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【飛鳥のくらし】奥飛鳥と綱掛神事② 奥飛鳥のシンボル 男綱と女綱

石舞台古墳や高松塚古墳の方面から奥飛鳥を訪れると、稲渕(いなぶち)・栢森(かやのもり)集落に入る手前でそれぞれ男綱(おづな)・女綱(めづな)と呼ばれる綱の下をくぐることになります(写真1)。綱は藁の束を撚(よ)りあわせて作られています。綱の中央には、稲渕の男綱では男性の陽物をかたどったものが、栢森の女綱では女性の陰物をかたどったものがくくり付けられています。

飛鳥川の上に掛け渡された男綱・女綱は、豊作と子孫繫栄を願い、川下からの災厄や疫病を封じる意味合いがあるとされます。また、これらは勧請(かんじょう)綱とも呼ばれ、近畿地方の農村ではまれに似たものを目にすることができます(写真2)。

年間を通じて男綱・女綱は奥飛鳥のシンボルとなっていますが、毎年1月初旬に綱を掛け替える綱掛神事の際には多くの人々が行事への参加や撮影に集まります。飛鳥資料館写真コンテストに寄せられた作品でも、たびたび題材とされ、行事の厳かさや綱の神聖さが豊かに表現されています(写真3・4)。

第14回写真コンテストのテーマは「飛鳥のくらし」です。綱掛神事のような行事のほか、風景や物、作業など、「飛鳥のくらし」にまつわる写真を広く募集します。6月30日(金)まで、みなさまのご応募をお待ちしております。

応募方法などの詳細はこちら

飛鳥川にかかるいなぶち集落のおづな

写真1 稲渕の男綱

道路に鳥居のようにまたいで掛けられるかんじょうなわの写真

写真2 滋賀県東近江市伊庭地区の勧請縄

飛鳥川に架かる橋の上で綱掛神事の準備をする神主さんとミカンとお札をさした竹の棒をたくさん立てかけている女性三人の写真

写真3 第11回写真コンテスト「飛鳥の祭」
正一位 飛鳥祭太政大臣「準備中」 西村充康様

星空を背景に浮かび上がるめづなの写真

写真4 第6回写真コンテスト「ひさかたの天」
従三位 久方天画卿 「変わらぬ宙(そら)」白石博様

2023年04月18日(火曜日)

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