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(131)データベース連携の可能性

1000年分の文字 簡単検索

 みなさんはどんな字を書いていますか? 丸かったり斜めだったり、書く字は一人一人違ってとても個性的ですよね。

 実は、昔の人が書いた字も、人や時代によって異なり、中には私たち現代人には読みにくい字も少なくありません。歴史を研究するためには、木簡や古文書の文字を正確に読み取らなくてはなりません。そんな時参考にするのが、文字画像のデータベースです。

 例えば、奈文研のホームページで公開しているデータベース「木簡字典」には、飛鳥時代~奈良時代の木簡に書かれた約8万7000点の文字画像が収録されていています。これを使って似た文字を探せば、解読の有力な手がかりになります。でも「木簡字典」では古代の文字しか調べられません。

 一方、古文書等を調査研究している東京大学史料編纂(へんさん)所の「電子くずし字字典データベース」には、平安時代~江戸時代の文字画像約23万点が収録されています。

 そこで、この二つの字典(データベース)を同時に検索できるようにしたところ、誰でも簡単に、古代から江戸時代までの1000年間の文字を調べることができるようになりました。

 このように、異なるデータベースの連携で、さらに便利な世界が広がりつつあります。

 

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木簡字典」と「電子くずし字字典データベース」を連携検索すると、古代から江戸時代の字体を確認できる

(奈良文化財研究所研究員 高田祐一)

(読売新聞2016年2月7日掲載)

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