学芸室 Curatorial Section

飛鳥資料館学芸室について

奈良県明日香村にある飛鳥資料館は、飛鳥地域の歴史や文化を紹介する展示施設として、昭和50年(1975)に開館しました。展示室は3室からなり、1階の第1展示室では飛鳥地域の歴史をテーマ別に展示し、第2展示室では日本の初期仏教寺院である山田寺について、山田寺東回廊の建物を中心に出土品(重要文化財)などを紹介しています。また、地下の特別展示室では、年に数回の特別展や企画展を開催し、飛鳥地域に根ざしたテーマの展示のほか、奈良文化財研究所の活動や研究成果を紹介する展示をおこなっています。

  • 飛鳥資料館の外観

  • 山田寺東回廊の実物展示(第2展示室)

飛鳥資料館学芸室の業務は、このような特別展・企画展の企画運営のほか、最新の調査研究成果を反映した常設展示のリニューアル、展示品や収蔵品の保存管理と調査研究、他館との資料の賃借、教育普及活動など多岐にわたります。なかでも展示に関わる業務では、学芸室の4名の研究員を中心に、庶務室や補佐員などのスタッフと協力して、企画立案・展示資料の調査・広報物や図録の作成・陳列作業・来館者への展示解説などをおこなっています。このほか、キッズパンフレットや展示品をモチーフにしたぬりえ、拓本の一種である「乾拓」が体験できるコーナーを館内に設置し、大人から子どもまで様々な世代の来館者が楽しみながら飛鳥の歴史・文化を学べるようなコンテンツも用意しています。

  • 第1展示室での展示替えの様子

  • 常設展示室のキッズパンフレット

館内の展示にかかわる業務以外では、ワークショップなどのイベントの企画と運営、オリジナルグッズの製作などもおこなっています。近年では、夏期企画展の写真コンテストに関連して、写真室の協力のもと日光写真をつくるワークショップを開催したり、飛鳥周辺地域を研究員の解説付きで巡るウォークイベントを開催したりしました。さらに、研究員のこだわりや文化財調査の視点を活かした奈良文化財研究所ならではのオリジナルグッズの製作や、飛鳥資料館の展示品をかたどったピンバッジが出てくる「なぶんけん応援ガチャ」の製作・設置もおこなっています。このような教育普及活動を展示とあわせて実施することで、飛鳥地域の奥深い魅力や奈良文化財研究所の仕事をひろく発信していく活動にも取り組んでいます。

  • 日光写真ワークショップの様子

  • スタッフ手作りの展示品ピンバッジ

*飛鳥資料館の展示室の様子や展示情報については、飛鳥資料館の公式webサイトをご覧ください。
飛鳥資料館webサイト(https://www.nabunken.go.jp/asuka/

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