7月22日~25日の支援状況
上渋佐原田遺跡B区の発掘調査が最終局面を迎えています。今週は、引き続き竪穴建物や掘立柱建物の図面の作成をおこない、手が空いたときは発掘作業員さんと共に遺構の掘り下げをおこなうなど、調査終了へ向けて様々な作業をおこないました。また、23、24日には奈文研写真室スタッフによる写真撮影をおこないました。今回は以前ご紹介したポールを使った撮影と共に高所作業車を使用して、全景写真の撮影をおこないました。
南相馬市の担当者の方と福島県内や各地からの派遣職員の方々と一丸となって調査を進めた結果、東町遺跡・上渋佐原田遺跡ともに何とか期日内で発掘調査を終了することができました。
今回の南相馬市における奈文研の復興調査への支援は、今週でひとまず終了します。普段、奈良で都城や寺院を掘っている私たちは、異なる時代・性格の遺跡・遺構を前に戸惑うこともありましたが、現場の調査員の方々と協力して、迅速な調査のお手伝いをすることができました。これからも、いつ、どのような状況においても迅速かつ効率的で効果的な調査がおこなえるよう、日々の調査や研究に取り組みたいと思いを新たにしました。
奈文研では今後も様々な形で、復興調査への支援をおこない、東日本大震災からの復興事業に関わっていきたいと思います。
遺構の掘り下げ作業をおこなう奈文研職員
高所作業車を使った調査区全景写真の撮影風景
高所作業車からみた発掘作業風景