遺跡・調査技術研究室Archaeological Research Methodology調査研究

調査・研究

 遺跡・調査技術研究室では、いくつかの分野の研究を並行して進めています。 まず、遺跡およびその調査法の領域では、古代の寺院官衙関連遺跡などの資料を収集整理するとともに、遺跡の性格認定の指標や、発掘調査で抽出すべき基本的属性についての研究をおこなっています。収集・補訂した資料はデータベース化し、遺跡の性格や所在地、文献目録、おもな遺構と遺物、建物の詳細データと、地図や遺跡全体図、建物図面などの画像データを、奈良文化財研究所のホームページ上でご覧いただくことができます。また、都城発掘調査部と協力して古代官衙集落研究会を開催し、その研究報告の編集・刊行を継続しています。
 
 このほか、文化庁の委託を受けて、『発掘調査のてびき』集落遺跡発掘編および整理・報告書編の作成作業を担当し、2010年3月に刊行しました。現在は、集落以外の遺跡についての『発掘調査のてびき』作成にとりくんでいるところです。

 一方、文化財の調査技術の領域では、測量・計測、探査を中心に活動をつづけています。

 測量・計測分野では、低価格の三次元レーザースキャナーの実用化を達成し、ひきつづき国内外のさまざまな資料を対象として、三次元計測をおこなっています。その普及のため、2010年9月には、全国の埋蔵文化財担当者を対象として、専門研修「三次元計測課程」を実施しました。

  探査分野では、平城宮、藤原宮、桜井茶臼山古墳、東大寺、中宮寺(いずれも奈良県)、胡桃館遺跡(秋田県)台渡里遺跡(茨城県)、天良七堂遺跡、三軒屋遺跡(ともに群馬県)、伊勢国府(三重県)、芝生城(徳島県)、大宰府(福岡県)西都原古墳群(宮崎県)、鋼山製鉄所、苗代川窯(ともに鹿児島県)などの多くの遺跡で、地方公共団体や大学と共同調査をおこないました。とりわけ、伊勢国府での試行を基礎に改良を加えたGPR(地中レーダー)機器は、天良七堂遺跡での総柱建物の確認、三軒屋遺跡での下層遺構の形状の確認、平城宮での建物等の詳細の確認といった成果を生んでいます。

 また、展示企画室と協力して、平城宮跡資料館の平城遷都1300年記念冬季企画展『測る、知る、伝える ―平城京と文化財― 』を、2010年11月26日から2011年1月16日まで、国土地理院近畿地方測量部との共催で開催しました。測量と地理という視点から、平城京と文化財を読み解くさまざまな試みや、古代から現在にいたる研究成果の一端をお伝えできたかと思います。



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