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藤原宮大極殿院の発掘調査(飛鳥藤原第208次)の現地見学会のご報告

 2021年10月2日(土)、藤原宮大極殿院の発掘調査(飛鳥藤原第208次)の現地見学会を開催しました。

 当日は619名の方にご参加いただきました。

発表資料はこちらです。 >>電子公開ページ

発掘担当者からのコメント:都城発掘調査部 研究員 岩永 玲

 今回の発掘調査では、大極殿の北方を広く調査しました。これまでの調査研究により、大極殿の後方を区画する回廊の北側に建物がある可能性が指摘されており、この建物の有無を検討することが調査の目的でした。調査の結果、予想していた場所に建物の明確な痕跡はなく、大極殿の後方には回廊に囲まれた空白地が広がっていた可能性が高まりました。藤原宮大極殿院の構造や造営過程を考えるうえで重要な所見が得られた調査となりました。

 見学会当日は、近年稀にみる広さの調査区をご覧いただきました。コロナ禍のなかお越しくださり、ありがとうございました。調査期間は残りわずかですが、最後まで真摯に土と向き合っていきたいと思います。

 

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