このコーナーでは、高松塚古墳の発掘調査によって明らかになった石室の姿や、壁画保存環境の劣化原因などとともに、石室の解体作業について紹介しています。
高松塚古墳は7世紀末から8世紀初め頃に造られた比較的小さな古墳です。石室内に描かれた四神や男女群像などの壁画で知られています。壁画は文化庁によって現地で保存されていましたが、カビによる汚損などの被害がおさまらず、石室ごと壁画を取り出して修理することになりました。2006年10月から11ヶ月に及ぶ石室解体事業が行われ、古墳に関する情報を最大限に入手しながら発掘調査が進められました。その結果、古墳の築造方法や墳丘の劣化状況などが詳しくわかりました。