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展示されてみました

2021年7月

 2019年に飛鳥資料館で春期特別展『骨ものがたり-環境考古学研究室のお仕事』を開催しました。「普段は見ることのできない研究の舞台裏を知ってもらうことで、歴史や考古学を身近に感じてもらいたい」というコンセプトのもと、研究成果よりも研究過程を見せることを重視した展示でした。

 企画打ち合わせの際、展示室に環境考古学研究室が再現されることになり、「研究員も一緒に展示されたら面白いんじゃない」と言ったことがきっかけで、『研究員を展示!』というイベントが開催されることになりました。

 イベントでは、環境考古学研究室の研究員やスタッフが展示の一部になり、実際に分析作業を実演しました。来てくれた子供たちには研究内容だけでなく、「楽しそうに仕事をしていたな」という印象を持ってもらいたかったので、こちらから積極的に話しかけました。子供たちとの距離が非常に近く、お父さんやお母さん、学校の先生から離れたところでの率直な会話はとても楽しかったです。

 -こんな小さな骨を調べるの?

 -昔の人たちが食べていたものがわかるんだよ

 -こんなめんどくさい作業、たくさんお金もらった方がいいよ

 -じゃあ、展示アンケートに"研究員のお給料を上げて!"って書いてくれる?

 -それは自分で言いなよ

 -その通りだね(笑)

 『研究員を展示!』のイベントは当初2回開催の予定でしたが、好評であったため、2回の追加開催を行いました。全4回で子供たちを中心に合計742人も参加していただきました。

 この特別展は終了しましたが、展示図録は飛鳥資料館や平城宮跡資料館などで販売しています。また、この展示のイベント記録や展示を担当した飛鳥資料館の仕事を紹介した研究図録は、以下のページからダウンロードすることができます。

 ・研究を身近に感じてもらう取り組み―「骨ものがたり展」のイベント記録

 ・骨ものがたり-飛鳥資料館学芸室のお仕事

 現在、こうしたイベントや展示自体が難しい状況が続いていますが、普段は見ることのできない展示の裏側を知っていただき、博物館や資料館をより身近に感じてもらえるきっかけになればうれしいです。

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イベント案内の看板

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展示風景

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縄文時代の小さな骨の分析実演

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大勢の場合はクイズも出しました

(埋蔵文化財センター環境考古学研究室長 山崎 健)

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