景観研究室 Cultural Landscape Section 長良川流域の文化的景観

長良川流域の文化的景観

「本調査研究は、「長良川流域の文化的景観」において、文化的景観選定予定範囲の伝統的家屋を調査し、建造物の地域的特徴について分析をおこなうとともに、金華地区等について絵図等の史料を用いて都市空間の構造変遷における特性を分析するものです。

調査研究

 現地調査では、一次調査として対象地区全域を対象に検討的家屋の悉皆調査、そして金華地区の伝統的家屋についての二次詳細調査を実施しました。

 一次悉皆調査では、金華地区、川原町地区、鵜飼屋地区における家屋につき、外観より実見し、年代、階数、構造、外観的特徴を分析、記録しました。

 二次詳細調査では、一次悉皆調査の成果を踏まえて地区内の領域を細分化し、各領域において代表的な伝統的家屋を複数選択し、所有者の許可が得られたものより順次詳細調査を実施しています。平成22年度の調査物件は13件で、これらそれぞれで調査票の作成(建物の沿革、建築的特徴、復原考察、生活・生業との関連、価値評価)、写真撮影を実施しています。  
 都市空間の構造変遷については、伝統的家屋の一次、二次調査の成果を踏まえて、既往の都市史研究の成果を加味しながら、絵図及び地籍図を用いて分析を進めています。

画像をクリックすると拡大します




岐阜の町家の特徴を示す木部の洗い 岐阜市金華地区の町家は、木部に塗装をせず、年に数度熱湯で洗う点に特徴があります。建築の維持についての独特な慣習を示すもので、当該地の文化的景観を構成するひとつの要素といえるでしょう。  

 

上に戻る