近畿地方の梅雨入りが発表されてから一ヵ月以上が経ちました。
久しぶりに太陽が雲の間から顏を覗かせたこの日、平城宮跡に明るい陽射しが降り注ぎました。
雨を含んだぬかるんだ土壌に注意を払いながら訪れた梅林付近の一角。連日降り続いた雨水が流れ込み、そこには小さな水溜りが出現していました。その水溜りに太陽の光が差し込み、鏡面反射して周囲の風景が水面に写り込む幻想的な情景に出会うことができました。
小さな昆虫が穏やかな水面を揺らしては波紋ができ、ゆっくりと消えてゆく様を眺めていると時間の経過を忘れてしまいそうになります。 風が運んできた1枚の桜の葉は、まるで帆を上げて大海原へ漕ぎ出す1艇の小舟のようです。
自然が生み出す様々な情景に心が揺れ動いた午後のひと時でした。
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撮影場所 |