ご好評をいただいている奈良文化財研究所(奈文研)・飛鳥資料館のオリジナルグッズですが、実は、奈文研所内でも大人気なんです。
第5回目の今日は、瓦の研究をしている石田由紀子研究員へのインタビューをご紹介します。
石田研究員は、瓦てぬぐい製作時に、清野室長と一緒に軒丸瓦の文様など専門的な部分の監修をしました。
Q. 瓦てぬぐいのオススメポイントはどこですか?
A. 瓦の文様自体は本物に近いけど、どこか手描きのような温かみのある雰囲気がいいと思います。
Q. 瓦てぬぐいの中で、特にお気に入りの瓦はありますか?
A. 私は、檜隈寺の瓦が1番好きです。檜隈寺の瓦は、飛鳥寺などの星組系の文様がベースで、
花びらに火炎のような文様が加えられた、珍しいものです。
ちょっと思い出話になるのですが、私は以前、檜隈寺の発掘調査で完形の火炎文の軒丸瓦を出したことがあるんです。
てぬぐいに載っている檜隈寺の瓦は、7世紀前半のものですが、現在残っている檜隈寺跡は7世紀後半なので、年代が合いません。
おそらくその前身となるお堂に使われていたと考えられます。でも、実はこの瓦が葺かれていた建物はまだ見つかっていないんです。
未発見のお堂の存在を伝えてくれるこの瓦を、とても興味深く感じます。そんなこともあって、檜隈寺の瓦には強い思い入れがあります。
Q. 最初に、瓦てぬぐい製作の話を聞いたときの印象はどうでしたか?
A. 絶対に売れると確信していました(笑)。私自身、てぬぐいが好きで集めていて、瓦をモチーフにしたてぬぐいも実はいくつか持っています。
なので、グッズの話を聞いたときには「私も日本で1番古い飛鳥寺の瓦のてぬぐいが欲しい!」と思いました。
Q. 今回のてぬぐい製作を振り返ってみて、感想を教えてください。
A. 楽しかったです。出来上がったてぬぐいを見て、みんなで作り上げたという感じがしました。
また、過去のデザイン案を見ると、最初は瓦の立体感が出ていなくて実物とのギャップが大きかったのに、
少しの修正で飛躍的にデザインが良くなるポイントがあって、とてもおもしろい経験でした。
てぬぐいと瓦への愛をたくさん語ってくれた石田研究員でした。
瓦てぬぐいは、飛鳥資料館オンラインショップで購入できます。
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2017年06月05日(月曜日)