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全国遺跡報告総覧:遺跡 (抄録) 検索機能の新規公開

〇遺跡情報を使った簡単かつ高精度な検索が可能に

概要:遺跡の所在地(都道府県)、種別(集落、貝塚など)、時代(旧石器、縄文など)などを指定することで、簡単に報告書を探すことができるようになりました。

遺跡 (抄録) 検索画面
https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/search-site
(TOPページ左サイドメニューからアクセスできます)

背景と効果:発掘調査報告書には、当該報告書に収録されている遺跡情報などを簡潔にまとめた抄録が巻末に掲載されており、全国遺跡報告総覧(以下、「遺跡総覧」)のデータベースにもこの情報が搭載されています(※)。
しかしながら、例えば遺跡種別や時代区分などについては、抄録の記述方法が統一されていないため、検索に有効に活用することが難しい状況でした。

今回のシステム改修では、報告書の抄録情報のうち、遺跡の所在地(都道府県)、種別(集落、貝塚など)、時代(旧石器、縄文など)などの各区分を、データベース上で整理し直し、検索項目として活用できるように変更しました。
これにより、例えば「戦国時代の○○県にある城館を扱った報告書」などを、選択式による簡単な方法で見つけることが出来るようになりました。

例)遺跡 (抄録) 検索を活用した結果 「戦国時代の静岡県にある城館を扱った報告書」

注意点:一部の抄録データが空白表示になっています。適切に表示されるよう順次修正中です。


(※)報告書抄録とは:
発掘調査報告書の書誌的事項と、所収遺跡やその調査内容に関する情報を掲載したもので、所収遺跡の情報としては所在地・時代・種別・遺構・遺物等を記載することとされています。文化庁記念物課から1994年4月27日付け「埋蔵文化財発掘調査報告書の抄録の作成について」(6保記第16号)が都道府県あてに出され、関係機関の協力によって、現在では大半の発掘調査報告書に添付されています。

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