特別展・企画展

秋期特別展「川原寺と祈りのかけら」

 

日時:2023年10月6日(金)~12月10日(日)
   ※月曜休館
   (11月3日(金)は無料入館日)
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
主催:奈良文化財研究所 飛鳥資料館
特別協力:明日香村教育委員会、関西大学文学部考古学研究室
後援:文化庁、近畿日本鉄道株式会社
料金:一般350円/大学生200円
   高校生及び18歳未満、70歳以上は無料(年齢のわかるものが必要です)

 

 仏教文化が花開いた飛鳥時代、現在の明日香村大字川原の地に川原寺が創建されました。大官大寺・飛鳥寺・薬師寺とともに飛鳥の四大寺として栄えた川原寺は、発願の由緒や創建当時の記録が残らない謎多き古代寺院として知られています。これまでの発掘調査では、広大な寺域や川原寺独自の伽藍配置が明らかとなりました。さらに近隣の遺跡からは、火災後に埋納されたとされる大量の塑像断片や磚仏も発見されています。

 本展覧会では、その多くが「かけら」の姿で発見された塑像や磚仏に焦点を当て、これまでの調査研究の成果を交えながら、大小さまざまな形の祈りのかけらをご紹介します。火災による焼損を受けながらも奇跡的に残った繊細な造形と美しい彩色の痕跡にぜひご注目いただければ幸いです。

 

●主な展示品
川原寺裏山遺跡出土 方形三尊磚仏
川原寺裏山遺跡出土 緑釉磚
川原寺裏山遺跡出土 塑像断片
塑像断片彩色の推定復元図

 

展示室のようす

展示室入り口の大看板の写真 川原寺のはじまりを紹介するパネル写真 展示室の様子

展示室の様子 彩色の復元を紹介する展示の写真 磚仏と塑像について紹介している展示の写真

 

図録『川原寺と祈りのかけら』

図録表紙写真 図録をひらいた写真 図録をひらいた写真

¥1000(税込)変形B5縦

館内受付とオンラインショップ(六一書房)にて販売しております。

<目次>
p6 プロローグ 川原寺のはじまり
p8 伽藍の様子
発掘された祈りの「かけら」
p10 川原寺裏山遺跡の発掘調査
p13 発見された「かけら」たち
p15 荘厳のかけら― 金銅製品
p16 磚仏のかけら
p18 磚仏の図像表現と彩色
p20 緑釉磚のかけら
p22 塑像のかけら
p23 塑像の構造
p26 塑像の造形
p38 コラム「川原寺裏山遺跡の調査」
失われた色にせまる
p40 塑像に残る彩色の痕跡
p42 よみがえった文様― 彩色の研究
p50 エピローグ 川原寺の軌跡
p51 註・参考文献
p52 展示品・図版一覧

 

冬期企画展「飛鳥の考古学2022」

 

日時:2023年1月20日(金)~3月12日(日)
   ※月曜休館
   ※2月5日(日)は無料入館日
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
主催:奈良文化財研究所飛鳥資料館・奈良県立橿原考古学研究所・明日香村教育委員会
後援:文化庁、近畿日本鉄道株式会社
料金:一般350円/大学生200円
   高校生及び18歳未満、70歳以上は無料(年齢のわかるものが必要です)

 
新型コロナウィルス感染症の影響は、寄せては返す波のように、何度も拡大と縮小を繰り返しています。飛鳥資料館においても、苦渋の決断として臨時休館を決めた時期もありました。そのような苦しい状況の中にあって、今年も冬期企画展「飛鳥の考古学」を開催できることを率直に喜ぶとともに、皆様に心より感謝申し上げたいと存じます。

この間、飛鳥では各研究機関の地道な努力により発掘調査が続けられてきました。このたびの展覧会では、近年の調査成果の一部をご紹介します。

飛鳥では、飛鳥京跡苑池の調査が一段落しました。今回の展示では、これまでの調査成果を総合して紹介します。また、近年、継続的な調査が始められた甘樫丘遺跡群では、遺物がまとまってみつかりました。『日本書紀』に登場する蘇我氏の邸宅との関連が想定され、今後も注目される遺跡です。大官大寺跡の南方でも調査が実施されており、石神遺跡でも膨大な量の出土遺物の整理作業が今も続いています。

藤原京域では、藤原宮大極殿院の調査が進められています。今回は大極殿北側の部分を調査し、大極殿院の造営の過程が徐々にあきらかとなってきました。また、奈良県立医科大学の新キャンパス整備にともなう調査では、藤原京右京五・六条八・九坊、慈明寺遺跡、四条シナノ遺跡における、弥生時代の水田や土器棺墓、藤原京の条坊にともなう道路側溝などがみつかりました。こちらの発掘調査は今回で一段落となります。

この他にも、今回の展覧会では、令和3年度に飛鳥・藤原地域でおこなわれた最新の発掘調査成果を中心として、飛鳥地域から出土した遺物に関する最新の調査研究の成果などもあわせて紹介します。

感染症の大流行は、人類の歴史上で何度も繰り返されてきました。歴史を紹介する研究機関として、過去に学びながらうまくこれと付き合う術を見出し、皆さまに調査の成果をお届けできるよう努力していきたいと思います。

 

●本展覧会で紹介する主な遺跡
・飛鳥京跡苑池(奈良県立橿原考古学研究所)
・甘樫丘遺跡群(明日香村教育委員会)
・藤原京右京五・六条八・九坊、慈明寺遺跡、四条シナノ遺跡(奈良県立橿原考古学研究所)
・藤原宮 大極殿院(奈良文化財研究所)
・大官大寺南方遺跡(奈良文化財研究所)

●主な展示品
・飛鳥京跡苑池(土器、墨書土器、水晶製切子玉、榛原石、天理砂岩等)
・藤原京右京五・六条八・九坊、慈明寺遺跡、四条シナノ遺跡(須恵器、弥生土器等)
・甘樫丘遺跡群(土器、墨書土器、土馬、榛原石等)
・藤原宮 大極殿院(瓦、凝灰岩等)
・大官大寺南方遺跡(土器等)
・石神遺跡(土器、墨書土器、刻書土器等)
・藤原宮・本薬師寺出土変形忍冬唐草文軒平瓦


●ギャラリートーク(展示解説)
・2月11日(土・祝)10時から
・3月4日(土)14時から
※新型コロナウィルス感染症のまん延状況によっては中止する場合もあります

●ブログ「飛鳥の考古学2022」こぼれ話こちら

 

展示室のようす

入口の大きな遺跡地図看板の写真 展示室の写真 土器の展示の写真

軒平瓦の展示の写真 展示室奥からの写真 椅子に座って見ることができる遺跡写真のスライドショーコーナーの写真

 

カタログ『飛鳥の考古学2021』

図録の写真

¥600(税込み)、全20ページ、オールカラー

館内受付とオンラインショップ(六一書房)にて販売しております。

 

 

秋期特別展 「飛鳥美人 高松塚古墳の魅力」

 

日時:2022年10月21日(金)~12月18日(日)
   ※月曜休館
   (11月3日(木・祝)は無料入館日)
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
主催:奈良文化財研究所 飛鳥資料館
後援:文化庁、近畿日本鉄道株式会社
料金:一般350円/大学生200円
   高校生及び18歳未満、70歳以上は無料(年齢のわかるものが必要です)

 

 昭和47年(1972)3月、高松塚古墳壁画が発見されました。発見は社会的熱狂と飛鳥ブームを巻き起こし、壁画は国宝に、出土品は重要文化財として指定されました。女子群像は飛鳥美人として飛鳥を代表する文化財となり、寄附金付記念切手はいまもって歴代最多発行部数を誇っています。その後、紆余曲折を経て壁画・石室は解体され、現在は修理施設で保管・公開されています。

 本展覧会では、日本中を魅了した高松塚古墳壁画と出土品の魅力にあらためて迫るとともに、奈良文化財研究所のとりくみを中心に近年の調査研究成果をわかりやすく紹介します。これまでの50年をふりかえり、国宝中の国宝とも言われる高松塚古墳壁画と出土品を次の50年へとつなげる機会となれば幸いです。

 

●主な展示品
①前田青邨監修 壁画模写
②コロタイプ印刷 発見当初の壁画写真パネル
③重要文化財 高松塚古墳出土品
④御嶺山古墳鐶金具
⑤高松塚古墳記念切手の製作関係資料
⑥昭和48年撮影8mmフィルム

 

展示室のようす

展示室入り口の大看板の写真 コロタイプ印刷の壁画写真を展示している写真 模写と当時の記録映像上映コーナーの写真

玄武の模写を展示ケースに収めて展示している写真 発見当初発行された高松塚古墳壁画記念切手の展示の写真 発見当時の興奮を伝える雑誌や新聞の展示の写真

 

図録『飛鳥美人 高松塚古墳の魅力』

図録表紙の写真 図録をひらいた写真 折込をひらいた図録の写真

¥900(税込)変形B5縦

館内受付とオンラインショップ(六一書房)にて販売しております。

<目次>
p5  プロローグ
p6  高松塚古墳の概要
1 壁画の魅力
p8  昭和47 年3月撮影写真によるコロタイプ印刷複製壁画
p12  壁画の描き方
p18  コラム 唇に墨を塗る
p20  高松塚古墳壁画の模写
2 出土品の魅力
p30  高松塚古墳の副葬品
p34  出土品の新研究
3 社会現象となった高松塚古墳
p38  これまでの50 年①
p39  コラム 飛鳥美人はいつから
p40  高松塚古墳保存寄附金つき郵便切手
p45  昭和48 年高松塚古墳調査時の8㎜映像
p46  これまでの50 年②
4 未来へむけて これからの50 年
p50  註・参考文献
p51  展示品一覧

 

冬期企画展「飛鳥の考古学2021」

 

日時:2022年1月21日(金)~3月13日(日)
   ※月曜休館(祝日の場合は翌平日)
   ※2月6日(日)は無料入館日
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
主催:奈良文化財研究所飛鳥資料館・奈良県立橿原考古学研究所・明日香村教育委員会
後援:文化庁、近畿日本鉄道株式会社
料金:一般350円/大学生200円
   高校生及び18歳未満、70歳以上は無料(年齢のわかるものが必要です)

 
 今年も「飛鳥の考古学」の季節がやってきました。長びくコロナ禍のなかでも飛鳥地域では継続的な発掘調査がおこなわれ、新たな発見や成果が蓄積されています。

 飛鳥地域の発掘調査では、特異な構造をもつ三段築成の八角墳であることが確認された中尾山古墳が注目されます。また、飛鳥京跡苑池では北池の規模や構造、変遷などが明らかになりました。そのほかにも島庄遺跡、大官大寺南方遺跡、甘樫丘や西橘遺跡の調査速報に加え、近年分析を進めている石神遺跡の土器を展示します。

 藤原京域に目を向けると、藤原宮大極殿院では、大極殿院東面回廊の規模や構造が確定すると同時に、前期難波宮との共通性や異なる部分が浮き彫りになりました。藤原京左京八条三坊や藤原京右京五条九坊・慈明寺遺跡では、藤原京期の遺構に加え、弥生時代の遺構もみつかっており、古代以前の飛鳥・藤原地域の様子を垣間みることができます。

 また、令和4年3月、斉明天皇との関連性が指摘される牽牛子塚古墳の整備が完了し、発掘調査成果をもとに築造当時の八角墳の姿がよみがえります。これを記念して、牽牛子塚古墳にスポットを当ててご紹介します。

 今回は令和元・2年の発掘調査成果を中心に、飛鳥時代はもちろんのこと、弥生時代から中世までの幅広い時間軸のなかで飛鳥地域の遺跡の魅力をお伝えします。ご紹介する遺跡の中には、現在、奈良県・橿原市・桜井市・明日香村が推進している「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」の世界文化遺産推薦の候補となるものも複数含まれています。この冬は、ぜひ飛鳥の考古学をご堪能ください。

 

●本展覧会で紹介する遺跡
・中尾山古墳(明日香村教育委員会)
・飛鳥京跡苑池(奈良県立橿原考古学研究所)
・島庄遺跡(奈良県立橿原考古学研究所)
・大官大寺南方遺跡(奈良文化財研究所)
・甘樫丘(明日香村教育委員会)
・西橘遺跡(明日香村教育委員会)
・藤原宮大極殿院(奈良文化財研究所)
・藤原京左京八条三坊(奈良文化財研究所)
・慈明寺遺跡(藤原京右京四・五条八・九坊)(奈良県立橿原考古学研究所)
・横大路(奈良県立橿原考古学研究所)
・石神遺跡 土器整理報告(奈良文化財研究所)
・牽牛子塚古墳(明日香村教育委員会)

 

展示室のようす

展示室入り口の写真 展示室の写真 けんごしづか古墳出土品の展示の写真

けんごしづか古墳出土きょうちょ棺片の展示の写真 出土した土器の展示の写真 けんごしづか古墳のペーパークラフトの展示の写真

 

 

カタログ『飛鳥の考古学2021』

カタログの写真

¥600(税込み)、全28ページ、オールカラー

館内受付とオンラインショップ(六一書房)にて販売しております。

<目次>
p1   ごあいさつ
p2-3  飛鳥の新発見 令和二年度の発掘調査の成果から
p4-5  中尾山古墳
p6-7  史跡・名勝 飛鳥京跡苑池
p8-9  島庄遺跡
p10   西橘遺跡
p11   甘樫丘遺跡群
p12-13 大官大寺南方遺跡
p14-17 牽牛子塚古墳
p18-19 藤原宮大極殿院
p20-21 藤原京左京八条三坊
p22-23 慈明寺遺跡
p24-25 横大路
p26-27 石神遺跡 土器整理報告

 

 

秋期特別展「屋根を彩る草花 ―飛鳥の軒瓦とその文様」

 

日時:2021年10月15日(金)~12月19日(日)
   ※月曜休館
   (11月3日(水・祝)は無料入館日)
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
主催:奈良文化財研究所 飛鳥資料館
後援:文化庁、近畿日本鉄道株式会社
料金:一般350円/大学生200円
   高校生及び18歳未満、70歳以上は無料(年齢のわかるものが必要です)

 

 飛鳥は日本で最初に本格的な寺院がつくられた地として有名です。飛鳥には7世紀を通じて数多くの寺院が建立されました。また、その屋根には本格的に瓦が葺かれるようになります。瓦葺きの建物は、造営に高度な技術が必要とされ、そしてなにより、それまでの建物と比べて見た目も大きく変化しました。したがって、この時代には、瓦葺きの屋根を持つ寺院は権威や先進文化の象徴でもありました。その瓦屋根の軒先には導入の初期から様々な草花の文様があしらわれ、特別な世界観をあらわしています。

 今回の展覧会では、飛鳥地域で使われた古代の軒瓦文様に焦点を当てます。軒瓦文様のモチーフは東アジアやそのさらに西の地域にルーツがあります。代表的なものにハスの花(蓮華)や唐草の文様がありますが、同じ文様でも、拡散し、普及する過程で様々なバリエーションが生み出されました。日本にもたらされた軒瓦文様の変化と、飛鳥を中心としたその後の展開をご覧ください。

 

●主な展示品
①飛鳥地域出土軒瓦(飛鳥寺・豊浦寺・坂田寺・檜隈寺・川原寺・山田寺・大官大寺・岡寺・藤原宮等)・瓦製品および関連遺物(斑鳩地域出土瓦等)
②百済出土軒丸瓦・磚
③各種植物関連資料
④植物文様の施された工芸品(薬師寺本尊薬師如来坐像台座・法隆寺橘夫人厨子須弥座等)の写真パネル
⑤飛鳥時代金銅仏(複製)

 

展示室のようす

展示室の写真 展示室の写真 展示室の写真

展示室の写真 瓦の展示の写真 瓦ぬりえ配布コーナーの写真

 

図録『屋根を彩る草花 ―飛鳥の軒瓦とその文様』

図録表紙の写真 図録をひらいた写真 折込の拓本をひらいた写真

¥1400(税込)変形A5横

館内受付とオンラインショップ(六一書房)にて販売しております。

<目次>
p3  ごあいさつ
p5  プロローグ
p6  軒丸瓦・軒平瓦の説明
p8  蓮華文
p14  蓮華文軒丸瓦【ハス】
p16  素弁蓮華文
p26  単弁蓮華文
p30  複弁蓮華文
p38  唐草文
p42  唐草文軒平瓦【ナツメヤシ】
p48  唐草文軒平瓦【スイカズラ】
p58  唐草文軒平瓦【ブドウ】
p65  エピローグ
p66  本書で取り上げた遺跡地図
p67  原寸拓本付録

 

冬期企画展「飛鳥の考古学2020」

 

日時:2021年1月22日(金)~3月14日(日)
   ※月曜休館(祝日の場合は翌平日)
   ※2月7日(日)は無料入館日
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
主催:奈良文化財研究所飛鳥資料館・奈良県立橿原考古学研究所・明日香村教育委員会
後援:文化庁、近畿日本鉄道株式会社
料金:一般350円/大学生200円
   高校生及び18歳未満、70歳以上は無料(年齢のわかるものが必要です)

 
 今はおだやかな農村の風景が広がる飛鳥ですが、私達の足下には数多くの日本を代表する遺跡が眠っています。そして、長年にわたり継続的な発掘調査がおこなわれ、新たな発見も続いています。

 飛鳥地域の中心部にある庭園遺跡の飛鳥京跡苑池では、北側の池の北東部分が調査され、そこから新たに流水施設や階段状遺構など、水辺の祭祀遺構がみつかりました。日本最古の本格的な寺院である飛鳥寺の西側には、日本書紀に「飛鳥寺西槻下」として登場する広場が広がっていたと考えられています。その推定地の飛鳥寺西方遺跡は、平成20年度より10年間調査がおこなわれ、昨年度にその成果をまとめた報告書が発行されました。

 藤原京域に目を移すと、藤原宮の大極殿院では大極殿の北から新たな回廊を発見しました。これにより大極殿院の構造に関する研究が新たな段階に入るとともに、造営過程についての研究も進んでいます。藤原宮の西2㎞付近に広がる藤原京右京五条周辺および四条遺跡・慈明寺遺跡では、藤原京期の宅地や整然と建つ建物跡、推定西八坊大路、さらに古墳や弥生時代の遺構などがみつかりました。周辺の継続的な調査により、藤原京内の条坊道路や宅地内の利用の実態が判明するとともに、それに先立つ弥生時代、古墳時代の人々の営みもあきらかになってきました。

 今回の展覧会では、平成31年・令和元年度に飛鳥藤原地域で行われたこれら最新の発掘調査成果を中心に、飛鳥地域から出土した遺物についての最新の調査研究の成果などもあわせて紹介します。この冬は、発掘調査と最新研究があきらかにした飛鳥の新発見をぜひお楽しみください。

 

●本展覧会で紹介する遺跡
・ 史跡・名勝 飛鳥京跡苑池(奈良県立橿原考古学研究所)
・ 四条遺跡(藤原京右京五条六坊)(奈良県立橿原考古学研究所)
・ 慈明寺遺跡(藤原京右京五条八・九坊)(奈良県立橿原考古学研究所)
・ 藤原宮大極殿院(奈良文化財研究所)
・ 飛鳥寺旧境内(奈良文化財研究所)
・ 飛鳥寺西方遺跡(明日香村教育委員会)
・ 飛鳥地域出土の風鐸(奈良文化財研究所)
・ 石神遺跡出土の東北系黒色土器(奈良文化財研究所)

 

 

カタログ『飛鳥の考古学2020』

カタログの写真

¥600(税込み)、全20ページ、オールカラー

館内受付とオンラインショップ(六一書房)にて販売しております。

<目次>
p1   ごあいさつ
p2-3  飛鳥の新発見 平成31年・令和元年度の発掘調査の成果から
p4-5  史跡・名勝 飛鳥京跡苑池
p6-7  藤原宮大極殿
p8-9  藤原京右京五条六坊、四条遺跡
p10-11 藤原京右京四・五条八・九坊、慈明寺遺跡
p12-13 飛鳥寺西方遺跡
p14-15 飛鳥寺西門地区の調査で出土した土管
p16-17 飛鳥地域出土の風鐸
p18-19 石神遺跡出土の東北系黒色土器

 

 

特別展「飛鳥の石造文化と石工」

 

日時:2020年8月4日(火)~9月22日(火・祝)
   ※月曜休館
   (8月10日(月・祝)、9月21日(月・祝)22日(火・祝)は開館、8月11日(火)は休館)
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
主催:奈良文化財研究所 飛鳥資料館
料金:一般350円/大学生200円
   高校生及び18歳未満、70歳以上は無料(年齢のわかるものが必要です)

 

 古代飛鳥は石のみやこと呼ばれることもあるほど、飛鳥時代はさまざまに石材を利用した時代です。石人像、須弥山石、猿石、亀形石槽など、飛鳥には独特な意匠の石造物が点在しています。これらは何のために造られたのかわからないものも多く、謎の石造物として人々の関心を集めてきました。このほかにも、自然石のまま組み上げた石舞台古墳の石室や、精美な切石の高松塚古墳・キトラ古墳の石室、宮殿に敷き詰められた石敷、山田寺の蓮華座を彫刻した礎石など、多くの石造文化財が飛鳥の古代文化を彩っています。
 飛鳥の石造物の中には実物を容易に見ることができないものもありますが、飛鳥資料館には代表的な石造物の精巧な複製品がそろっています。本展覧会では、展示室と庭園の双方を利用して、多彩な飛鳥の石造物とその魅力に迫ります。
 これらの石造物はどのようにして製作されたのでしょうか。古代の石造物からわかることとともに、石製複製品を製作した際の図面や写真、近現代の石工の道具などによって、現代に受け継がれている石工の技の一端をご紹介します。 日本人と石の関わり、石で造られた文化財の魅力を感じながら、庭園の石造物と展示室の資料をあわせてご覧いただければ幸いです。

 

●主な展示品
・重要文化財 須弥山石
・重要文化財 石人像
・猿石レプリカ
・亀形石槽レプリカ
・酒船石遺跡の切石など
・代表的石造物の写真
・庭園の石造物類
・近現代の石工道具類
・石製複製品製作工程写真や図面など

 

 

冬期企画展 「飛鳥の考古学2019」

 

日時:2020年1月24日(金)~3月15日(日)
   ※月曜休館(ただし2月24日(月・祝)は開館し、2月25日(火)は休館)
   ※2月2日(日)は無料入館日
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
主催:奈良文化財研究所飛鳥資料館・奈良県立橿原考古学研究所・明日香村教育委員会
後援:文化庁、近畿日本鉄道株式会社
料金:一般270円(170円)/大学生130円(60円)
    高校生及び18歳未満、65歳以上は無料
    (年齢のわかるものが必要です)
    ※( )は20名以上の団体

 

 7世紀に都がおかれた飛鳥には、宮殿、寺院、官衙、古墳など数多くの遺跡が眠っています。それら飛鳥の古代遺跡では、日々、発掘調査が続いています。

 飛鳥宮の庭園遺跡である飛鳥京跡苑池では、北側の池が全面的に調査され、飛鳥時代の庭園の具体的な姿が判明しつつあります。その苑池を東に望む甘樫丘の南端に築かれたのが、小山田古墳です。古墳西南部で墳丘の盛土と西裾部が確認され、古墳の形状や規模を復元する新たな手がかりが得られました。飛鳥寺の北方で行った調査は、狭い範囲でしたが、寺域北部の整備過程をより詳しく知ることができるようになりました。また、古代の幹線道路である山田道の調査では、道路に関わると推測される溝がみつかっています。

 藤原京域でも、調査が進んでいます。藤原宮の大極殿院では、北面回廊の調査により、北門の位置や回廊の構造とともに、造営過程の詳細もわかってきました。藤原宮の西1.5㎞付近に広がる四条遺跡では、多くの藤原京期の建物が新たに確認され、四条大路の北と南における土地利用の一端が明らかとなりました。

 今回の展覧会では、以上のような、平成30年度に飛鳥藤原地域で行われた発掘調査の成果を中心に、石神遺跡や飛鳥寺、坂田寺から出土した遺物についての最新の調査研究の成果などもあわせて紹介します。この冬は、発掘調査と出土遺物が明らかにした飛鳥の歴史研究の最前線をぜひお楽しみください。

 

●本展覧会で紹介する遺跡
・ 小山田遺跡(奈良県立橿原考古学研究所)
・ 飛鳥京跡苑池(奈良県立橿原考古学研究所)
・ 藤原宮大極殿院(奈良文化財研究所)
・ 四条遺跡(奈良県立橿原考古学研究所)
・ 山田道(明日香村教育委員会)
・ 飛鳥寺北方(奈良文化財研究所)
・ 飛鳥寺塔心礎埋納品 整理分析報告(奈良文化財研究所)
・ 坂田寺跡 瓦整理報告(奈良文化財研究所)
・ 石神遺跡 土器整理報告(奈良文化財研究所)
・ 藤原京遷都の新見解(奈良文化財研究所)

 

展示室のようす

展示室入り口の写真 たくさんのはじ器とスエキの展示写真 須恵器ふたの展示写真

飛鳥寺塔心礎出土のじかん(イヤリング)の展示写真 東北から運ばれた黒色土器の展示写真 たくさんの瓦の展示写真

 

 

カタログ『飛鳥の考古学2019』

カタログの写真

¥600(税込み)、全20ページ、オールカラー

館内受付とオンラインショップ(六一書房)にて販売しております。

<目次>
p1   ごあいさつ
p2-3  飛鳥の新発見 平成30年度の発掘調査の成果から
p4-5  小山田遺跡(小山田古墳)
p6-7  史跡・名勝 飛鳥京跡苑池
p8-9  藤原宮大極殿
p10-11 四条遺跡/藤原京右京四条六坊・五条六坊
p12   山田道の調査
p13   飛鳥寺北方の調査
p14-15 飛鳥寺の考古学-近年の調査成果-
p16-17 坂田寺 池SG100出土の瓦
p18-19 石神遺跡土坑SK1244・1245出土の土器群
p20   藤原京の造営理念と平城京遷都の理由

 

秋期特別展 「飛鳥-自然と人とー」

 

日時:2019年10月11日(金)~12月1日(日)
   ※月曜休館(ただし10月14日(月・祝)11月4日(月・振休)は開館、10月15日(火)11月5(火)は休館)
   ※10月22日(火・祝)11月3(日・祝)は無料入館日

場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
主催:奈良文化財研究所飛鳥資料館
協力:入江泰吉記念奈良市写真美術館、歴史に憩う橿原市博物館、明日香村文化協会
後援:文化庁、明日香村、近畿日本鉄道株式会社
料金:一般270円(170円)/大学生130円(60円)
   高校生及び18歳未満、65歳以上は無料
   (年齢のわかるものが必要です)
   ※( )は20名以上の団体

 

 飛鳥の都で、人々は自然とどのように向き合ってきたのでしょう?飛鳥の都は、山地と丘陵地が間近にせまり、平坦地は狭く、中心部を横切るように川が流れています。この地の自然環境は、その後の日本の都―たとえば奈良や京都とは、あきらかに異なります。けれども、そんな飛鳥の地にも、何度かの中断をはさみながらも、100年近く都がおかれてきました。

 そして、1300年が過ぎ去った今、飛鳥には人々が郷愁を感じる農村景観が広がります。山には木々が茂り、川には岩を縫うように清流が流れ、傾斜地には棚田が築かれ、その傍らには古代の遺跡が眠ります。

 飛鳥時代から現代まで、飛鳥の人々は、この山や川の恵みを利用してきました。飛鳥の自然は、時代の流れと共に少しずつ姿を変えながらも、いつも人々の暮らしの側にありました。

 今回の特別展では、飛鳥における自然と人との関わりを様々な角度から考えてみたいと思います。飛鳥時代の遺跡と人々の暮らしと自然が一体となった飛鳥の魅力を、飛鳥資料館写真コンテストに寄せられた写真と、文化財研究の成果と合わせてお楽しみください。

 

イベント1「飛鳥の森を探る」(要事前申込)*締め切りました

飛鳥時代の森と現代の森とは、どんな違いがあったのでしょう? 出土資料や木の観察、葉っぱの栞づくりをしながら、出土した植物の分析を進めている研究者とともに、飛鳥の森を探ります。

 

講師の星野あんじの写真 講師の上中ひろこの写真 イチョウやケヤキの葉っぱのしおりの写真

 

●日時・場所

10月29日(火)13:30~15:30 飛鳥資料館にて

※要事前申込(申込受付は終了しました)、定員15名、参加無料(要入館料)。

 

●講師

星野安治(奈良文化財研究所 年輪年代学研究室室長)
上中央子(奈良文化財研究所 環境考古学研究室客員研究員)

 

イベント2「ふるさと飛鳥を語る」(事前申込不要)

地元のおじいちゃん、おばあちゃんが展示室に登場!観光目線とは一味ちがう、とっておきの飛鳥の魅力に出会えます。

●日時・場所

11月15日(金)13:30~15:30 飛鳥資料館特別展示室にて

 

【お問合せ】
  〒634-0102 奈良県高市郡明日香村奥山601/TEL 0744-54-3561
E-mail:info.shiryokan@nabunken.go.jp

 

展示室のようす

展示室入り口の写真 
展示室の写真 
地籍図の展示写真 
模型写真 
はっぱの標本展示写真 
遺跡出土の飛鳥の石の展示写真

 

 

図録『飛鳥-自然と人とー』

 ¥1,000(税込み)

 全104ページ、オールカラー

 館内受付とオンラインショップ(六一書房)にて販売しております! ※飛鳥資料館での販売価格と異なる場合がございます。ご了承ください。

図録表紙の写真 
開いた図録の写真
 

春期特別展 「骨ものがたり―環境考古学研究室のお仕事」

 

日時:2019年4月23日(火)~6月30日(日)
   ※月曜休館(ただし4月29日(月・祝)~5月6日(月・振休)は開館、5月7日(火)は休館)
   ※5月1日(水・祝)は無料入館日

場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
主催:奈良文化財研究所飛鳥資料館
後援:文化庁、近畿日本鉄道株式会社
料金:一般270円(170円)/大学生130円(60円)
   高校生及び18歳未満、65歳以上は無料
   (年齢のわかるものが必要です)
   ※( )は20名以上の団体

 

 発掘調査では、獣や魚、鳥など色々な動物の骨が出土することがあります。遺跡から見つかる骨は、長い歴史の中で偶然残ったものがほとんどで、土の中で色が変わっていたり、破片になっていたりします。発掘現場で見落としてしまいそうな小さな骨も、よく観察してみると、細かい傷や変形した部分などが見つかります。

 どうしてこのような痕跡が骨に残っているのでしょうか?その謎を紐解いていくと、昔の人が動物をさばいていた様子や、人々と共に働く動物たちの生き生きとした姿がよみがえります。遺跡から出土する骨は、動物と人の関わり方、そして、かつての人々の暮らしを知る上で重要な情報を持っている研究資料なのです。

 奈良文化財研究所では、環境考古学研究室が中心となって、考古学的な視点から動物の骨に関わる調査研究を行っています。今回の展覧会では、東日本大震災の復興調査支援で分析している縄文時代の巨大マグロの骨や、飛鳥時代や奈良時代の遺跡で見つかった骨にスポットを当てて、環境考古学研究室の調査研究により見えてきた、驚くべき古代の人々と動物との関わりを紹介します。

 骨に隠された古代の歴史、そして、その歴史を明らかにする研究の舞台裏をお楽しみください。

 

【イベント1】「研究員を展示!」(事前申込不要)

奈良文化財研究所の研究員が調査する姿を、展示室で間近に見られる特別企画です。

●日時・場所

5月10日(金)13:30~16:00 @特別展示室(地下)

5月17日(金)13:30~16:00 @特別展示室(地下)

6月9日(日)10:00~11:30 @特別展示室(地下)【追加開催】

6月21日(金)10:00~11:30 @特別展示室(地下)【追加開催】

研究員を展示している様子の写真
小学生に説明する研究員の写真

 

【イベント2】「体験!研究員のお仕事」事前申込制

奈良文化財研究所の研究員と一緒に、実物の骨を使った調査研究を体験できるイベントです。 また、動物考古学の研究の最前線もご紹介します。

●日時・場所

6月 9日(日)【子供向け】13:30~ @講堂

6月21日(金)【大人向け】13:30~ @講堂

※6月9日(日)の対象は小学生以上(小学生は保護者同伴)。

※各日とも、要事前申込(多数の場合は抽選)、定員20名、参加無料(要入館料)。

●申込方法
E-mailまたは往復はがきに以下の必要項目をご記入の上、「春展イベント参加希望」と明記して、5月26日(日)までにお申込みください(往復はがきの場合は、当日消印有効)。

 ・必要項目
  ①参加希望日
  ②代表者の氏名・年齢
  ③代表者の郵便番号・住所
  ④代表者の電話番号
  ⑤その他の参加者全員の氏名・年齢

  (1回の申込で代表者を入れて2名まで申込できます)

●往復はがき記載例
往復はがき記載例の図

*申込締切から、2週間程度で返信が届かない場合は、ご連絡ください。
*メール申込の方は、@nabunken.go.jpからのメールを受信できるように設定してください。

 

【お問合せ・イベント申込】
  〒634-0102 奈良県高市郡明日香村奥山601/TEL 0744-54-3561
  E-mail:info.shiryokan@nabunken.go.jp

 

 ●展示室のようす 

出土した骨から復元した巨大マグロの模型の展示写真
展示室入り口の写真
壁一面を使った展示の写真
たくさん並んだ動物の頭の骨の展示写真
骨の標本を保管している引き出しの展示写真
展示室に再現した研究員の机の展示写真

 

 

 ●図録『骨ものがたり―環境考古学研究室のお仕事』 

 ¥1,200(税込み)

 全144ページ、オールカラー

 館内受付とオンラインショップ(六一書房)にて販売しております!

図録表紙の写真
開いた図録の写真
 

冬期企画展「飛鳥の考古学2018」

 

日時:2019年1月25日(金)~3月17日(日)
    ※月曜休館(祝日と重なれば翌平日)(2月3日(日)・24日(日)は無料入館日)
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
主催:奈良文化財研究所飛鳥資料館・奈良県立橿原考古学研究所・明日香村教育委員会
後援:文化庁、近畿日本鉄道株式会社
料金:一般270円(170円)/大学生130円(60円)
    高校生及び18歳未満、65歳以上は無料
    (年齢のわかるものが必要です)
    ※( )は20名以上の団体

 

飛鳥地域では、近年でも精力的に発掘調査が行われています。 飛鳥中枢部においては、小山田遺跡(小山田古墳)で横穴式石室の痕跡が調査され、この古墳が石舞台古墳に匹敵する石室をもっていた可能性が高まりました。飛鳥寺西方遺跡では、飛鳥時代の石組溝や建物跡がみつかりました。10年にわたるこれまでの調査成果とあわせ、「槻木の広場」推定地における土地利用の具体的状況がわかってきました。山田寺の西600m付近で行われた山田道の調査では、古墳時代後期に造られた池を確認しました。飛鳥時代中ごろには、池のすぐ北側に山田道が通されたこともわかり、6世紀から7世紀にかけて調査地周辺でなされた、度重なる地形改変の様子が判明しました。また、飛鳥寺北部域での調査は、幅約1.5mの狭小なトレンチ調査でしたが、160点を超える軒瓦など、大量の遺物が出土し、飛鳥寺に投入された物的資源の膨大さを垣間見ることができます。

さらに、飛鳥の周辺部においては、1987年に検出された四条1号墳が再調査され、外濠北辺が新たに確認されたことで、古墳の大きさについて、より確実な復元が可能になりました。与楽古墳群にある与楽イモリ1号墳では、石室内から多数の副葬品が見つかり、渡来系氏族の奥津城の一端を知ることができます。

今回の展覧会では、これらの遺跡を中心に、2017年度に飛鳥藤原地域で行われた発掘調査の成果を紹介します。また、あわせて、近年、調査分析の進展がみられた石神遺跡などから出土した多数の土器も展示します。

この冬は、発掘調査が明らかにした飛鳥の新発見をぜひお楽しみください。

 

●本展覧会で紹介する遺跡
・ 四条遺跡
・ 小山田遺跡
・ 与楽イモリ1号墳
・ 山田道
・ 飛鳥寺西方遺跡
・ 飛鳥寺北方
・ 石神遺跡
・ 坂田寺跡

 

●カタログ『飛鳥の考古学2018』

¥500(税込み)

全21ページ、オールカラー

ミュージアムショップ、オンラインショップ(六一書房)にて販売しております。

カタログの写真開いたカタログの写真

 

秋期特別展 「よみがえる飛鳥の工房-日韓の技術交流を探る」

 

日時:平成30年10月5日(金)~12月2日(日)
   ※月曜休館(ただし10月8日(月・祝)は開館し翌平日を休館)
   11月3日(土・祝)文化の日は、入館無料

場所:飛鳥資料館 第一展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
主催:奈良文化財研究所飛鳥資料館
後援:文化庁、近畿日本鉄道株式会社
料金:一般270円(170円)/大学生130円(60円)
   高校生及び18歳未満、65歳以上は無料
   (年齢のわかるものが必要です)
   ※( )は20名以上の団体

 

 飛鳥寺の東南にあった近世の溜池「飛鳥池」の池底から、飛鳥時代の工房の遺跡がみつかったのは1991年のこと。その後、美術館建設に先立ち、奈良国立文化財研究所(当時)が発掘調査を行ったところ、さまざまな遺物や膨大な廃棄物層、多数の炉跡などが次々とみつかり、これまでに前例のない古代の総合工房遺跡であることがわかりました。出土した木簡からは、飛鳥池工房遺跡が飛鳥の宮廷や古代国家を物質面で支えた一大工房群であったと考えられます。

 近年、韓国でも生産工房の調査が進み、飛鳥と百済におけるガラスの生産技術や金銀の加工技術、銅製品の鋳造技術などの類似性や親近性が明らかになりつつあります。

 そこで、今回の展覧会では、飛鳥池工房遺跡出土品の中から、日韓の文化交流や技術交流の実態を示す金銀やガラス、銅製品などを中心にご紹介します。奈良文化財研究所が実施して来た発掘調査の中でも白眉と言うべき飛鳥池工房遺跡の調査研究の成果と、日韓共同研究の成果をご覧ください。

 

 

●イベント 「古代の曲物に迫る」(事前申込制)※受付は終了しました

現代も暮らしの道具としてお弁当箱や柄杓などに使われる曲物(まげもの)。その技術のはじまりは古代にまで遡ります。

 

今回のイベントでは、出土木製品の研究者や、現代の曲物職人と一緒に、古代の遺跡から出土した曲物の実物を見ながら、現代にも通用する古代の曲物づくりの技に迫ります。また、曲物を桜の樹皮で綴じる「樺綴じ」を応用した栞づくりを、曲物の材料をつかって体験できます。専門家のトークと工作体験を通して、古代のものづくりの技について学べる内容となっています。

 

【日時・場所】 

11月9日(金) 午後1時30分~(午後4時頃終了予定) 飛鳥資料館 講堂にて

事前申込制(抽選)/ 定員15名 / 参加無料(要入館料)

飛鳥時代から現代まで使われる曲物。その技術の詳細に迫るとともに、曲物の皮綴じ技術をいかした簡単な作品をつくります。

 

【イベントの内容】

<前半>出土木製品の研究者と、現代の曲物職人による解説

遺跡から出土した古代の曲物の実物と、現代の曲物を比較し、曲物がつくられる際に用いられる技術などについて解説します。また本イベントでは、特に曲物の「綴じ」部分にスポットを当て、綴じる際に必要となる桜の樹皮の採集から加工の方法まで、貴重な映像と合わせてご紹介します。

 

<後半>ミニワークショップ「しおり」作り

桜の樹皮で紐をつくり、それを薄い木の板に綴じて「しおり」にします。完成したしおりは、お持ち帰りいただけます。

 

【申込方法】
E-mailまたは往復はがきに以下の必要項目をご記入の上、「イベント参加希望」と明記して、10月21日(日)までにお申込みください(往復はがきの場合は、当日消印有効)。

 ・必要項目
  ①代表者の氏名・年齢
  ②代表者の郵便番号・住所
  ③代表者の電話番号
  ④その他の参加者全員の氏名・年齢
  (1回の申込で代表者を入れて2名まで申込できます)

【往復はがき記載例】
往復はがき記載例の図

*申込締切から、1週間程度で返信が届かない場合は、ご連絡ください。
*メール申込の方は、@nabunken.go.jpからのメールを受信できるように設定してください。

【お問合せ・イベント申込】
  〒634-0102 奈良県高市郡明日香村奥山601/TEL 0744-54-3561
  E-mail:info.shiryokan@nabunken.go.jp

 

【イベント協力】

 勝山曲輪製作所、久住林業、森ラボ、鳶や、工房るわっぱ
 

かばとじを使ったしおりを作っている様子の画像かばとじを使ったしおりを作っている様子の画像



 ●展示室のようす 

展示室入り口の写真
壁面に小さな出土品がたくさん展示されている様子の画像
漆塗に使っていた道具の展示の画像
床面にも出土した土器を展示している様子の画像
金属製のひとがたの展示の写真
富本銭の展示の写真

 

 

 ●図録『よみがえる飛鳥の工房ー日韓の技術交流を探るー』 

 ¥1,100(税込み)

 全42ページ、オールカラー

 ミュージアムショップにて販売しております!

図録の写真

 

春期特別展「あすかの原風景」

 

日時:平成30年4月27日(金)~7月1日(日)
    ※月曜休館(4月30日(月・振休)、5月1日(火)とも開館)

場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
主催:奈良文化財研究所飛鳥資料館
協力:入江泰吉記念奈良市写真美術館
後援:文化庁、明日香村、近畿日本鉄道株式会社
料金:一般270円(170円)/大学生130円(60円)
    高校生及び18歳未満、65歳以上は無料
    (年齢のわかるものが必要です)
    ※( )は20名以上の団体

 飛鳥時代の遺跡と農村の暮らしが一体となった明日香村には、「日本の原風景」とも言われる眺めが広がっています。この歴史的風土を守るため、人々が立ち上がってから、ほぼ半世紀が経ちました。この間、村内では懐かしい農村風景が保たれながらも、集落の人口構成の変化や道路の開通、発掘調査の進展や遺跡の整備などにより、少しずつ景色がうつりかわってきています。

 江戸時代から近代にかけての飛鳥では、古代の石造物や古墳の高まりなどが歴史家の注目を集める一方、飛鳥の小盆地とその周辺には、当時の日本ではあたり前の農村の景色が広がっていました。近代の地図や、昭和の発掘調査時に撮影された写真などからは、飛鳥ブームが巻き起こる以前の「あすか」の原風景がうかがえます。

 今回の展覧会では、これらの地図や古写真などの貴重な資料をもとに、明治期から昭和中期にかけての飛鳥の集落の様子を紹介します。この展覧会が、かつての村の姿をふりかえり、未来に伝えていく契機となれば幸いです。

 

●ギャラリートーク(事前申込不要・要入館料) 

 日時:5月1日(火) /6月2日(土)  各日午後2時~

 研究員が展示内容について、わかりやすくご紹介します。

●ウォークイベント 国際博物館の日記念事業「古写真・古地図と歩く飛鳥」(事前申込制)

 【満員のため受付を締め切りました】

 日時:5月25日(金) 午前11時~午後3時半(予定) 事前申込制/先着順/定員15名

 入江泰吉や奈文研が撮影した昭和初期の写真や、
 近代の地図をみながら、飛鳥の景色の変遷をたどるウォークイベント。
 雨天の場合は6月1日に順延します。



 

●展示室のようす

展示室入り口の写真
航空写真を床に貼った展示の写真
展示された地籍図と解説パネルの展示写真
展示台一面に広げられた地籍図の写真
展示室の写真
スライドショーコーナーの写真
 



●図録『あすかの原風景』

¥1,200(税込み)

全72ページ、オールカラー

本書でしか見られない資料を多数掲載!

オンラインショップ(六一書房)にて販売しております。

図録表紙の写真
図録の写真
 

冬期企画展「飛鳥の考古学2017」

 

 

日時:平成30年1月26日(金)~3月18日(日)
    ※月曜休館(祝日と重なれば翌平日)
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
主催:奈良文化財研究所飛鳥資料館
後援:文化庁、近畿日本鉄道株式会社
料金:一般270円(170円)/大学生130円(60円)
    高校生及び18歳未満、65歳以上は無料
    (年齢のわかるものが必要です)
    ※( )は20名以上の団体

飛鳥地域では、近年でも継続的な発掘調査が続いています。小山田遺跡は、2016年度までの調査で古墳であることが確定し、牽牛子塚古墳では築造に際し、周辺の山を削り、谷を埋め立てるなど、大規模な土木工事を行っていたことがわかりました。「槻樹の広場」があったと考えられている飛鳥寺西方遺跡では、石組溝や石列、掘立柱建物など多くの遺構が見つかり、遺跡南部の土地利用のあり方が明らかとなってきました。飛鳥寺西方遺跡の南に位置する飛鳥京跡苑池では、南池の東側で門や建物が確認され、池に附属する施設の様相が徐々に判明しつつあります。

また、藤原宮跡では、大極殿院内庭の調査で大極殿南面の階段が確認され、朝堂院朝庭の調査で、大宝元年(701)の元日朝賀の際に幢幡を立てたとみられる柱穴が見つかるなど、大きな成果が挙がっています。さらに、藤原京右京九条二・三坊で行われた調査では、藤原京期の遺構の下から、弥生時代終わりの大型円形周溝墓が発見され、前方後円墳の成立過程を考える上で新たな資料が加わりました。

今回の展示では、これらの遺跡を中心に、2015・2016年度に飛鳥藤原地域で行われた発掘調査の成果を紹介します。

この冬は、発掘調査が明らかにした飛鳥の新発見をぜひお楽しみください。

●本展覧会で紹介する遺跡
・ 飛鳥寺西方遺跡
・ 小山田古墳
・ 牽牛子塚古墳
・ 飛鳥京跡苑池
・ 藤原宮大極殿院
・ 藤原宮朝堂院朝庭
・ 藤原京右京九条二・三坊(瀬田遺跡)

 

●展示室のようす

復原した幢幡の展示の写真
藤原京出土の馬の頭蓋骨の展示の写真
土器の展示の写真
土器の展示の写真

 

カタログ『飛鳥の考古学2017』

¥400(税込み)

全21ページ、オールカラー

ミュージアムショップにて販売しております。

カタログの写真

 

秋期特別展「高松塚古墳を掘る―解明された築造方法―」

 

日時:平成29年10月6日(金)~12月3日(日)
    ※月曜休館(祝日と重なれば翌平日)
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
主催:奈良文化財研究所飛鳥資料館
後援:文化庁、近畿日本鉄道株式会社
料金:一般270円(170円)/大学生130円(60円)
    高校生及び18歳未満、65歳以上は無料
    (年齢のわかるものが必要です)
    ※( )は20名以上の団体



壁画の劣化が社会問題となり、高松塚古墳の石室解体事業が行われてから10年。

石室解体事業にともなう発掘調査は、文化庁の委託を受けた奈良文化財研究所が奈良県立橿原考古学研究所・明日香村教育委員会とともに実施しました。この発掘調査は、石室解体により失われる考古学情報を細大漏らさず収集・記録し、あわせて壁画の保存環境の劣化原因を解明することを目的に、平成18年10月からおよそ11ヶ月にわたって行われました。その結果、墳丘や石室の構築に関わる多くの重要な考古学的知見とともに、過去の巨大地震による損傷の状況や、多量のカビ・虫など壁画の保存環境の劣化に関する情報も収集できました。

今回の展覧会では、発掘調査で得られた墳丘の標本をはじめ、図面や拓本、映像、模型など各種資料を用いて、高松塚古墳の築造方法や壁画の保存環境に迫り、奈文研が関わった石室解体事業とその後の10年を振り返ります。

貴重な国宝高松塚古墳壁画を後世に伝えるために、文化財関係者が総力を挙げて取り組んだ前例のない調査の記録を、ぜひこの機会にご覧いただけましたら幸いです。

●講演会

日時:平成29年10月28日(土) 開演:午後1時半より
会場:飛鳥資料館講堂
講師:廣瀬 覚(奈良文化財研究所 主任研究員)
演題:「高松塚古墳の構築技術を解明する」
※事前申し込み不要

●ギャラリートーク

日時:平成29年11月23日(木・祝) 
午前10時半~・午後1時半~

●展示室のようす

墳丘断面の剥ぎ取りと墳丘の切取の展示の写真
高松塚古墳出土品の展示の写真
発掘調査で判明した石室石材の状態を再現した実物大石室模型の写真
石室模型に入って、絵師の気分を味わえる展示の写真
 

●図録『高松塚古墳を掘る―解明された築造方法―』

¥1,100(税込み)

全32ページ、オールカラー

ミュージアムショップにて販売しております。

図録の写真
こだわりの墳丘形カバーの写真
 

春期特別展 「藤原京を掘る-藤原京一等地の調査-」

 

日時:平成29年4月28日(金)~7月2日(日)
    ※月曜休館
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
主催:奈良文化財研究所飛鳥資料館
後援:文化庁、近畿日本鉄道株式会社、
料金:一般270円(170円)/大学生130円(60円)
    高校生及び18歳未満、65歳以上は無料
    (年齢のわかるものが必要です)
    ※( )は20名以上の団体

今回の展覧会では、奈良文化財研究所がおこなってきた藤原京の発掘調査のうち、左京六条三坊の調査研究成果を展示します。

この場所は、藤原宮の東に隣接する京内の一等地であり、大和三山のひとつで、古代より多くの和歌にも詠まれた香具山の西北麓に位置しています。現在は、奈良文化財研究所 都城発掘調査部(飛鳥・藤原地区)の庁舎が建っていますが、藤原京では、左京六条三坊東北坪・東南坪・西南坪の地にあたります。

発掘調査は1985年から1987年にかけておこなわれ、古墳時代から中世までの遺構を数多く確認しました。なかでも特筆すべきは、コの字形に配置されたとみられる藤原京期の建物群で、四町を占める大規模な施設があったことが判明しました。この大規模施設は、当初はみやこの民政を司った「京職」であり、その後「左京職」に変わったと考えられます。

また、調査では、「香山」と墨書されたものを含む奈良時代の土器が多量に出土しており、平城京遷都後にも活発な土地利用がなされていたことがわかりました。

本展を通じ、藤原京の一等地における官衙の様相や土地利用のあり方、当時の人々の生活のようすなどを知っていただければ幸いです。

 

●講演会

日時:平成29年6月10日(土) 開演:午後1時半より
会場:飛鳥資料館講堂
講師:市 大樹 氏(大阪大学大学院・准教授)
演題:「藤原京の役所を探る」
※事前申し込み不要

●ギャラリートーク

日時:平成29年5月19日(金) 
午前10時~・午後1時半~

 

展示室のようす

 
土器の展示の写真
瓦の展示の写真
たくさんの土器の展示の写真
土馬の展示の写真
香山と墨書きがある土器9点の展示の写真
発掘当時のモノクロの写真を壁に貼って展示している写真
 

●図録

ミュージアムショップで販売しています。

カタログの写真
 

冬期企画展 「飛鳥の考古学2016 飛鳥むかしむかし 早川和子原画展」

 

日時:平成29年1月24日(火)~3月20日(月・祝)

   ※月曜休館 ただし3月20日は開館

場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
主催:奈良文化財研究所飛鳥資料館、明日香村教育委員会
後援:文化庁、近畿日本鉄道株式会社、朝日新聞社
料金:一般270円(170円)/大学生130円(60円)
   高校生及び18歳未満、65歳以上は無料

(年齢のわかるものが必要です)
   ※( )は20名以上の団体

 

 かつて飛鳥は多くの人やものが行き交い、異国情緒あふれる華やかな文化が栄えた倭国の都でした。今回の企画展では、そうした飛鳥の時代に生きた人々にスポットを当て、復元画家の早川和子さんによるイラスト原画を通して、古代飛鳥の歴史を紹介します。

 本展覧会の中心となるのは、朝日新聞奈良版の連載「飛鳥むかしむかし」の挿絵に使われたイラスト原画です。この連載は、2013年4月から2016年3月までの約3年間、116回にわたって続きました。「飛鳥むかしむかし」は、飛鳥・藤原を舞台に繰り広げられた日本国誕生の歴史を研究者が多角的に解説したもので、挿絵のイラストは復元画家の早川和子さんによって描かれました。

 早川さんの復元イラストは、単なる想像図ではありません。執筆担当者と早川さんが何度も打ち合わせを重ね、発掘調査の成果や出土遺物、文献資料などから可能な限り復元の根拠を探し出し、それを絵に盛りこみました。もちろん構図やシチュエーション、人々の表情や動作には、早川さんの遊び心が満ちあふれ、そのイラストからは、人々の笑い声や、飛鳥に吹きわたる風の音まで聞こえてきそうです。

 展示では、「飛鳥むかしむかし」に掲載されたイラストのカラー原画と、新たに描かれたイラストを多数ご覧いただけます。この冬は、飛鳥資料館で、早川和子さんの復元画の世界をお楽しみください。

※本展覧会では、会場の都合により『飛鳥むかしむかし』で使用されたすべての作品は展示できませんが、展覧会図録にはすべての作品をカラーで掲載します。

※2月5日(日)は無料入館日になります。

 

ギャラリートーク

復元画家・早川和子さんによる生解説

図録を購入したら似顔絵を描いてもらえるかも!?

 

第1回:平成29年3月12日(日) 

   午前の部:午前10時半から  午後の部:午後1時半から

第2回:平成29年3月18日(土)

   午前の部:午前10時半から  午後の部:午後1時半から

※事前申し込み不要

 

秋期特別展「祈りをこめた小塔」

 
百万塔の画像

百万塔(奈良文化財研究所所蔵)

せんこうしゅく八万四千塔の画像

銭弘俶八万四千塔(京都国立博物館所蔵)


今回の特別展では、このたび当研究所が新たに収蔵した百万塔とあわせて、 国内に伝来した銭弘俶八万四千塔や泥塔などの小塔を展示します。とくに、銭弘俶八万四千塔は、国内に伝わった12点のうち、 9点をご覧いただけます。


日時:平成28年10月7日(金)~12月4日(日)
   ※月曜休館

場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
主催:奈良文化財研究所飛鳥資料館
後援:文化庁、近畿日本鉄道株式会社、
料金:一般270円(170円)/大学生130円(60円)
   高校生及び18歳未満、65歳以上は無料

(年齢のわかるものが必要です)
   ※( )は20名以上の団体



●主な展示品(予定)

・百万塔(奈良文化財研究所)

・百万塔未製品

・百万塔(法隆寺)

・銭弘俶八万四千塔(金胎寺) 重要文化財

・銭弘俶八万四千塔(黒川古文化研究所)

・銭弘俶八万四千塔(金剛寺)

・泥塔経(奈良国立博物館) ほか


 国を安らかに治め、亡き人を弔うため、為政者たちの祈りをこめた小塔の造立が、日本と中国でおこなわれました。
日本の小塔として知られるのが百万塔です。百万塔は、天平宝字8年(764)の藤原仲麻呂(恵美押勝)の乱を平定した称徳天皇が、乱の懺悔報謝のために百万基にのぼる木製の三重小塔の造立を発願したものです。宝亀元年(770)に完成し、十大寺に分置した記録が残ります。現在は法隆寺に伝存するほか、平城宮跡からは未成品も出土しています。
 中国では五代十国時代、銭弘俶八万四千塔とよばれる小塔がつくられました。銭弘俶八万四千塔は、呉越国最後の王である銭弘俶(在位948―978)が、戦いで亡くなった人々の供養のために955年頃から約10年をかけて造営したといわれ、日本にも12点が伝わっています。
これらの小塔は、内部に陀羅尼という経典を納めたことから、納経塔や法舎利塔と呼ばれています。無垢浄光大陀羅尼経には、小泥塔を造り、その中に書写した陀羅尼を納めれば、九万九千の小宝塔を造立したのと同じ功徳が得られるとあります。このため、一度に多くの法舎利塔を造立することが、為政者の仏教信仰としておこなわれたのだと考えられます。
 こうした小塔供養は、庶民信仰にもみることができます。奈良時代以降、泥塔とよばれる小塔が各地でつくられました。土でつくった小塔に、追善供養や、自らの滅罪、延命、長寿など、さまざまな祈りをこめたのです。
今回の特別展では、このたび当研究所が新たに収蔵した百万塔とあわせて、国内に伝来した銭弘俶八万四千塔や泥塔を展示いたします。
 時代と場所を越えて、小塔にこめられた古代人の祈りに思いをはせていただければ幸いです。

 

■展示室にて配布しています

展示品目録(PDF 384KB)
ワークシート(PDF 1MB)

 



●講演会

日時:平成28年11月26日(土) 開演:午後1時半から
会場:飛鳥資料館講堂

講師・演題:
服部敦子(帝塚山大学講師)「銭弘俶八万四千塔について」

森本晋(奈良文化財研究所企画調整部長)「データ分析からみた百万塔」

※事前申し込み不要

■ギャラリートーク

日時:平成28年10月28日(金)

午前10時半から/午後1時半から
会場:飛鳥資料館 特別展示室(地階)


■文化の日(11月3日)は無料開館日となります

 

春期特別展「文化財を撮る―写真が遺す歴史」

 
「文化財を撮る」ポスター画像

チラシはこちら

 

平成28年度春期特別展 「文化財を撮る―写真が遺す歴史」を開催。


日時:平成28年4月26日(火)~7月3日(日)

    ※月曜休館、ただし5月2日(月)は開館

場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
主催:奈良文化財研究所飛鳥資料館
後援:文化庁、近畿日本鉄道株式会社、
    文化財写真技術研究会
協力:岡村印刷工業株式会社、株式会社堀内カラー、
料金:一般270円(170円)/大学生130円(60円)
    高校生及び18歳未満、65歳以上は無料
    (年齢のわかるものが必要です)
    ※( )は20名以上の団体

 文化財を守り、伝えるうえで、文化財写真は重要な役割を担っています。奈良文化財研究所では、様々な文化財の調査研究にあたり、多くの写真を撮影し、学術情報として保存してきました。

 今日では、文化財を撮影した写真そのものが、歴史資料として文化財の範疇に加わるようになりました。既に失われてしまった文化財や、地中に埋め戻された遺跡の様相、文化財の経年変化を記録した写真は、実物にも匹敵する資料といえます。一方で、文化財の新たな魅力や、文化財への新たな視点を引きだす鑑賞用の写真も、文化財写真の技術者たちの腕の見せ所です。

 また、近年の技術革新の波は、フィルムカメラからデジタルカメラへの急激な移行を迫っています。奈文研では、フィルムのデジタルアーカイブの作成など写真資料の残し方の研究も進めています。
 文化財の魅力を多くの人々、そして未来に伝える文化財写真。本展覧会では、文化財写真の歴史と技術の展示を通して、その価値と面白さをご紹介致します。


 


●講演会

日時:平成28年5月28日(土) 開演:午後2時より
会場:飛鳥資料館講堂
講師:井上直夫(元奈良文化財研究所 写真室)
演題:「飛鳥の文化財を撮る眼」
※事前申し込み不要


●特設コーナー「文化財の撮影体験」

特別展の会場に設置された仮設スタジオで、お手持ちのカメラを使って、文化財の撮影体験ができます。ライティングや撮影角度による変化をお楽しみ下さい。

※イベント等の写真撮影については、個人的な撮影・利用に限ります。

■イベント「なりきりカメラマン―文化財写真技師の仕事体験」

日 時:平成28年6月24日(金)

    午前10時から/午後1時半から
会 場:飛鳥資料館講堂
定 員:各回10名(応募多数の場合は抽選)
受講料: 無 料(本館の入館料は別途お支払いください)

申込方法: 往復はがき表面に郵便番号・住所・氏名、裏面に住所・氏名・電話番号・希望時間を明記の上、〒634-0102 奈良県高市郡明日香村奥山601 飛鳥資料館イベント係までお申し込みください。
申込締切: 平成28年5月29日(日)必着
4×5カメラなど機材にふれながら、文化財写真技師の仕事を体験します。体験内容は、スタジオの設置からライティング、デジタルカメラによる仏像・土器・瓦などの複製品の撮影、プリントまで。参加者には、撮影した写真を印刷した絵葉書をプレゼントします。

 

冬期企画展「飛鳥の考古学2015‐飛鳥の古墳調査最前線‐」

 

「飛鳥の考古学2015」ポスター画像


植山古墳出土歩揺付飾金具・三輪玉・鉸具
(橿原市教育委員会蔵)
上5号墳出土馬具(奈良県立橿原考古学研究所蔵)

チラシはこちら

 

日時:平成28年1月29日(金)~3月6日(日)※月曜休館

    2月7日(日)は無料入館日
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
主催:奈良文化財研究所飛鳥資料館

    奈良県立橿原考古学研究所

    明日香村教育委員会

料金:一般270円(170円)/大学生130円(60円)

    高校生及び18歳未満、65歳以上は無料

    (年齢のわかるものが必要です)
    ※( )は20名以上の団体

 近年、飛鳥の古墳に関する新発見が相次いでいます。牽牛子塚古墳では、古墳の南方で新たな石室の存在が明らかとなり、都塚古墳は、我が国に類例のない多段構造の墳丘であることが確認されました。また、小山田遺跡では石を敷き詰めた大規模な堀がみつかり、これまで知られていなかった巨大方墳の一部と考えられています。今回の展示では、飛鳥の終末期古墳にスポットを当て、これらの最新の調査成果を含め、紹介したいと思います。
 あわせて、飛鳥地域の2014年度の発掘調査成果を展示します。飛鳥京跡苑池、飛鳥寺西方遺跡、市尾瓦窯跡などの調査が進み、檜隈寺瓦窯跡など新たな遺跡の発見もありました。これらの成果をあわせてご覧いただくことで、飛鳥のもつ幅広い魅力を再確認していただければ幸いです。
 この冬は、飛鳥の新発見とともに、7世紀の飛鳥の古墳の世界をぜひお楽しみください。  

 

秋期特別展「キトラ古墳と天の科学」

 
「キトラ古墳と天の科学」ポスター画像

チラシはこちら


キトラ古墳壁画天文図の画像

キトラ古墳壁画 天井 (展示は複製)


奈良文化財研究所飛鳥資料館開館40周年記念

平成27年度 秋期特別展「キトラ古墳と天の科学」を開催します。

日時:平成27年10月9日(金)~11月29日(日)  
※会期中無休 ※※文化の日(11/3)は入館無料

   
場所:飛鳥資料館 第1展示室
時間:午前9時〜午後4時30分(入館は午後4時まで)
主催:文化庁,独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所

共催:朝日新聞社

特別協力:NHK

後援:独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所,国土交通省近畿地方整備局国営飛鳥歴史公園事務所,奈良県,奈良県教育委員会,明日香村,近畿日本鉄道株式会社

料金:一般270円(170円)/大学生130円(60円)

    高校生及び18歳未満、65歳以上は無料

    (年齢のわかるものが必要です)
    ※( )は20名以上の団体


 キトラ古墳天文図にかかわる最新の研究成果と古代の星図などの関連資料を中心に、古代の天文学、暦学、水時計といった、飛鳥時代の天の科学について迫ります。
 ※キトラ古墳壁画の実物は展示しません。


●おもな展示品

・キトラ古墳壁画複製陶板(天井)
・南宋淳祐天文図拓本
・天象列次分野之図拓本
・具注暦木簡(複製,期間限定で実物を展示)
 など
 
●講演会

「キトラ古墳と天の科学」

平成27年10月31日(土)

時間:午後1時 開演

会場:明日香村中央公民館(明日香村川原91-1)

※事前申し込み不要 

※会場へは公共交通機関をご利用ください

 

●ギャラリートーク

研究員が展示を分かりやすく解説します。

・10月16日(金)午前10時~・午後3時~

・11月15日(日)午前10時~・午後3時~


●イベント

古代人が見た星宙~キトラ古墳に学ぶ天文学のすすめ

平成27年10月18日(日)

時間:午後5時~7時 (受付時間 午後4時30分~)

会場:中之島フェスティバルタワー12Fアサコムホール

※事前申し込み必要

 

●同時開催 国宝高松塚古墳壁画修理作業室の公開(第14回)
※事前申し込み制。応募等の詳細は文化庁HPで公開中ですので、そちらをご覧ください。

(一次応募は9月7日で締め切りました。)


文化庁HP:http://www.bunka.go.jp/
期間:平成27年10月31日(土)~11月8日(日)
場所:国宝高松塚古墳壁画仮設修理施設(国営飛鳥歴史公園内)
主催:文化庁、奈良文化財研究所ほか

 

春期特別展「はじまりの御仏たち」

 
「はじまりの御仏たち」ポスター画像

チラシはこちら

 

奈良文化財研究所飛鳥資料館開館40周年記念

平成27年度 飛鳥資料館春期特別展「はじまりの()(ほとけ)たち」を開催します。


日時:平成27年4月24日(金)~6月21日(日)  ※会期中無休

   
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時30分(入館は午後4時まで)
主催:独立行政法人 国立文化財機構 奈良文化財研究所 飛鳥資料館

料金:一般270円(170円)/大学生130円(60円)

    高校生及び18歳未満、65歳以上は無料

    (年齢のわかるものが必要です)
    ※( )は20名以上の団体


 飛鳥時代は仏教文化が開花し、多くの仏像が造られた時代でした。各地の寺院に伝わる仏像や仏画以外にも、遺跡から出土する金銅仏・押出仏・塑像・塼仏などがあり、それぞれ個性的な御仏のすがたが表されています。

 本展覧会では、出土品を中心に飛鳥時代の御仏のすがたを広く紹介します。とくに考古学的な観点から、各種の仏像の製作と用途、また寺院における荘厳にも迫ります。魅惑的な「飛鳥の御仏の世界」をご覧いただけましたら幸いです。


●おもな展示品

・重要文化財 山田寺出土銅板五尊像・塼仏・押出仏・金銅製品(奈良文化財研究所)
・川原寺裏山遺跡出土塼仏・塑像・金銅製品(明日香村教育委員会)
・橘寺出土塼仏(奈良国立博物館・奈良県立橿原考古学研究所)
・虚空蔵寺出土塼仏(宇佐市教育委員会)
・鳥居古墳出土押出仏(三重県立総合博物館)
・檜隈寺出土光背飛天(奈良文化財研究所)
 


●講演会

「塼仏学研究最前線―奉献から荘厳・三尊から群像ヘ―」


平成27年5月9日(土)

時間:午後1時30分開場、午後2時開演

会場:飛鳥資料館 講堂

講師:大脇潔氏

(奈良文化財研究所名誉研究員・近畿大学元教授)

※事前申し込み不要

●ギャラリートーク

研究員が展示を分かりやすく解説します。


・4月25日(土)午前10時30分~・午後2時~

・5月9日(土)午前10時30分~

・6月14日(日)午前10時30分~・午後2時~

 

冬期企画展「飛鳥の考古学2014‐縄文・弥生・古墳から飛鳥へ‐」

 
「飛鳥の考古学2014」のポスター画像

チラシはこちら

 

平成26年度冬期企画展 「飛鳥の考古学2014‐縄文・弥生・古墳から飛鳥へ‐」をおこないます。


日時:平成27年1月16日(金)~3月1日(日)※月曜休館

    2月1日(日)は無料入館日
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
主催:奈良文化財研究所飛鳥資料館

    奈良県立橿原考古学研究所

    明日香村教育委員会

後援:文化庁、近畿日本鉄道株式会社
料金:一般270円(170円)/大学生130円(60円)

    高校生及び18歳未満、65歳以上は無料

    (年齢のわかるものが必要です)
    ※( )は20名以上の団体

 飛鳥地域の歴史は、しばしば7世紀を中心に取り上げられますが、じつはそれ以前の縄文時代・弥生時代・古墳時代の考古資料も知られています。宮殿や寺院が造られる以前、この地ではまったく異なる暮らしや風景が広がっていました。そこで今回は「縄文・弥生・古墳から飛鳥へ」をテーマにした展示を企画しました。

 あわせて、飛鳥地域の2013年度の発掘調査成果を展示します。甘樫丘東麓遺跡、飛鳥京跡苑池、飛鳥寺西方遺跡などの調査が進み、重要な発見が相次いでいます。これらの成果を縄文・弥生・古墳時代の資料とともにご覧いただくことで、異なった視点から飛鳥の歴史に迫れるのではないでしょうか。

 この冬は、飛鳥の新発見とともに、宮殿や寺院の下に眠るもうひとつの飛鳥の魅力をぜひお楽しみください。 

 



●おもな展示品

縄文・弥生・古墳時代の飛鳥
・大官大寺下層出土縄文土器・弥生土器

・山田道下層出土土師器

・飛鳥京跡下層遺跡出土縄文・弥生・古墳時代遺物

・島庄遺跡出土縄文・弥生・古墳時代遺物

・檜前脇田遺跡出土縄文時代尖頭器

・御園アリイ遺跡出土弥生・古墳時代遺物

≪飛鳥の新発見≫
・甘樫丘東麓遺跡出土品

・飛鳥京跡苑池出土品

●ギャラリートーク

研究員が展示を分かりやすく解説します。


・平成27年1月17日(土)

  午前10時30分~、午後2時~
・平成27年2月15日(日)

  午前10時30分~、午後2時~  

 

秋期特別展 はぎとり・きりとり・かたどり-大地にきざまれた記憶-

 
「はぎとり・きりとり・かたどり」のポスター画像

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山田寺出土壁材の切り取りの画像

山田寺出土壁材の切り取り

 

日時:平成26年10月10日(金)-11月30日(日) 会期中無休
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時から午後4時30分(入館は4時まで )
料金:一般270円(170円) 大学生130円(60円)
    高校生および18歳未満、65歳以上は無料
    (年齢のわかるものが必要です)
    ※( )は20名以上の団体
    

 奈良文化財研究所埋蔵文化財センター設立40周年を記念して、飛鳥藤原地域の発掘調査で採取した剥ぎ取り・切り取り・型取りを展示します。飛鳥時代の大規模な造営や、遺構に残された日々の営みをご覧ください。



●記念講演会

「もうひとつの遺跡保存-土層転写と遺構切り取り-」

平成26年11月1日(土)
時間:13時30分開場、14時開演
会場:飛鳥資料館 講堂
講師:東北芸術工科大学文化財保存修復研究センター長
    澤田正昭氏

*事前申し込み不要



●研究員によるギャラリートーク


平成26年10月10日(金)10時30分~・14時~
平成26年11月22日(土)10時30分~・14時~
*事前申し込み不要

 

「津田洋 大和の美仏に魅せられて」

 
「津田洋展」如意輪観音像とタイトル画像

中宮寺 如意輪観音像

 

日時:平成26年9月12日(金)-9月28日(日)
    月曜休館、月曜休日の場合は翌平日が休館
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時から午後4時30分(入館は4時まで )
料金:一般270円(170円) 大学生130円(60円)
    高校生および18歳未満、65歳以上は無料
    (年齢のわかるものが必要です)
    ※( )は20名以上の団体
    

画家・イラストレーターとして活躍してきた津田洋氏による、大和の美しい仏たちを描いた絵画を展示します。画家の目が捉えた仏像のあらたな魅力を感じてください。

カタログも600円(税込)で販売しています。お買い求めは当館ミュージアムショップでお願いします。

 

平成26年度春期特別展「いにしえの匠たち―ものづくりからみた飛鳥時代―」

 
「いにしえの匠たち」のポスター画像

チラシはこちら

 

日時:平成26年4月25日(金)-6月15日(日) 会期中無休
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時から午後4時30分(入館は4時まで )
料金:一般270円(170円) 大学生130円(60円)
    高校生および18歳未満、65歳以上は無料
    (年齢のわかるものが必要です)
    ※( )は20名以上の団体
    

 仏教が伝来した飛鳥時代は、文明開化ともいわれる変革の時代でした。巨大な瓦葺き建物や高層の塔、金色に輝く仏像、きらびやかな荘厳具などに象徴されるように、異国の仏教文化が、最新の知識や最先端の技術とともに飛鳥にもたらされました。
 仏教文化の興隆と律令国家建設の進展にともない、首都飛鳥の地では、金・銀・銅・鉄などの金属製品をはじめ、土器・瓦などの窯業製品、漆製品やガラス製品など、さまざまな「ものづくり」がおこなわれました。
 本展覧会では、飛鳥時代の工房遺跡から出土した考古資料を通して、いにしえの技術者―匠たちの技術体系に迫りたいと思います。飛鳥時代の「ものづくり」の技や知恵をご覧いただくとともに、復元製作実験の成果など「古代と現代の匠の対話」もお楽しみください。


主な展示品(いずれも奈良文化財研究所所蔵)
・飛鳥池工房遺跡出土品(冶金・ガラス・漆関連遺物,施釉陶器)
・飛鳥寺・藤原宮出土軒瓦
・川原寺出土鋳造遺構模型
・川原寺出土冶金・瓦窯関連遺物
・富本銭復元品
・海獣葡萄鏡復元品
・飛鳥池工房遺跡出土施釉陶器復元品

 


●記念座談会「いにしえの技術を語る-現代の「匠」と考古学者 -」

平成26年5月11日(日)
時間:午後1時開場、1時30分開演
会場:飛鳥資料館講堂
 脇田宗孝氏(奈良教育大学名誉教授)
 小泉武寛氏(和銅寛)
 松村恵司(奈良文化財研究所所長)
 玉田芳英(奈良文化財研究所都城発掘調査部副部長)

*事前申し込み不要
●研究員によるギャラリートーク

平成26年4月26日(土)午後1時30分から
平成26年5月11日(日)午前10時30分から
平成26年5月24日(土) 午後1時30分から

*事前申し込み不要
 

平成25年度冬期企画展「飛鳥の考古学2013」

 
「飛鳥の考古学2013」ポスター画像

ポスターはこちら
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平成25年度冬期企画展 「飛鳥の考古学2013」をおこないます。

主催:奈良文化財研究所飛鳥資料館・奈良県立橿原考古学研究所・明日香村教育委員会
日時:平成26年2月14日(金)〜3月16日(日)※月曜休館
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
料金:一般260円(170円) 大学生130円(60円)
    高校生および18歳未満、65歳以上は無料
    (年齢のわかるものが必要です)
    ※( )は20名以上の団体


飛鳥資料館では、奈良県立橿原考古学研究所や明日香村教育委員会と協力して、飛鳥地域の遺跡の発掘調査や調査研究成果を紹介する冬期企画展「飛鳥の考古学」を平成18年度から開催してまいりました。今年度で8回目となります。
 今回は、奈良文化財研究所・奈良県立橿原考古学研究所・明日香村教育委員会の3機関が継続的に調査を進めてきました国営飛鳥歴史公園キトラ古墳周辺地区内遺跡の発掘調査成果を一堂に会する展覧会を企画いたしました。
 また、工房施設の可能性がある遺構が姿を現した甘樫丘東麓遺跡の発掘調査、石造物の位置と導水施設の構造が明らかとなった飛鳥京跡苑池の発掘調査、「槻の樹の広場」にふさわしい石敷が検出された飛鳥寺西方遺跡の発掘調査など、注目を集めた最新の発掘調査成果も紹介いたします。

主な展示品
 国営飛鳥歴史公園キトラ古墳周辺地区内遺跡出土品(奈良文化財研究所・橿原考古学研究所・明日香村教育委員会)
 甘樫丘東麓遺跡(飛鳥・藤原171次)出土品(奈良文化財研究所)
 飛鳥京跡苑池(第7次調査)出土品(橿原考古学研究所)
 飛鳥寺西方遺跡出土品(明日香村教育委員会)
 於美阿志神社石塔婆埋納品(重要文化財)(於美阿志神社奉賛会)



●ギャラリートーク
 日時:2月22日(土)・3月9日(日) 午後1時半~
 会場:飛鳥資料館 特別展示室
*事前申し込み不要

 

発見30周年記念 キトラ古墳壁画特別公開

 

今年度がキトラ古墳の壁画発見から30年にあたることを記念して、白虎・玄武の特別公開をおこないました。

日 時:平成26年1月17日(金)〜1月26日(日) 会期中無休
場 所:飛鳥資料館 第1展示室
時 間:午前9時から午後4時半(入館は午後4時まで)

主 催: 文化庁、独立行政法人国立文化財機構 
     奈良文化財研究所飛鳥資料館

共 催:奈良県、明日香村
後 援:近畿日本鉄道株式会社、奈良交通株式会社  
入館料:一般:500円(400円) 高校・大学生:300円 (200円)
     中学生以下は無料  ( )内は20名以上の団体

*通常の入館料とは異なるため、高校生・65歳以上無料の適用はありません
展示品:キトラ古墳壁画「白虎」「玄武」、

     過去の壁画撮影に使用した機材、

     壁画取り外しに使用した道具など


*特別公開について、事前申し込みの必要はありません。また、前売り券の発売は行いません。  



*チラシはこちら

キトラ古墳壁画白虎の画像
キトラ古墳壁画玄武の画像
 

平成25年度秋期特別展「飛鳥・藤原京への道」

 
「飛鳥・藤原京への道」ポスター画像
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平成25年度秋期特別展

竹内街道1400年記念/奈良文化財研究所都城発掘調査部(飛鳥・藤原地区)設立40周年記念



日時:平成25年10月18日(金)〜12月1日(日)※会期中無休
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
料金:一般260円(170円) 大学生130円(60円)
    高校生および18歳未満、65歳以上は無料
    (年齢のわかるものが必要です)
    ※( )は20名以上の団体

 いまから1400年前にあたる推古天皇21年(613)11月のこと。「難波より京(飛鳥)に至る大道(おおじ)を置く」という記事が『日本書紀』にあります。この大道とは、奈良と大阪をむすぶ竹内街道と、それにつながる横大路をさすと一般的に考えられています。また今年は、奈良文化財研究所都城発掘調査部(飛鳥・藤原地区)の前身にあたる奈良国立文化財研究所飛鳥藤原宮跡発掘調査部が昭和48年(1973)に設立されてから40年にあたります。
 そこで秋期特別展として、飛鳥と藤原京の道をテーマとする展覧会を企画いたしました。東西方向の横大路や南北方向の上ツ道・中ツ道・下ツ道、山田道などは古代の主要な交通路であり、のちには藤原京造営の基準となり、条坊に取り込まれます。国内外へ往来するさまざまな人や物も、これらの道を通ったことでしょう。
 今回の展示では、奈良文化財研究所の発掘調査成果を中心として、飛鳥・藤原京の道とその造営、道を通じて国内外の各地から運ばれてきたさまざまな物品、道と戦い、祭祀といった内容に焦点をあて、古代の道をめぐるさまざまな研究成果をご紹介します。


主な展示品
 新羅土器・施釉陶器 飛鳥・藤原京出土
 山田道 敷葉遺構 石神遺跡出土
 壬申の乱模型
 富本銭 飛鳥池遺跡出土
 各地の土器・瓦 飛鳥・藤原京出土
 荷札木簡 飛鳥・藤原京出土
 金属製人形・木製人形・斎串・土馬 飛鳥・藤原京出土
 他

 
●特別展記念講演会
日時:11月16日(土)
時間:午後1時開場、1時30分開演
会場:飛鳥資料館講堂
「飛鳥へ続く道」
近江俊秀氏(文化庁文化財部記念物課文化財調査官)

*事前申し込み不要
 

ミニ企画展 「日光男体山のかがやき−山岳信仰奉賽鏡の世界−」

 

日時:平成25年9月10日(火)〜9月16日(祝・月) 期間中休館日なし
場所:飛鳥資料館 特別陳列室(1階)
時間:午前9時から午後4時半(入館は午後4時まで)
※14日(土)、15日(日)の午後6時〜午後9時は「飛鳥光の回廊」にともない、無料開放いたします。
料金:一般260円(170円) 大学生130円(60円)
    高校生および18歳未満は無料  ※( )は20名以上の団体

 下野国日光の地に空高くそびえ立つ男体山は、古来、二荒山神社の神体山として、厚い信仰をあつめてきました。奈良時代も終わりの頃、勝道上人によって開山されたと伝えられ、実際に山頂からは、修験者が奉賽した奈良時代後半から江戸時代に至るまでのおびただしい数の出土品が見出されています。
 山頂遺跡出土品は、仏具、鏡、印、銭貨、農工具、玉、武器、馬具、陶磁器など多種にわたり、なかでも、200面ちかくにおよぶ平安時代の八稜鏡は、全国的に見て類まれな資料群といえ、その大部分は重要文化財に指定されています。
 今年度、奈良文化財研究所飛鳥資料館では、平成13年度以来継続してすすめている、東アジア金属工芸史研究の一環として、この男体山山頂出土鏡の研究をおこなうことになりました。短期間ではありますが、日光男体山の至宝がこれほどまとまって栃木県外で公開されるのは初めてのことです。雲かすむ山の頂に運ばれた奉賽鏡の霊妙なる世界を、ご覧いただければと思います。

展示品
日光男体山山頂出土青銅鏡178面
 ※9月10日(火)〜12日(木)、9月13日(金)〜16日(祝・月)の二期に分け、それぞれ半数ほど展示いたします。

 

平成25年度夏期企画展「飛鳥・藤原京を考古科学する」

 
「飛鳥・藤原京を考古科学する」のポスター
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日時:平成25年8月1日(木)〜9月1日(日)*月曜休館(8月15日は無料入館日)
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
料金:一般260円(170円) 大学生130円(60円)
    高校生および18歳未満は無料  ※( )は20名以上の団体

 遺跡の発掘調査や文化財の調査研究あるいは保存修復をおこなう上で、遺物の材質・構造調査、遺跡の保存環境調査、動植物遺存体による古環境の復元、木質文化財の年代測定、遺跡の計測・探査など、自然科学的手法を応用した調査研究はたいへん大きな役割を果たします。これらは「考古科学」と呼ばれており、奈文研では埋蔵文化財センターが中心となって研究を進めています。
 飛鳥・藤原京の調査においても、こうした考古科学の活躍は目覚ましいものがあります。そこで今回は、飛鳥・藤原京を主な舞台に、発掘調査から整理作業における考古科学の役割と成果を分かりやすく紹介する展覧会を企画しました。実際に調査で用いた機器類とともに、調査の対象となった考古資料もまじえつつ、奈文研における考古科学の最前線をご紹介します。

主な展示品
 藤原宮大極殿院南門出土地鎮具
 高松塚古墳版築層はぎとり
 藤原宮出土動物骨
 分析・探査・三次元計測機器類
 他

 
ギャラリートーク
 日時:8月4日(日)・18日(日) 午後1時半から
 会場:飛鳥資料館 特別展示室
 *事前申し込み不要
 

平成25年度春期特別展「飛鳥寺2013」

 
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日時:平成25年4月26日(金)〜6月2日(日)*会期中無休
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
料金:一般260円(170円) 大学生130円(60円)
    高校生および18歳未満は無料  ※( )は20名以上の団体

 崇峻天皇元年(588年)に造営が開始された日本最初の本格的な寺院"飛鳥寺"。
 奈文研は、今から半世紀以上も前の昭和31〜32年に、坪井清足、鈴木嘉吉両元所長ら、私たちの大先輩たちを調査員として、この飛鳥寺を発掘調査しました。飛鳥資料館では、その成果をもとに昭和61年に「飛鳥寺」展を開催しました。その後も飛鳥寺に関わる調査・研究も様々な進展があり、飛鳥寺に対する理解は、より深まっています。今回、「飛鳥寺2013」展として、あらたな研究の成果を紹介します。同時に、飛鳥寺研究の原点となった昭和31〜32年の発掘調査時に、私たちの先輩が残した図面や写真などの記録類の展示を企画しました。
 今一度、飛鳥寺建立の意義と、その遺構や文化財を残してきた飛鳥の風土について思いを馳せていただければ幸いです。

主な展示品
 昭和31〜32年発掘調査野帳類
 元興寺古材(元興寺)
 飛鳥寺創建期瓦とその同笵瓦(奈文研)
 飛鳥寺塔心礎出土品
 百済瓦(帝塚山大学附属博物館)
 他

 
●国際博物館の日記念講演会
日時:5月18日(土)
時間:午後1時開場、1時30分開演
会場:飛鳥資料館講堂
「最近の東アジアの研究成果から見た飛鳥寺」
東北学院大学教授 佐川正敏氏

*事前申し込み不要
 

平成24年度冬期企画展「飛鳥の考古学2012」

 
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日時:平成25年2月2日(土)〜3月3日(日)
    ※2月4日、12日、18日、25日は休館
    (2月3日(日)は無料入館日)
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
料金:一般260円(170円) 大学生130円(60円)
    高校生および18歳未満は無料
※( )は20名以上の団体
主催:飛鳥資料館・奈良県立橿原考古学研究所・明日香村教育委員会
共催:橿原市教育委員会・高取町教育委員会

 飛鳥地域の遺跡や遺物に関する発掘や研究の成果を多くの方々にいち早く紹介する恒例の冬期企画展「飛鳥の考古学」。
 今回紹介する平成23年度の発掘調査は、床面の棺台痕跡や石室構造の詳細を明らかにしたキトラ古墳石室の再調査、高さ3m以上の巨大な石組が姿を現した飛鳥京跡苑池の発掘調査、様々な歴史的事件の舞台となった「槻の樹の広場」の一部と思われる遺構が検出された飛鳥寺西方遺跡の発掘調査など。また、水落遺跡や坂田寺跡の過去の発掘調査で出土した遺物を対象として実施された新たな調査研究の大変興味深い成果も展示。
 さらに、今回は、ミニ・テーマ展示「渡来系氏族の奥津城」も企画。このたび国史跡に指定することが決まった与楽古墳群の与楽鑵子塚古墳や真弓鑵子塚古墳など、最近、とみに蓄積している飛鳥の地に移り住んだ渡来系の人々の古墳の調査と研究の成果を御覧下さい。

主な展示品
・キトラ古墳(飛鳥・藤原135次)石室出土品(奈良文化財研究所)
・坂田寺跡出土三彩(奈良文化財研究所)
・飛鳥京跡苑池(170次)出土土器(橿原考古学研究所)
・飛鳥寺西方遺跡出土軒瓦・土器・凝灰岩(明日香村教育委員会)
・菖蒲池古墳出土土器(橿原市教育委員会)
・与楽鑵子塚古墳出土馬具・釣針・土器など(高取町教育委員会)

 

奈良文化財研究所創立60周年記念 平成24年度秋期特別展「花開く都城文化」

 
「花開く都城文化」ポスター画像
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日時:平成24年11月1日(木)〜12月2日(日)*会期中無休
場所:飛鳥資料館 
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
料金:一般260円(170円) 大学生130円(60円)
    高校生および18歳未満は無料  ※( )は20名以上の団体
主催:奈良文化財研究所飛鳥資料館、韓国国立文化財研究所
後援:文化庁、奈良県教育委員会、明日香村教育委員会、読売新聞社

※11月1日午前10時より開幕式をとり行います。9:45から10:20にかけて特展第一会場の観覧をお待ち頂く事になりますのでご了承ください。


 本年、私たち奈良文化財研究所は創立60周年を迎えました。 その歩みのなかで、私たちは、海外の研究機関や研究者との学術交流に も力を注いできました。なかでも、韓国との古代都城制研究は、 私たちが進めてきた海外共同研究の中心となるもので、もっとも長く 続けられ、数多くの成果を上げています。今回、そうした韓国 との共同研究のカウンターパートナーである、韓国国立文化財研究所とともに、私たちが進めてきた古代都城 制に関わる国際共同研究の成果とその研究最前線を借用した多くの文化財の展示によって皆様に紹介いたします。

 まことに遺憾ではありますが、当初日中韓展として準備を進めてきた本展ですが、中国からの展示品の借用が困難な状況となったため、この度、日韓展として開催することとなりました。

主な展示品
 慶州新羅王京遺跡出土陶質土器(韓国国立慶州文化財研究所蔵)
 慶州九黄洞苑池出土品(韓国国立慶州文化財研究所蔵)
 慶州龍江洞古墳出土品(韓国国立慶州博物館所蔵)
 明日香村キトラ古墳石室出土品(奈良文化財研究所保管)
 奈良市興福寺南大門跡出土鎮壇具(興福寺所蔵、奈良文化財研究所保管)
 他

 

奈良文化財研究所創立60周年記念 平成24年度春期特別展「比羅夫がゆく−飛鳥時代の武器・武具・いくさ−」

 
「比羅夫がゆく」ポスター画像

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日時:平成24年4月14日(土)〜6月3日(日)*会期中無休
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
料金:一般260円(170円) 大学生130円(60円)
    高校生および18歳未満は無料  ※( )は20名以上の団体
後援:読売新聞社

 飛鳥に都が置かれた7世紀は、中国的な中央集権国家樹立をめぐる動乱の時代でもありました。百済復興をめぐる唐・新羅との戦い、版図拡大の過程での蝦夷や粛慎ら北方集団との紛争、さらに古代史上最大の内乱である壬申の乱など、さまざまないくさがおこなわれました。
 そうした、この時代、朝鮮半島や北方でのいくさに一人の将軍が関わったことが日本書紀に記載されています。阿倍引田臣比羅夫です。今回の特別展では、近年、資料の蓄積が進む出土武器・武具を展示するとともに、彼がみたであろう北方地域の武器との比較や、唐より新しく伝わった武器の受容のあり方を通して、飛鳥時代の武器と武具、そして戦いの特徴を考察します。

主な展示品
 飛鳥寺塔心礎出土挂甲(奈良文化財研究所)
 キトラ古墳石室出土大刀片、刀装具(奈良文化財研究所)
 高松塚古墳出土刀装具(重要文化財 奈良文化財研究所)
 岩内一号墳出土銀線蛭巻大刀(御坊市教育委員会)
 武蔵府中熊野神社古墳出土鉄地銀象嵌鞘尻金具(府中市教育委員会)
 稲古舘古墳出土装飾大刀(須賀川市教育委員会)
 西島松5遺跡出土品(北海道埋蔵文化財センター・恵庭市教育委員会)
 他

 
●春期特別展記念講演会
日時:5月12日(土)
時間:午後1時30分開演
会場:飛鳥資料館講堂
「飛鳥の武器生産と東北」
文化庁文化財部美術学芸課文化財調査官 豊島直博氏

*事前申し込み不要

●ギャラリートーク
研究員が特別展のみどころを解説します
第1回:4月15日(日) 午後1時〜2時
第2回:5月12日(土) 午前11時〜12時
第3回:5月19日(土) 午後1時〜2時
会場:飛鳥資料館

*事前申し込み不要
 

平成23年度冬期企画展「飛鳥の考古学2011」

 
「飛鳥の考古学2011」ポスター画像
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日時:平成24年1月20日(金)〜2月26日(日)*月曜休館
    (2月5日(日)は無料入館日)
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
料金:一般260円(170円) 大学生130円(60円)
    高校生および18歳未満は無料
※( )は20名以上の団体

 各調査機関の最新の発掘成果を報告する「飛鳥の考古学2011」。今年は、科学分析など最新の調査成果も展示します。
 斉明天皇墓の可能性が高まった牽牛子塚古墳の調査では、新たに越塚御門古墳が発見され、大田皇女の墳墓ではないかと話題になりました。推古天皇が埋葬されたと推定される植山古墳の発掘成果とも合わせ、女帝の奥津城の一端を知ることができるでしょう。
 また、2011年春には、稲渕の棚田を含む奥飛鳥地域が奈良県で初めて重要文化的景観に選定され、明日香の景観保全にとっても大変重要な年となりました。今回、文化的景観についてもわかりやすく解説し、博物館に入らない文化財の一つである文化的景観を、皆様にご紹介します。

主な展示品
牽牛子塚古墳出土品
越塚御門古墳出土品
坂田寺鎮壇具
飛鳥京跡(橿古研167次〜169次)出土土器類
甘樫丘東麓遺跡出土土器(奈文研161次)
奥明日香棚田風景写真パネル、農耕具など  他

 

平成23年度秋期特別展「飛鳥遺珍−のこされた至宝たち−」

 
「飛鳥遺珍」ポスター画像
重要文化財 銅造阿弥陀如来及両脇侍像
(法隆寺献納宝物)
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日時:平成23年10月14日(金)〜11月27日(日)*会期中無休
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
料金:一般260円(170円) 大学生130円(60円)
    高校生および18歳未満は無料
※( )は20名以上の団体

主催:飛鳥資料館、奈良県立橿原考古学研究所、明日香村教育委員会
後援:朝日新聞社、NHK奈良放送局

 1400年前、この飛鳥の地には、みやこが置かれ、政治の中心となっていました。また、大陸より渡来し、この地に本拠を構えていた人々の活躍や遣隋使、遣唐使の往来もあいまって、文化の中心として、飛鳥文化が花開きました。そのひかり輝くような往時の様子を示す品々には、せっかく伝世されながら、さまざまな経緯の結果、飛鳥の地を離れたものがたくさんあります。また、地下に埋もれ、発掘調査などによって出土したものの中にも、同じような運命をたどったものが多くあります。このため、こうした飛鳥に由来する多くの文化財が、今日、日本各地の博物館や研究所に分散して保管されています。 今回の展覧会は、そうした明日香村外に保管され、普段はまとめてみることはできない飛鳥の至宝ともいうべき文化財のいくつかを一堂に集めて展示しました。この展覧会をご覧いただければ、古代飛鳥の輝きがどのようなものであったのかを体感されるのではないでしょうか。

主な展示品
 重要文化財 法隆寺献納宝物 金銅製四十八体仏(東京国立博物館蔵)
 重要文化財 牽牛子塚古墳出土品(奈良県蔵・奈良県立橿原考古学研究所保管)
 重要文化財 天人甎(岡寺蔵)
 古宮遺跡金銅四環壺(宮内庁三の丸尚蔵館蔵)  他

●秋期特別展記念講演会
日時:11月6日(日) 午後1時から
場所:明日香村立中央公民館(明日香村川原91-1)
「飛鳥遺珍」
木下正史氏(東京学芸大学名誉教授)
相原嘉之氏(明日香村教育委員会文化財課調整員)
*いつもと会場がちがいます
*事前申し込み不要

 

平成23年度夏期企画展「鋳造技術の考古学−東アジアにひろがる鋳物師のわざ−」

 
「鋳造技術の考古学」ポスター画像
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日時:平成23年8月2日(火)〜9月4日(日)*月曜休館
    (8月14日(日)は無料入館日)
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
料金:一般260円(170円) 大学生130円(60円)
    高校生および18歳未満は無料
※( )は20名以上の団体

 金属を溶かし、鋳型に流し込むことによって所用の製品を作る技術を鋳造技術といいます。東アジアにおける鋳造技術は、いまから4000年以上前の中国で出現し、殷周時代の複雑な青銅器を作り上げるまでに発展します。やがてその技術は周辺の地域に伝わり、日本では奈良時代に巨大な東大寺盧舎那仏像を築きあげます。
 鋳物師たちの「わざ」の足跡をたどることにより、東アジアの鋳造技術の歴史が少しずつ見えてまいりました。
 奈良文化財研究所では、これまでの60年近くにわたる活動のなかで、飛鳥・奈良時代を中心とした数多くの鋳造遺跡の調査をおこなうとともに、梵鐘・鏡・銭貨などさまざまな金属製品にたいする研究に取り組んでまいりました。また、飛鳥資料館でも「東アジア金属工芸史の研究」をテーマとした研究活動を実施しています。 本展では、東アジア史的な観点から鋳造技術の歴史的変遷をたどるとともに、奈文研の鋳造技術に関する調査研究を紹介します。

主な展示品
 伝殷墟出土笵(泉屋博古館)
 内蒙古赤峰採取羽口(京都大学総合博物館)
 唐古・鍵遺跡出土羽口・鋳型・高杯形土製品(田原本町教育委員会)
 飛鳥池遺跡出土羽口・鋳型・坩堝・砥石・湯口(奈良文化財研究所)
 川原寺寺域北限出土羽口・鋳型・坩堝・溶解炉壁片(奈良文化財研究所)
 海獣葡萄鏡鋳造実験資料(飛鳥資料館) 他

 

平成23年度春期特別展「星々と日月の考古学」

 
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日時:平成23年4月16日(土)〜5月29日(日)*会期中無休
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
料金:一般260円(170円) 大学生130円(60円)
    高校生および18歳未満は無料
※( )は20名以上の団体

 昨年ようやくキトラ古墳壁画の天文星宿図が取り外されました。また、石室を解体した高松塚古墳でも、天文星宿図に関する新たな発見がありました。実は、出土品や伝来品、そして資料・文学作品にも、星や日月を表現したものは必ずしも多くはなく、従来それらに対する古代日本人の知識や観念はよくわかっていませんでした。このため、キトラ・高松塚両古墳の事例はそれらを知るうえで重要な手掛かりになるもの、といえます。
 そこで、星と日月に関する国内外の遺物をもとに、古代日本人の天文知識や観念を考察する展覧会を企画しました。はたして、古代に表現された星々や日月は、何を私たちに語りかけてくれるでしょうか?

主な展示品
 正倉院宝物 青斑石鼈合子復元模造品(宮内庁正倉院事務所所有)
 稲荷山遺跡出土七星剣(成田市教育委員会所蔵)
 キトラ古墳天井天文図実大写真
 高松塚古墳天井天文図実大写真
 淳祐石刻天文図拓本 他

●春期特別展記念講演会
日時:5月14日(土)
時間:13時開演
会場:飛鳥資料館講堂
「星々と日月の考古学」
奈良女子大学教授 相馬秀廣氏 
飛鳥資料館学芸室長 加藤真二 
*事前申し込み不要

 

平成22年度冬期企画展「飛鳥の考古学2010」

 
「飛鳥の考古学2010」ポスター画像

 

日時:平成23年1月28日(金)〜2月27日(日)*月曜休館
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
料金:一般260円(170円) 大学生130円(60円) 高校生および18歳以下は無料
※( )は20名以上の団体
主催:飛鳥資料館・明日香村教育委員会・奈良県立橿原考古学研究所

 恒例になりました発掘調査速報展「飛鳥の考古学」を開催します。平成21年度の代表的な発掘調査の成果を最新の出土品とともに展示します。
 今回は、平成18年度の調査で確認され話題を呼んだ石垣の大規模な全容が明らかとなった甘樫丘東麓遺跡をはじめ、内郭北西隅で正殿級の大型掘立柱建物が新たに発見された飛鳥京跡、『日本書紀」に登場する「飛鳥寺西槻」との関連がうかがわれる遺構群が検出された飛鳥寺西方遺跡などを紹介します。
 発掘調査によって得られた知見や出土遺物を通じ、飛鳥の新たな魅力をぜひご堪能ください。

 

飛鳥資料館開館35周年記念 遷都1300年祭 秋期特別展「木簡黎明--飛鳥に集う いにしえの文字たち」

 
「木簡黎明」ポスター画像

 

日時:平成22年10月16日(土)〜11月28日(日)*期間中無休
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
料金:一般260円(170円) 大学生130円(60円) 高校生および18歳以下は無料
※( )は20名以上の団体
主催:奈良文化財研究所飛鳥資料館
後援:木簡学会

●会期 展示替えがあります
Ⅰ期10月16日から11月4日
Ⅱ期11月5日から11月18日
Ⅲ期11月19日から11月28日

●特別講演会
「7世紀の木簡のおもしろさ」 寺崎保広氏(奈良大学文学部教授)
日時:10月17日(日)午後1時半から午後4時
場所:飛鳥資料館 講堂
※事前申込不要

●ギャラリートーク
日時:10月23日(土)・11月6日(土)・11月20日(土) 午後1時半から
場所:飛鳥資料館 特別展示室
※展示品を前に研究員が解説します。

 平成22年は、飛鳥資料館開館35周年、そして平城遷都1300年祭の年です。飛鳥資料館では、これを記念するとともに、平城宮跡資料館で開かれる「天平びとの声をきく−地下の正倉院・平城宮木簡のすべて−」に呼応して、秋期特別展「木簡黎明--飛鳥に集ういにしえの文字たち」を開催いたします。
 本展覧会では、飛鳥地域の木簡を中心に、日本で出土した主な7世紀の木簡を展示します。展示は3期に分かれ、総数173点。そこから垣間見えてくる古代律令国家の実態とその歩みについてお示します。
 日本最古級の木簡たちと秋の飛鳥でお待ちしております。是非、お越しください。

 

平成22年度夏期企画展「小さな石器の大きな物語」

 
「小さな石器の大きな物語」ポスター画像

 

日時:平成22年7月16日(金)〜9月5日(日)*月曜休館
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:午前9時〜午後4時半(入館は午後4時まで)
料金:一般260円(170円) 大学生130円(60円)
    高校生および18歳以下は無料
※( )は20名以上の団体
主催:奈良文化財研究所飛鳥資料館
後援:日本旧石器学会

東アジアに広く分布する細石刃文化に関する最新の研究成果を旧石器考古学になじみのない関西の考古学ファンや、教科書に旧石器の記述がない小学生に分かりやすく紹介し、その醍醐味を味わっていただこうと企画しました。

主な展示品:中国内蒙古蛙谷遺跡表採品・長崎県茶園遺跡出土品・北海道白滝服部台遺跡出土石器・北海道置戸安住遺跡出土石器、ほか

 

平成22年度 春期特別展「キトラ古墳壁画四神」

 
「キトラ古墳壁画四神」ポスター画像

 

日時:平成22年4月16日(金)〜6月13日(日)
※5月14日、31日は休館
場所:飛鳥資料館 特別展示室
時間:(4月16日〜5月13日)午前9時〜午後4時半(入館は4時まで)
主催:文化庁・奈良文化財研究所飛鳥資料館
共催:奈良県・奈良県教育委員会・明日香村・明日香村教育委員会
後援:朝日新聞・(社)平城遷都1300年記念事業協会
協力:シャープ・近畿日本鉄道・奈良交通

壁画特別公開
壁画特別公開期間:5月15日(土)〜6月13日(日)
特別公開時間:9時〜18時(入館は17時30分まで)
          ※期間中土曜は21時まで開館
特別入館料:一般500円(団体400円)高校・大学生300円(200円)
         中学生以下無料

キトラ古墳壁画についての最新の研究成果を紹介。 5月15日(土)から6月13日(日)は、キトラ古墳壁画の白虎・玄武・青龍・朱雀の四神全てが特別公開されます。特に、朱雀は初公開。

 
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