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復興調査への支援(福島県南相馬市東町遺跡・上渋佐原田遺跡 その11)

7月14日~18日の支援状況

 上渋佐原田遺跡B地区の調査はいよいよ大詰めです。台風が去ったとはいえ、まだまだ梅雨のぐずついた天候のなか、各地から集まった調査員により竪穴建物や掘立柱建物などの遺構の検出と掘り下げが急ピッチで進められています。奈文研の職員は、引き続き、これらの遺構の記録作業をおこないました。多少の悪天候には目をつむり、早期の完了を目指して調査を進めていると、調査メンバー同士の結束力が益々高まった気がします。

 さて、発掘調査では、素早く、正確に記録をおこなうことが求められます。しかし、雨が降ると、普通の方眼紙では紙がふやけてしまい、満足に記録作業をおこなえません。そこで、今回の調査では、方眼マイラー用紙というポリエステルフィルムを主に使っています。マイラー紙は雨に強く、雨天時でも記録作業をおこなうことができます。雨が多かった先週、今週と記録作業ができたのは、このマイラー用紙の力です。また、取り枠と呼ばれる10㎝ごとにメッシュを切った1m四方の枠を使用することで、複雑な形をした遺構の記録を迅速化することができます。以前に紹介のあった電子平板や間竿、そして今回紹介したマイラー用紙や取り枠といった様々な道具を駆使し、最速で調査が進行するための工夫が、今回の調査では随所でなされています。

 調査期間も残すところわずかとなりました。ラストスパート、全力で臨んで参りたいと思います。

 

 

間竿を使用して掘立柱建物の記録をする奈文研職員.jpg

間竿を使用して掘立柱建物の記録をする奈文研職員

取り枠を使用してカマド煙道部の記録をする職員.jpg

取り枠を使用してカマド煙道部の記録をする奈文研職員

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