秋期特別展「はぎとり・きりとり・かたどり-大地にきざまれた記憶-」、好評開催中です。
おたのしみポイント1では「はぎとり」の手法を説明しました。
「はぎとり」は、発掘調査の現場の土を「薄く」はがし取る技術なので、基本的には絵画のようなパネル状になります。
しかし、今回展示しているはぎとりの中には様々な凸凹があります。
凸部は、土の中にめり込んでいた部分。はがし取る時に土と一緒に取り外されたものなのです。
たとえば、こちら。
これは坂田寺の発掘調査の現場の壁のはぎとりです。
上のほうの茶色い円形と、下のほうの灰色の直方体のでっぱりが目を引きます。
調査区の壁にささっていたものを、模型で再現したものです。
次はこちら。
人の握りこぶしより大きな石が並んでいます。
これは吉備池廃寺の塔の基壇の断面です。大きな石は、心礎の運搬作業をするための舗装や、基壇土を強くすることを目的に入れられたと考えられています。
そして、展示のエンディングを飾るこちら。
写真では少しわかりにくいのですが、お箸のような木の棒が突き出ています。
これは、藤原京のトイレの土のはぎとり。
突き出た木の棒の用途は...続きは展示室でお楽しみください。
2014年10月30日(木曜日)