国際遺跡研究室 International Cooperation Section

国際遺跡研究室について

国際遺跡研究室では、カンボジア・ウズベキスタン・ウクライナ等における国際共同事業を推進するとともに、奈文研が行っているその他の様々な海外調査・研究・国際交流に関しての支援・調整・情報収集を行っています。また、ユネスコ・アジア文化センター奈良事務所(ACCU)の研修活動の共催・協力や、文化遺産国際協力コンソーシアムや東京文化財研究所の行う国際共同研究のへの協力も行っています。これらに加え、海外の著名な研究者を外国人研究員として受け入れるなど、海外の専門家や訪問者にとっての奈文研への窓口の役割も担っています。


現在奈文研が進めている国際共同研究の相手国および地域には、中国、韓国、カンボジア、ウズベキスタン、ウクライナ、カザフスタン、アメリカ合衆国、台湾、イギリス、ベルギー、キルギス、モンゴルなどがありますが、以下では主要な三つの事業について紹介します。


カンボジアでは、2002年から、王都アンコール・トム内の西トップ遺跡において、現地文化財保護機関である国立アプサラ機構(アンコール・シェムリアップ地域保存整備機構)と共同で調査研究をおこない、都城発掘調査部・建造物研究室・保存修復科学研究室などの協力を得ながら、多くの成果を上げています。


また、ウズベキスタンでは、文化庁からの受託事業である「ウズベキスタンにおける考古遺産の科学的調査に関する 」を柱とし、国際中央アジア研究所、サマルカンド考古学研究所、ウズベキスタン・日本青年技術革新センターと協力しながら、考古遺物を中心とした文化遺産の科学的な調査研究の技術移転を推進しています。


さらに、甚大な戦争被害を受け続けているウクライナの戦災文化財に対し、その保護や対処法に関する「ウクライナ戦争被災地における文化遺産の保護に係る専門家交流事業 」を文化庁からの受託により行ったり、ウクライナ先史考古学に関する共同研究を行ったりすることにより、支援事業を続けています。

  • 西トップ遺跡三祠堂の修復完了状況(東から)

  • ウズベキスタン・日本青年技術革新センターでの技術移転セミナーの様子

  • ウクライナ戦災被害文化財保護に関する国際ワークショップの様子

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