遺跡から出土したウマの下顎骨
発掘調査で動植物遺体の分析をせっかく実施したものの、
「分析結果をうまくまとめられない」
「分析結果を遺跡の評価につなげられない」
こうした文化財担当者の声を受けて、分析結果の総括をテーマとした研修を開催します。
これまでの研修内容
環境考古学研究室では、これまでに環境考古学に関する様々な研修を実施してきました。
近年は「動植物遺体の分析を外注したいが、どのように頼んでいいのかわからない」、「仕様書の作成方法がわからない」という要望を受け、分析会社の担当者を講師に迎えた『自然科学分析外注課程』を実施しました。
受講後のレポートより
・自然科学分析を外注するときの大きなポイントは、「分析目的の明確化」と「分析者との情報共有(コミュニケーション)」にあると感じました。
・分析会社の方の「苦悩」も聞くことができ、考古学側(依頼者側)の放任、あるいは思考停止が、かえって遺跡の評価を邪魔している点も知ることができました。
・講義の最終日、講師と自治体職員まじえて質問や悩みの相談をできたのは、今まで研修を受けたなかで一番有意義でした。
今年度の研修内容
今年度は、動植物遺体の専門家に加え、自然科学分析の成果を実際に総括して遺跡の評価に活用されている埋蔵文化財担当者を講師に迎え、分析結果の総括について学びます。
1日目:動植物遺体の専門家による基礎講義
2日目:埋蔵文化財担当者による総括の実践事例
3日目:受講生と講師による総合討論
分析結果をどのように理解し、遺跡の評価へと結びつけるのかを実践的に学べる内容です。
令和8年度文化財担当者専門研修
「環境考古学応用課程(分析結果の総括)」
期間:令和8年10月6日(火)~8日(木)
申込期限:令和8年7月24日(金)17:00まで
受講対象:地方公共団体等の文化財担当職員
詳細は奈良文化財研究所公式Webサイトをご覧ください。
また、埋蔵文化財ニュース170『環境考古学の研修紹介』も公開中。紙上研修「今さら聞けないC14」も好評です!
(埋蔵文化財センター 環境考古学研究室長 山崎 健)
