2017年、平城宮跡出土木簡が、木簡として初めて国宝に指定されました。それを記念して、収蔵庫に保管されている木簡をイメージしたてぬぐいを作りました。木簡好きの方にはもちろん、木簡をあまり知らない方にも楽しんでいただけるミニブック付きです。
国宝木簡てぬぐいの製作において、こだわったポイントをご紹介します。
その① 奈良文化財研究所 史料研究室が監修
国宝木簡てぬぐいは、奈良文化財研究所 史料研究室の研究員が監修しました。3000点を超える国宝指定木簡の中から、どの木簡をてぬぐいに載せるかという選択をはじめ、その並べ方にいたるまで、研究員のこだわりがたくさん詰まっています。
たとえば、木簡の配置は、おおよそ調査次数や出土遺構ごとにまとめています。難度は高めですが、どの木簡がいつ・どこで見つかったのかわかる人は木簡ツウですね。ちなみに、てぬぐいのセンターには、1961年1月24日に平城宮跡で最初に見つかった木簡と、同じゴミ捨て穴から出土し、奈良時代後半の政治史の一場面を物語る内容から報告書『平城宮木簡一』で第1号の番号を与えられた通称「一号木簡」(またの名を「寺請木簡」)を、並べて配置しています。ご注目ください!!
その② 研究員気分を味わえるデザイン
平城宮跡で初めて木簡が見つかった1961年から、50年以上の歳月を経ての国宝指定。この間に、弱く脆い木簡を後世へ伝えるために、たくさんの人が関わり、地道な作業が続けられてきました。洗浄、記録、調査、保存処理など、さまざまな工程を経て、木簡が大切に保管されているということを知っていただくために、桐のタンスに収納されている木簡をイメージしたデザインを採用しました。
また、てぬぐいでは、上部を断ち切りにすることにより、引き出しをタンスからまさに引き出しているようすを表現しています。ぜひ、木簡を扱う研究員の気分を味わってください。
その③ ここでしかもらえない!ミニブックを同封
同封のミニブックは、てぬぐい購入者の方のみへの限定アイテムです。
おもて面では、木簡が出土してから収蔵庫に保管されるまでの過程を10枚の写真で紹介しています。木簡に関わる作業の舞台裏をお楽しみください。うら面には、てぬぐいに掲載した木簡に書かれている釈文(文字)や木簡の法量(寸法)などを記載しています。
その④ 木簡の詳細解説が、無料ダウンロードできる
てぬぐいに掲載した木簡の釈文(書かれている文字)、意味、内容など、より詳しい情報を知りたい方は、下のボタンからダウンロードしてご覧いただけます。この機会に、木簡からいにしえの奈良の都に思いを馳せてみませんか?
2018年07月01日(日曜日)