤上ゲーム「樗蒲(かりうち)」の復元」と題してのトピック講演、次に石田研究員による「藤原宮から平城宮へ-宮の瓦づくりの移りかわり-」、...

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(116)木の種類の調べ方

(116)木の種類の調べ方

細胞観察し、特徴比べる  木材は、私たちにとってとても身近な資源です。そのため、古くからさまざまな用途に木材が利用されてきました。平城京からも奈良時代の木製品や部材がたくさん出土しています。  では、発掘された木製遺物の木の種類は、どうやって調べるのでしょうか。  木にはいろいろな種類がありま...

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シンメトリーなはずなのに

シンメトリーなはずなのに

2015年11月   人間をはじめ鳥、魚、虫など動物の身体の形は、鮃(ひらめ)や鰈(かれい)などの例外はありますが、基本的には背骨などを軸にして左右対称です。そうなった理由はわかりませんが、やはり構造的に安定するのでしょう。デザインの世界ではこれを「シンメトリー」と呼び、紀元前から現代に至るまで...

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(115)古代ガラスの製法

(115)古代ガラスの製法

破片を加熱 再利用  日本では、弥生時代や古墳時代の遺跡から、たくさんのガラス玉が発見されています。でもこの時代のガラスは、すべて輸入品、外国産のガラスでした。  国産ガラスの製造が始まるのは、飛鳥時代の7世紀後半になってからのこと。奈良時代にはお寺や仏像の装飾に、大量のガラス玉が使われました。...

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第7回東京講演会『発掘遺構から読み解く古代建築』を開催

第7回東京講演会『発掘遺構から読み解く古代建築』を開催

 去る、10月24日(土)に東京の有楽町朝日ホールにて、奈文研の日頃の活動や調査研究成果を広く東京の皆様に紹介するため毎年秋に開催している東京講演会を開催いたしました。  今回は『発掘遺構から読み解く古代建築』と題して、発掘された地下遺構から、失われた地上の建物をどのように復原できるのか、発掘遺構や...

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続けたい庭園史の研究

続けたい庭園史の研究

2015年10月   日本庭園の歴史の研究を30年以上続けてきました。当初、京都市文化財保護課に勤務していたときには、文化財行政に従事するかたわら、おもに近代京都の庭園について勉強していました。1987年に奈文研に入所してからは、平城宮跡や飛鳥・藤原宮跡の発掘調査に携わったため、発掘調査の成果...

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全国遺跡報告総覧:遺跡リポジトリシンポジウム資料他を公開

全国遺跡報告総覧:遺跡リポジトリシンポジウム資料他を公開

全国遺跡報告総覧にて次の資料を公開しました。 ・全国遺跡資料リポジトリシンポジウム資料(予稿集)  2010年開催分  2011年開催分  2012年開催分   ・遺跡情報交換標準の研究   >>全国遺跡報告総覧 ...

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平成27年度 平城宮跡資料館 夏のこども展示 「平城京ごみずかん―ごみは宝―」リーフレット

平成27年度 平城宮跡資料館 夏のこども展示 「平城京ごみずかん―ごみは宝―」リーフレット

「平成27年度 平城宮跡資料館 夏のこども展示 「平城京ごみずかん―ごみは宝―」リーフレット」を学術情報リポジトリで公開しました。 本文をPDFで閲覧いただけます。 https://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/4964  みなさん...

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(114)すごろく土器が見つかった

(114)すごろく土器が見つかった

役人の遊び 朝鮮伝来か  平城宮・京からはコマ、さいころ、木とんぼなど、古代の人々が遊びに使ったさまざまな道具が出土しています。最近、また新たな発見がありました。古代の「すごろく」盤の発見です。  それは、平城京から出土した土器の内面に、点を並べて円を描き、それを6分割するラインを点と線で表現し...

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秋の情景

秋の情景

 平城宮跡では毎年、この季節になると銀色に染まった草原が見られます。  これらの草原景観を形成しているのが、万葉植物の一つでもあるオギ(荻)です。  一見ススキ(薄)にとてもよく似ているため、別名「ススキもどき」といわれています。  ぬけるような青空を背景に、銀色に輝く眩しいオギの穂が秋風...

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