本中所長
去る、令和6年6月29日(土)に奈良文化財研究所第130回公開講演会「東大寺東塔(天平塔)を復元する!」を平城宮跡資料館講堂において開催しました。本講演会は、申し込み開始日から3日間で定員に達し、東大寺東塔に対する関心の深さが感じられました。
当日は、本中眞所長による挨拶および目黒研究員から本講演会の研究テーマの経緯や概要について紹介した後、山本祥隆主任研究員による「文献からみる高さは・・・天平塔、100年の謎を解き明かす ~歴史学の視点から~」、目黒新悟研究員による「明治以来の時を経て・・・令和によみがえる天平塔 ~建築史学の視点から~」と題しての講演がありました。
東大寺東塔の復原研究では、これまで謎に包まれていた東大寺の七重塔に文化財研究の立場から迫り、一つの答えを見出しました。講演会では、研究に携わった研究員から直に説明を受け、熱心に聞き入る来聴者の姿が印象的でした。なお、来聴者の皆様方のアンケートについても、「非常にわかりやすく現実的な分析に基づきよかった」、「奈文研研究者のユニークな研究・優秀さなどとても心強く思いました」、「長時間の研究成果は大きな文化財だと思います」等の意見が多数あり、「非常に良い」または「良い」が93%を占め、好評を得ている結果となりました。
また、本中所長から、11月16日(土)一橋大学一橋講堂で開催される、奈良文化財研究所東京講演会「ヒトは何をどのように食べてきたのか?」のPRがあり、関西での奈文研ファンもぜひ東京まで足を運んでいただきたい旨および、令和6年度平城宮跡資料館秋期特別展「聖武天皇が即位したとき。~聖武天皇即位1300年記念~」についてもPRがあり、ぜひ観にきていただきたい旨の依頼もありました。
講演会当日は、253名もの奈良文化財研究所のファンの方がご来聴いただき、誠にありがとうございました。
東大寺東塔の復元研究については、こちらのホームページから報告書および記者発表資料がご覧になれます。
・記者発表資料(成果の要約)https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/139170
・報告書 https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/139162
目黒研究員
山本主任研究員
(連携支援推進部総務課広報企画係長 桑原 隆佳)