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(130)報告書とデータベース

1万5000冊 無料で閲覧

 皆さんは、古墳や城跡などの遺跡を見学したとき、今までにどんな発掘調査が行われ、何が出土しているのか知りたいと思ったことはありませんか。

 そんな時、その遺跡の発掘調査報告書を読めば、いろいろなことがわかります。でも報告書は発行部数が限られた専門書なので、普通の本屋さんでは売っていません。

 ではどうすれば調べられるのでしょうか。

 まずは最寄りの図書館で探すという方法がありますが、普通の図書館に全ての報告書がそろっているわけではありません。

 そこで今回は、奈文研のホームページで公開されている「全国遺跡報告総覧」というデータベースを利用する方法を紹介しましょう。このデータベースを使えば全国各地の約1万5000冊の報告書を無料で閲覧することができます。

 さらに、このデータベースの便利なところは、たとえば「銅鐸(どうたく)」というキーワードを入力すれば、瞬時に全国の銅鐸の出土遺跡の報告書を検索できることです。

 実際に本をめくって欲しい情報を探すとなると、なかなか大変ですが、このデータベースを使えば、いつでも誰でも手軽に、ほしい情報を探し出すことができるのです。ぜひ一度利用してみてください。

 

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全国遺跡報告総覧のトップページ

(奈良文化財研究所研究員 高田祐一)

(読売新聞2016年1月31日掲載)

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