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「飛鳥の考古学2022」こぼれ話 ― 変形忍冬唐草文軒平瓦6647Cの話 その1

型式番号・種について

展示室に入って奥のコーナーに展示している3つの軒平瓦(図1)。これらは、藤原宮や本薬師寺、平城京にある薬師寺などでみつかる、変形忍冬(にんどう)唐草文という文様をもつ軒平瓦です。この文様は、法隆寺が所蔵する、有名な伝橘夫人念持仏厨子に描かれている唐草文にそのルーツを求められるものです(図2)。

その「変形忍冬唐草文」の中でも、今回展示しているものは、右偏行(向かって左から右に唐草が流れていく)の忍冬唐草文で、6647型式という型番に分類されます。さらに6647型式にはいくつかバリエーションがあって、これらはそのなかでもC種と呼んでいるものです(以下、型式・種を省いて6647Cと略します)。このように瓦の研究者は藤原京や平城京の軒瓦に型番をつけて瓦の分類をしています。その2へつづく

 

【参考文献】 石田由紀子・新尺雅弘・中村亜希子 2022「変形忍冬唐草文軒平瓦6647Cの再検討」『奈文研論叢』第3号 奈良文化財研究所

 

文様がよく似ているが形式が違う3つの変形忍冬唐草文軒平瓦の画像

1 変形忍冬唐草文軒平瓦6647CFaFb

唐草文の各部位の名前の図

2 伝橘夫人念持仏厨子須弥座上框の唐草文

2023年02月07日(火曜日)

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