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『文化財を撮る』のオススメ!!この一枚(2)

-昭和45年の藤原宮跡-

 

展示された写真の中から、担当者のオススメ一枚を紹介するコーナー、

今回は昭和45年(1970)の藤原宮跡の写真を紹介します。

 

これは、奈文研が藤原宮跡の発掘調査を本格的に始めた時期の写真です。

写真の中央には、発掘調査の作業風景が写っていますが、見所はそれだけではありません。

 

周辺の田んぼでは、今ではほとんど見られなくなった、

稲わらを保存するための「ススキ」がいくつも立っています。

耳成山の手前には、松がそびえる大宮土壇があります。

この松林は、江戸時代の国学者、賀茂真淵の『古跡略考』にも記されましたが、

松くい虫の被害のために枯れて、今は見ることはできません。

 

発掘調査では、現場の作業風景も記録するために写真が撮影されます。

これらの写真は、発掘現場のようすだけではなく、

景観や生活の変化も語ってくれます。

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