平城宮跡では今、ツバメのねぐら入りがピークを迎えています。
私たちの身近な鳥でもあるツバメは、冬の時期は暖かい南国(台湾やフィリピンなど)で越冬し、春になると繁殖のために日本に戻ってきます。
4月頃から民家の軒下などで子育てを始めるツバメ。やがて巣立ったヒナと親ツバメは河川敷のヨシ原などに集まり、集団で夜を過ごす「ねぐら」を形成します。
7月末で最大約5万羽が確認されており、平城宮跡は全国的にも大規模なねぐらで知られています。また今年は、珍しい白い個体も一羽確認されているそうです。
8月10日午後7時、ツバメが大極殿南西のヨシ原上空に姿を現し始めました。夕焼け雲を背に、瞬く間に黒い影は空一面を埋め尽くします。
飛来したツバメは上空を飛び回り、徐々にその高度を下げながらヨシ原に舞い降りるのです。
約30分後、ヨシの穂や葉に留まったツバメの鳴き声が周囲に響き渡り、ひと時の休息を迎えたようです。
ねぐら入りは8月半ばには見頃を迎え、9月下旬頃には南国へと渡っていくそうです。
皆さんの身近で育ったツバメたちも、きっとこのねぐらで過ごしているのではないでしょうか。ピークを迎えた今、ひと夏の風物詩を間近でぜひご覧になってみてください。
第一次大極殿 |
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![]() 日没 |
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![]() 夕景
以下、ツバメの乱舞 |
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![]() ヨシの穂に留まるツバメ |