須恵器は高い温度で焼かれた硬質のやきものです。奈良時代には、さまざまな地域で作られた須恵器が税金や交易品として平城京に運ばれました。備前国(現在の岡山県東部)も、須恵器を納める国とされていました。
岡山県瀬戸内市牛窓町にある国指定史跡寒風古窯跡群は、生涯にわたり須恵器研究を続けた時實黙水さんが戦前に発見した須恵器窯です。その後、瀬戸内市教育委員会によって発掘調査がおこなわれ、7世紀の飛鳥時代を中心に約100年近くにわたって、須恵器を作っていたことがあきらかになりました。
出土した須恵器のなかには、屋根にのせる鴟尾や硯などもみつかりました。これらの製品は、瀬戸内海の水運を使って飛鳥、奈良のみやこに運ばれました。
寒風窯で焼かれた古代の須恵器の造形や作陶技術は、その後の備前焼の土台になるとともに、現代の陶芸作家も魅了し続けています。本展では、古代の備前と奈良、今を生きる人と人とを結ぶ寒風の須恵器をとおして、奥深い「陶の工(すえのたくみ)」の世界をご堪能いただけますと幸いです。
平城宮跡歴史公園 平城宮いざない館 企画展示室(奈良市二条大路南3-5-1)
※会場は平城宮跡資料館ではございませんのでご注意ください。
約80点(予定)
岡山県瀬戸内市寒風古窯群出土資料、飛鳥・藤原地域出土資料、平城京周辺窯跡出土資料、サブスエPJ作家作品など
令和7年7月12日(土) ~ 8月31日(日) ※7月14日(月)は休館
平城宮いざない館 開館時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)
平城宮跡管理センター、独立行政法人 国立文化財機構 奈良文化財研究所
【共催】公益財団法人 瀬戸内市歴史まちづくり財団 寒風陶芸会館
【後援】瀬戸内市、奈良市、近畿日本鉄道株式会社、奈良交通株式会社
【協力】総社市、サブスエPJ
【関連イベント】★体験ワークショップ (会場:平城宮いざない館 多目的室)
「須恵器文様の豆皿をつくろう!」
7月26日(土)10:00~ 13:30~(各回60分程度、要事前申込)
「陶硯〈円面硯〉をつくってみよう!」
7月27日(日)10:00~(120分程度、要事前申込)
★サブスエPJの作家と奈文研研究員によるイベント
・サブスエPJ作家による制作実演 8月23日(土)13:30~(60分程度、要事前申込)(会場:平城宮いざない館 多目的室)
・作家&研究員によるギャラリートーク 8月24日(日)10:00~ (60分程度、申込不要)(会場:平城宮いざない館企画展示室)
※事前申込が必要なものは平城宮跡歴史公園HPで受付中
チラシのご案内(8MB)
令和7年6月21日(土) 13:30~15:55(開場13:00)
【場所】奈良市佐紀町 平城宮跡資料館 講堂
(近鉄大和西大寺駅下車 東へ徒歩約15分)
<専用駐車場はありません。公共交通機関でお越しください。>
先着250名(事前申込制)
※先着順ではありません。申込多数の場合は抽選となります。
無料
【演題・講演者】◎「飛鳥池工房遺跡にも見られる遺跡の露出展示保存の課題と展望」
埋蔵文化財センター 保存修復科学研究室長 脇谷 草一郎 |
◎「木製遺物の保存処理 ― 手のひらサイズから身の丈サイズまで」
埋蔵文化財センター 主任研究員 松田 和貴 |
◎「古代の輝きはなぜくすむ?―飛鳥池遺跡と金属製文化財」
埋蔵文化財センター 主任研究員 柳田 明進 |
◎「飛鳥池遺跡におけるガラス生産―国産ガラスの誕生」
都城発掘調査部 主任研究員 田村 朋美 |
こちらの申込フォームよりお申し込みください。
https://e9cbd0f5.form.kintoneapp.com/public/koenkai202506※電話・メール・FAXでは申し込みできません。
【申込み方法】5月21日(水)~6月4日(水)24時まで
【お問合せ】奈良文化財研究所 研究支援推進部
総務課 広報企画係 Tel 0742-30-6753
考古遺跡は、土地に直接刻まれた過去の人類社会の営為の痕跡であり、文字史料の乏しい古代史研究において「どこで」に関する情報の基盤です。特に古代東国では、文字史料の記録・編纂が遠く離れた畿内中心で行われていたことから、考古遺跡記録の現地性が注目されます。一方で、「いつ」「誰が」「何を」「なぜ」に関する具体性、情報密度の点では個別遺跡の記録は文字史料に及日ません。それを補うことができる網羅性が、考古遺跡記録のもう一つの特徴であると考えます。
日本では、自治体ごとに遺跡地図・台帳が整備されています。これは約60万件とされる考古遺跡の所在・範囲と時代、種別を含む考古学ビッグデータです。発掘調査が行われた遺跡・地点については、報告書の抄録データ約22万7千件が全国文化財総覧に集積されています。これは遺跡地図・台帳よりさらに解像度の高いデータセットです。これらをGISに統合し、さらに発掘調査等で得られる遺構配置・形状・層位・時期などを組み込むことで、古代史研究における計量的・データサイエンス的アプローチが可能になるでしょう。科研費基盤研究(B)「考古学ビッグデータの統合と3D-GISによる古代寺院立地・造営・景観論」が目指すその方法論の可能性について、研究期間2年目の進捗を報告し、今後の展開について議論します。
なお実際のデータとその取り扱いについてのハンズオンワークショップも別途(8月19日)に開催します。
古代寺院3DGIS科研*、奈良文化財研究所文化財情報研究室
【後援】国分寺市教育委員会
【日程】2025年8月18日(月):研究集会、19日(火):ハンズオンワークショップ
【場所】奈良文化財研究所平城宮跡資料館講堂 ※18日研究集会のみオンライン併用
【参加方法】以下の申込サイトから申込ください。(イベントに関する最新情報・詳細についても以下のサイトをご覧ください)
https://peatix.com/event/4455041
参加費:無料
定員:研究集会(18日)会場80名(うち学生30名)、オンライン90名(うち学生30名)
ハンズオンワークショップ(19日)会場30名(うち学生15名)
対象:文化財行政担当者、学生、考古学・歴史学研究者
※ハンズオンワークショップに参加される方はQGISをインストール済みのコンピュータが必要です
行動規範:古代寺院3D-GIS科研グループによるイベントでは行動規範を提示しています。参加される方は、ご確認いただき、規範に沿って行動されるようお願いいたします(古代寺院3D-GIS科研研究グループページをご参照ください)
バリアフリー:会場の設備に準じます。こちらからご確認ください ※お子様連れの参加を歓迎します
注意事項:8月18日(月)は平城宮跡資料館の展示は休館です。会場の講堂にのみ立入可能です。ご注意ください
10時30分 | 開場 |
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10時55分 | 開会挨拶 高田 祐一(奈良文化財研究所文化財情報研究室) |
11時00分 | 趣旨説明「考古学・古代史研究のベースレジストリとしての遺跡地図」野口 淳(公立小松大学次世代考古学研究センター) |
11時30分 | 報告1 「国分寺市遺跡GISの構想と構築、現状と課題」寺前 めぐみ(国分寺市教育委員会) |
12時00分 | 昼食休憩 |
13時00分 | 報告2 「遺跡地図公開の現状と文化財総覧webGIS」高田 祐一 |
13時30分 | 報告3 「遺跡地図GISと文化財総覧データの連携」武内 樹治(奈良文化財研究所文化財情報研究室) |
14時00分 | 休憩 |
14時15分 | パネルディスカッション パネラー:寺前 めぐみ、高田 祐一、武内 樹治、瀬戸 寿一 司会:野口 淳 | 14時20分 | コメント(TBA) 瀬戸 寿一(駒澤大学文学部) |
14時40分 | ディスカッション(会場質疑含む) |
15時55分 | 閉会挨拶 |
16時00分 | 終了 |
9時30分 | 開場 |
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10時00分 | アイスブレイク・ハンズオン準備 |
10時20分 |
GISの基本とQGISの基本操作(武内 樹治) ・GISデータとCRS ・QGISの基本操作 ・タイル地図の読み込みと表示 ・ベクタデータの読み込みと表示(行政区域・河川・地形区分) |
11時00分 |
広域遺跡地図データ・抄録データの利用(武内 樹治) ・配布遺跡地図・抄録データ(CSV)の読み込みと表示 ・フィルタ、統計等 |
11時50分 | 昼食休憩 |
12時50分 |
詳細遺跡地図データの利用(野口 淳) ・配布遺跡地図データ(gpkg)の読み込みと表示 ・検索、フィルタ |
13時20分 | 意見交換・ラップアップ |
14時00分 | 終了 |
※日本学術振興会科学研究費基盤研究(B)24K00142「考古学ビッグデータの統合と3D-GISによる古代寺院立地・造営・景観論」(研究代表者:野口 淳)
第29回古代官衙・集落研究集会は「厨をめぐる諸問題(仮)」と題して、12月20・21日(土・日)に平城宮跡資料館講堂にて開催を予定しています。
詳細は11月初旬、当HPにてお知らせいたします。
国宝高松塚古墳壁画仮設修理施設において、壁画・石材の修理作業をおこなってきた「修理作業室」を公開します。(事前申込制)
概要は次のとおりです。
【公開日時】2025年5月17日(土)~5月23日(金)9:00~16:30
【場所】国宝高松塚古墳壁画仮設修理施設
(奈良県明日香村・国営飛鳥歴史公園高松塚周辺地区内)
西壁女子群像、東壁女子群像、東壁青龍、東壁男子群像、北壁玄武
(見学用通路の窓ガラス越しでの公開となります。)
文化庁,独立行政法人国立文化財機構(奈良文化財研究所・東京文化財研究所),国土交通省近畿地方整備局国営飛鳥歴史公園事務所,奈良県,明日香村
【入場料】無料(事前申込制)
【第一次応募の受付】インターネット:2025年4月15日(火)10時~4月20日(日)23時59分まで
往復はがき :2025年4月15日(火)~4月20日(日)※当日消印まで有効
【第二次募集の受付】2025年4月30日(水)10時~2025年5月22日(木)17時まで
「国宝高松塚古墳壁画修理作業室の公開(第49回)」事務局にお電話いただくか、事務局ホームページにて、定員に達していない日時からご応募ください。
※第一次応募により定員に達している場合、第二次応募の受付は行いません。
詳細はこちら:https://www.bunka.go.jp
「国宝高松塚古墳壁画修理作業室の公開(第49回)」事務局
TEL:070-1301-6280
〔参考〕チラシのご案内(2.3MB)
「キトラ古墳壁画体験館 四神の館」内 文化庁キトラ古墳壁画保存管理施設で国宝キトラ古墳壁画を公開します。(事前申込制)
概要は次のとおりです。
【公開日時】2025年5月17日(土)~6月15日(日)9:30~16:30
※最終受付は16時15分です。
※閉室日:2025年5月28日(水)・6月11日(水)
【場所】「キトラ古墳壁画体験館 四神の館」内 文化庁キトラ古墳壁画保存管理施設
(奈良県明日香村・国営飛鳥歴史公園キトラ古墳周辺地区内)
【公開する壁画】南壁「朱雀」
【主催】文化庁,独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所
【入場料】無料(事前申込制)
【第一次応募の受付】インターネット:2025年4月15日(火) 10時~4月20日(日) 23時59分まで
往復はがき :2025年4月15日(火)~4月20日(日)※当日消印まで有効
【第二次応募の受付】2025年4月30日(水)10時~2025年6月14日(土)17時まで
「国宝キトラ古墳壁画の公開(第35回)」事務局にお電話いただくか、事務局ホームページにて、定員に達していない日時からご応募ください。
※第一次応募により定員に達している場合、第二次応募の受付は行いません。
当日現地にて受付。
※事前申し込みで定員に達している場合は行いません。
詳細はこちら:https://www.bunka.go.jp
事務局公式ホームページは文化庁ホームページからリンクしています。ホームページのサイト内検索にて「キトラ古墳」と検索し、「国宝キトラ古墳壁画公開(第35回)について」へお進みください。
「国宝キトラ古墳壁画の公開(第35回)」事務局
TEL:070-1301-6315
〔参考〕チラシのご案内(2.5MB)
交通アクセス情報の変更
奈良交通「飛鳥キトラ線」(飛鳥駅~キトラ)は2022年12月1日より廃止となりました。「あすかデマンド乗合交通」、タクシー等をご利用ください。
国宝高松塚古墳壁画仮設修理施設において、壁画・石材の修理作業をおこなってきた「修理作業室」を公開します。(事前申込制)
概要は次のとおりです。
【公開日時】2025年7月26日(土)~8月1日(金)9:00~16:30
【場所】国宝高松塚古墳壁画仮設修理施設
(奈良県明日香村・国営飛鳥歴史公園高松塚周辺地区内)
天井星宿、東壁青龍、東壁男子群像、西壁女子群像
(見学用通路の窓ガラス越しでの公開となります。)
文化庁,独立行政法人国立文化財機構(奈良文化財研究所・東京文化財研究所),国土交通省近畿地方整備局国営飛鳥歴史公園事務所,奈良県,明日香村
【入場料】無料(事前申込制)
【第一次応募の受付】インターネット:2025年6月24日(火)10時~6月29日(日)23時59分まで
往復はがき :2025年6月24日(火)~6月29日(日)※当日消印まで有効
【第二次募集の受付】2025年7月8日(火)10時~7月31日(木)17時まで
「国宝高松塚古墳壁画修理作業室の公開(第50回)」事務局にお電話いただくか、事務局ホームページにて、定員に達していない日時からご応募ください。
※第一次応募により定員に達している場合、第二次応募の受付は行いません。
詳細はこちら:https://www.bunka.go.jp
「国宝高松塚古墳壁画修理作業室の公開(第50回)」事務局
TEL:070-1301-6280
〔参考〕チラシのご案内(2.4MB)
「キトラ古墳壁画体験館 四神の館」内 文化庁キトラ古墳壁画保存管理施設で国宝キトラ古墳壁画を公開します。(事前申込制)
概要は次のとおりです。
【公開日時】2025年7月26日(土)~8月24日(日)9:30~16:30
※最終受付は16時15分です。
※閉室日:8月6日(水)・8月20日(水)
【場所】「キトラ古墳壁画体験館 四神の館」内 文化庁キトラ古墳壁画保存管理施設
(奈良県明日香村・国営飛鳥歴史公園キトラ古墳周辺地区内)
【公開する壁画】天井「天文図」
【主催】文化庁,独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所
【入場料】無料(事前申込制)
【第一次応募の受付】インターネット:2025年6月24日(火) 10時~6月29日(日) 23時59分まで
往復はがき :2025年6月24日(火)~6月29日(日)※当日消印まで有効
【第二次応募の受付】2025年7月8日(火)10時~8月23日(土)17時まで
「国宝キトラ古墳壁画の公開(第36回)」事務局にお電話いただくか、事務局ホームページにて、定員に達していない日時からご応募ください。
※第一次応募により定員に達している場合、第二次応募の受付は行いません。
当日現地にて受付。
※事前申し込みで定員に達している場合は行いません。
詳しい内容については、事務局公式ホームページをご覧ください。
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/takamatsu_kitora/kitora_kokai/oubo/
文化庁ホームページ(https://www.bunka.go.jp/)からもリンクしています。
「国宝キトラ古墳壁画の公開(第36回)」事務局
TEL:070-1301-6315
〔参考〕チラシのご案内(1.5MB)
交通アクセス情報の変更
奈良交通「飛鳥キトラ線」(飛鳥駅~キトラ)は2022年12月1日より廃止となりました。「あすかデマンド乗合交通」、タクシー等をご利用ください。
みなさんは木簡(もっかん)を見たことがありますか?
今年は「奈良の都を科学しよう2025―木簡の科学に挑戦―」を開催します。夏休みの1日を平城宮跡にある研究所で木簡とともに過ごしに来てください。
概要は次のとおりです。
2025年8月5日(火)・6日(水)
10時30分から16時35分まで(同一プログラムで2回おこないます)
(受付開始:10時15分)
2025年8月5日(火) 中学生(10名)
2025年8月6日(水) 高校生(10名)(保護者同伴可)
※申込締切 7月18日(金)先着順
奈良文化財研究所 平城宮跡資料館 ほか
【プログラム】5 日(火)・6 日(水)とも同一日程10:15-10:30 | 受付(集合場所:平城宮跡資料館受付) |
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10:30-10:45 | 開講式 科研費の説明 |
10:45-11:15 | 木簡を科学するために |
第1部 | 古代食は復元できるか |
11:15-12:45 | 木簡VS 動物考古学 天平の食材庫に迫る |
12:45-13:15 | 復原古代食実食 |
第2部 | 木簡に字はすらすらかけるのか |
13:15-14:00 | 木簡の文字を現代の道具で木に書いてみる |
14:00-14:30 | 木簡の文字を徹底観察する |
14:30-14:45 | クッキータイム |
14:45-15:15 | 復原した道具の秘密に迫る |
15:15-16:15 | 復原道具で木簡に書いてみよう |
16:15-16:35 | 閉校式(アンケートの実施、未来博士号の授与) |
16:35 | 終了・解散 |
日本学術振興会のホームページ(https://www.jsps.go.jp/j-hirameki/)よりお申し込みください。
【お問い合せ】プログラム事務担当:財務戦略課 経営戦略係
E-mail:ks_nabunken☆nich.go.jp(☆を@に変更してください)
電話:0742-30-6716
FAX :0742-30-6730
〔電話受付時間〕10時から16時まで(土日祝を除く)
※いただいた個人情報は、参加者名簿の作成、参加年齢の確認、緊急時の連絡、その他安全な運営のために利用します。
チラシのご案内(1.4MB)