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興福寺東金堂院の門と回廊の発掘調査(平城第640 次調査)の現地見学会のご報告

 2021年10月9日(土)、興福寺東金堂院の門と回廊の発掘調査(平城第640次調査)の現地見学会を開催しました。

 当日は949名の方にご参加いただきました。

発表資料はこちらです。 >>学術情報リポジトリ

発掘担当者からのコメント:都城発掘調査部 研究員 目黒 新悟

 真夏日の暑い中、多くの方々にお越し頂き、ありがとうございました。感染症対策にご理解・ご協力頂き、感謝申し上げます。

 今回の調査では、東金堂の西正面に門と回廊の遺構がみつかりました。基壇や建物の規模・構造のほか、それらの時期変遷がわかったことが、大きな成果です。遺構は、少なくとも2時期に分けることができました。1つは、創建期に遡る可能性のある遺構です(奈良時代)。そして、もう1つは、平家による南都焼討後に再建された遺構です(鎌倉時代)。南都焼討の際の火災痕跡(焼土)もみつかりました。

 奈文研では、平成10年(1998)以来、興福寺境内の発掘調査を継続しておこなっておりますが、実は、南都焼討の焼土と、その後に再建した遺構を特定したのは今回が初めてです。国宝・銅造仏頭(旧東金堂本尊・当初山田寺講堂本尊)が東金堂から眺めていた門・回廊は、コレだったのです。当日は、これらのほか、江戸時代に植えられた「花の松」や、戦時中に掘られた土坑などを、生でご覧頂きました。奈良時代から現代に至る、東金堂西正面の宗教空間の変遷は、いかがでしたでしょうか。

 発掘調査は、10月末頃までおこなっている予定です。フェンス越しとなりますが、調査の過程を見守って頂けたら幸いです。

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