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全国遺跡報告総覧:全埋協抄録データベースの全国遺跡報告総覧への統合完了のお知らせ

 このたび、全国遺跡報告総覧(以下、遺跡総覧)は、全国埋蔵文化財法人連絡協議会(以下、全埋協)(※1)が運営する報告書抄録データベース(※2)を統合しました。

 これにより、遺跡総覧が保持する発掘調査報告書(以下、報告書)の書誌情報は、約32,000件(統合前から約10,000件増)、抄録情報は約56000 件(統合前から約18,000件増)となりました。
今回の統合により、抄録と書誌のみの報告書情報が遺跡総覧上に存在することになりますが、長く灰色文献(※3)として扱われていた報告書の一層の可視化を図り、より幅広い検索を可能にする点において、大きな意味を持つものです。今後、円滑な全文データの登録にも役立ちます。

<検索ページ>全国遺跡報告総覧 遺跡 (抄録) 検索

URL: https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/search-site

<統合の背景>
 これまで遺跡総覧は、全文データ(PDF)の公開を通した報告書の可視化の促進を図ってきました。しかし、冊子報告書のデジタルデータ化に伴う作業や書誌情報の登録作業により、全文データ公開までに時間を要する場合があります。
 一方で多くの報告書の巻末に抄録(※4)が付与されています。抄録は、全文データがなくても報告書の内容がある程度把握できる有用な情報です。奈文研や全埋協は、それぞれ独自に報告書抄録データベースを運用しており、これらの分散構築された各データベースが保持する報告書情報を遺跡総覧に統合し一元化を図ることで、報告書情報へのアクセスを容易にするとともに、発行後速やかに報告書情報を提供することが重要と判断しました。
今回の統合により、全埋協加盟法人などの報告書発行機関において、遺跡総覧に直接抄録情報を登録するようになります。データ登録作業の重複が解消され、業務運用コストの削減にもつながります。
 今後、遺跡総覧は、抄録情報の迅速な提供を行うとともに、長期的には全国各地で発行された報告書全文データの公開に取り組んでまいります。

(※1)全国埋蔵文化財法人連絡協議会 
埋蔵文化財等の調査研究及び普及等にかかる事業を積極的に推進するために設置された公益法人で構成された協議会です。
URL: http://zenmaibun.com/index.php

(※2)全埋協報告書抄録データベース 
全埋協が一般公開しているデータベースで、加盟法人により登録作業が行われていました。遺跡総覧への統合は、全埋協のコンピュータ等研究委員会(2017年8月24日)において承認されました。2018年9月のコンピュータ等研究委員会「報告書データベースの統合について(通知)」(2018 年9月13日付け、全国埋蔵文化財法人連絡協議会・独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所)にて、スケジュール等が通知されています。
統合により、全埋協抄録データベースのすべてのデータが遺跡総覧に移行し、今後は遺跡総覧に直接抄録データを登録することになります。
URL: http://zenmaibun.com/data002.html

(※3)灰色文献
流通範囲が限定されており、存在の把握や入手が困難な資料の総称。遺跡総覧の前身である遺跡資料リポジトリは、灰色文献である発掘調査報告書の可視化を促進するため始まった事業です。
関連情報)全国遺跡資料リポジトリ・プロジェクト
URL: https://www.nii.ac.jp/irp/archive/report/pdf/2_shimane.pdf

(※4)報告書抄録
発掘調査報告書の書誌的事項と、所収遺跡やその調査内容に関する情報を掲載したもので、所収遺跡の情報としては所在地・時代・種別・遺構・遺物等を記載することとされています。文化庁記念物課から1994年4月27日付け「埋蔵文化財発掘調査報告書の抄録の作成について」(6保記第16号)が都道府県あてに出され、関係機関の協力によって、現在では大半の報告書に添付されています。
関連情報)全国遺跡報告総覧:遺跡 (抄録) 検索機能の新規公開(なぶんけんブログ)
URL: https://www.nabunken.go.jp/nabunkenblog/2018/12/post-97.html

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