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七夕のはなし

年に一度だけ会うことを許された彦星(牽牛)と織姫(織女)の伝説は、古代中国からもたらされました。『万葉集』には、130首を超える七夕の歌が詠まれ、その多くが彦星と織姫のせつない恋を詠んだ歌です。飛鳥時代の歌人・柿本人麻呂が詠んだ歌も多く残されていることから、飛鳥時代には日本にも七夕伝説が伝わっていたと考えられます。

 

“天の川楫(かじ)の音聞こゆ彦星と織女(たなばたつめ)と今夜逢ふらしも” (万葉集 巻10-2029 柿本人麻呂)

 

彦星と織姫の伝説は、手芸が上手な織姫にあやかって裁縫の上達を願う乞巧奠(きこうでん)という行事とともに日本に伝わり、日本古来の棚機津女(たなばたつめ)の神事と合わさって夏の行事として定着したといわれています。

古代中国の伝説では、織姫が橋を渡って彦星に会いに行きますが、平安時代まで夫が妻のもとへ通う慣習があった日本では、彦星が織姫のもとを訪れます。また、七夕を詠んだ和歌には、橋よりも舟が多く登場します。このように、日本風にアレンジされながら現代まで受け継がれてきた七夕の物語。古人の思いを感じながら夏の夜空を見上げてみてはいかがでしょうか。

 

資料館入り口に飾られた大きな笹と七夕飾りの画像 高松塚古墳壁画発見50周年マークも笹に飾られている様子の画像

2022年07月07日(木曜日)

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