石垣BIM(いしがきびむ)は、城郭石垣などの石造構造物をAI技術で自動的に記録・管理する革新的なシステムです。3次元計測データからAIが石材一つひとつを自動識別し、3DCADデータを生成します。従来の手作業と比べて777倍の生産性向上を実現しており、石垣の維持管理や修復計画の効率化が可能です。奈良文化財研究所を中心に産学官が連携し、開発アプリケーション(試験版)を無償公開しています。
高田祐一, 大村陸, 林瑞樹 2025「城郭石垣の記録・管理における技術革新:石垣BIMの開発と実践的応用」
『名古屋城調査研究センター研究紀要 第6号』名古屋城調査研究センター
https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/article/126580
板倉健太, 林拓哉, 高田祐一 2025「石垣BIMの作成のための3次元モデルからの石垣のセグメンテーション」
『AI・データサイエンス論文集』6巻(2025)3号、土木学会
https://doi.org/10.11532/jsceiii.6.3_632
NHKスペシャル 戦国サムライの城(2025年9月21日放送)「NHKスペシャル 戦国サムライの城 第2集 家康"巨大城郭"に秘めた夢」
読売新聞(2026年2月5日 16:00)「城郭の石垣AIで図化、耐震工事や修復効率向上」
読売新聞(2026年2月26日 09:20)「城郭石垣の管理 DX化...実証実験、名古屋城で」
NHK NEWS おはよう日本(2026年4月12日)「石垣をAIで図面化」
NHK 午後LIVE ニュースーン(2026年4月28日)「AIで図面化 石垣を守る」
国土交通省 SBIR建設技術研究開発助成制度 2025年6月 ―「石垣BIMの開発:石造構造物のAI自動図化と自動定量分析」(代表:高田祐一、共同研究者:板倉健太)
奈良文化財研究所文化財情報研究室・株式会社竹中工務店「石垣のBIM的アプローチとデジタル保存に関する研究」に関する連携研究協定
https://www.nabunken.go.jp/nabunkenblog/2025/02/bunjorenkei.html
国立研究開発法人 産業技術総合研究所・奈良文化財研究所文化財情報研究室「全国文化財情報デジタルツインの社会実装に関する研究」に関する連携研究協定
https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2022/pr20221018/pr20221018.html
科学研究費 挑戦的研究(萌芽) 2024年6月 ― 2026年3月 「石垣刻印データベースによる城郭普請の解明:生産地・作業集団・普請プロセス」(24K21382)(代表:高田祐一)
石垣BIMでは、石垣の3D計測、AIによる自動セグメンテーション、各種情報の追加、自動分析の工程となります。
図 石垣BIMの流れ
フォトグラメトリによる3Dモデルが必要です。位置情報(スケールや傾き)を付与したモデルが必要です。テクスチャは石材を一石ずつ認識できる解像度が必要です。
ファイル形式:OBJ形式 テクスチャはPNG形式
確認稼働したソフトウェア:Metashape pro 2.2.3
「石垣AIセグメンター」(試験版)による処理によって、石垣面から石垣石を1石ずつ識別し、1石ずつをポリゴン化した3DDXFファイルを出力します。
石材の石材種等のこれまでに蓄積した属性情報を付与します。
ソフトウェアはRhinocerosを使用します。Grasshopperを使用することで、分析や可視化を自動化できます。Grasshopperプログラムは今後公開予定です。
v1.3(2026.8.21)
・複数の石をまたいだ直線交差が発生する不具合を修正
・ファイル名に半角が含まれていた際に「_」で置換する処理を追加
v1.2(2026.7.25)
・隅石が消えてしまう不具合を修正(DistanceThresholdの規定値を5.0mに設定)
v1.1(2026.4.23)
・面積の閾値設定におけるバグ修正
・面積の閾値をピクセル単位から実面積へ変更
└最小面積(ピクセル単位)--->最小検出面積(実面積)
└最大面積(ピクセル単位)--->最大検出面積(実面積)
質問:3Dモデルの準備はどうしたらよいでしょうか
回答:Metashape proによって作成した3Dモデルで稼働確認をしております。Metashapeの操作方法は他のセミナー等に参加して習得してください。
質問:必要なソフトウェアはなんでしょうか
回答:3Dモデル作成にMetashape、AIによる線画化に石垣AIセグメンター・CloudCompare(石垣AIセグメンターの稼働に必要)、データ可視化・分析にRhinocerosが必要です。詳細はマニュアルhttps://sitereports.nabunken.go.jp/ja/search-cultural-data-repository/item/217を参照ください。
1 目的
業務または調査研究として文化財石垣に携わる担当者自ら計測・データ分析することを可能にする。また、簡易的に石垣3D計測(フォトグラメトリ)を実施でき、納品された石垣3Dデータの操作・分析・可視化を可能にすること。
各種操作のマニュアルを整備することで作業可能者を増加させるとともに、作業効率化、作業の標準化及び成果物品質の安定化を目指す。
2 主催
奈良文化財研究所 文化財情報研究室(石垣BIMプロジェクト)
3 日程・会場等
2026年9月1日 10:00~12:00 / 13:00~16:00
2026年9月2日 10:00~12:00
会場:彦根城博物館 講堂(滋賀県彦根市金亀町1-1)、彦根城石垣
4 詳細
https://www.nabunken.go.jp/fukyu/event2026.html#research08
| 担当 | 奈良文化財研究所 文化財情報研究室(高田) |
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