企画展・特別展

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耳をすますと聞こえる川のせせらぎや、小鳥のさえずり。
集落を歩けば、路地裏で猫が昼寝をし、田んぼではカエルが飛び跳ねます。
のどかな農村の景色が広がる飛鳥は、さまざまないきものの宝庫でもあります。

第9回の写真コンテストでは、「飛鳥のいきもの」がテーマです。
歴史や文化を感じられる飛鳥地域で、動物や、虫、魚などの「いきもの」を写した写真を募集します。

飛鳥に暮らすたくさんのいきものは、飛鳥が都であった時代から現代まで、人々の営みとともに命をつなぎ、歴史を重ねてきました。
いきものの姿を通して、飛鳥の魅力が写し出された写真をお待ちしています。

題材

飛鳥地域の歴史や文化、人々の営みを感じる景観と一緒に「いきもの」を写した写真。
※「いきもの」は、猫や犬などの動物、鳥や昆虫、魚などの生物が対象です。人や植物は、今回のテーマの「いきもの」の対象外とします。

講評

第9回目となる写真コンテスト「飛鳥のいきもの」には、難しいテーマだったにもかかわらず、120名を超える方からの応募がありました。

今回は、いきものの姿から「飛鳥地域の歴史や文化、人々の営み」を感じられる作品であることが、テーマの重要なポイントでした。
特に小さないきものは、まわりの風景をどのように切り取るのかが難しい部分ではありましたが、新たな視点で飛鳥の魅力を引き出してくれた作品がたくさんありました。
また、今回の応募作品に写されたいきものの多様性から、現在も飛鳥に残る豊かな自然も感じることができました。

来年度の第10回写真コンテストのテーマは、「飛鳥の古墳」です。みなさんのご応募お待ちしています。

入選作品

正一位 飛鳥生物太政大臣「地図を読む」 新美耕平 様

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受賞コメント
応募した作品は甘樫丘展望台にある銅板の地図を読んでいたときの一コマです。峰々や旧跡の位置を確かめながら眺め遣っていたところ、一匹の小さなクモが銅板の上にやって来て暫しの間一緒に地図を読む時間を共にしました。全身が鮮やかな黄緑色の、まるで木の実のような美しく可愛らしい姿に見惚れました。後で調べたところサツマノミダマシと言う櫨の木の果実(薩摩の実)に似ていることが由来の名のクモのようでした。網を作る名手らしく、とても美しい蜘蛛の巣を張るそうです。このクモは今頃、飛鳥のどの地にその美しい巣を作ったのでしょうか。

講評
甘樫丘の展望台にある解説板を、斬新な目線で切り取った1枚。ふだん何気なく目にするものが、新鮮な視点で飛鳥の魅力として表現されている点が評価されました。

正二位 飛鳥生物左大臣「奥明日香秋影誘う光かな」北好雄 様

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受賞コメント
お盆過ぎと言えども、まだ真夏の夕暮れでした。今日は、撮る物なしと、あきらめて帰り道の目前に、赤トンボの群れ、飛んでいるスピード速くてむずかしい。そこで得意のフィーリング撮影にした。そんな中の一カットがこの写真です。トンボの羽根の透過光が、写りました。大成功でした。心象表現の作品ですのでタイトルは熟慮しました。

講評
秋の訪れを感じさせる光を、トンボと共にうまく捉えた作品です。飛鳥の穏やかな日々の暮らしを感じさせる点が評価されました。

正二位 飛鳥生物右大臣「本日も平和です」松長まりえ 様

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受賞コメント
この度は正二位にお選びいただき、誠にありがとうございます。この写真は3年前、初めて飛鳥の地を訪れた際に撮影したものです。 レンタサイクルで飛鳥を巡って、遺跡群を堪能し、自転車を返却した帰り道でこちらのおまわりさんと出会うことができました。飛鳥を見守っているおまわりさんが実は旅の安全も見守ってくれていたような気がします。

講評
居眠りをしているかわいらしい柴犬の表情と、交番のたたずまいから、ほのぼのとした飛鳥の日常が伝わってくる1枚です。

        

正三位 飛鳥生物画卿「春の訪れ」橋詰輝己 様

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受賞コメント
冬から春へと移り行く時期、一足早く咲き始める梅花。早朝、飛鳥寺に立ち寄り白梅を撮影していると、鳥(めじろ)も花の匂いに誘われ梅の密を一生懸命に吸い始め、カメラを意識せずに咲いてる花を探している様子を捕らえた作品です。生きている動物・植物すべて春の訪れを待ち望んでいて、春の光を全身で感じ取っている時期の一枚です。

講評
飛鳥寺の境内に咲く梅の木に、メジロがとまり、飛鳥の春の1コマを記録した作品です。「春らしさ」と「飛鳥らしさ」を、うまく捉えた点が評価されました。

正三位 飛鳥生物画卿「見つめ合い」土生脩二 様

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受賞コメント
飛鳥には、なんども訪れ四季折々の風景と自然との出会いを楽しんでいます。このたびの朗報に大変うれしく思っています。田植えの終わったあぜ道で、橘寺を背景に二羽の鳥・カルガモが向かい合い見つめ合っているところを撮ることができとてもラッキーなことでした。わずかな時間でしたが鳥達は何を話し合っていたのか、又なんらかの想いを伝えていたのか気になるところです。この場所は飛鳥京の中心部にあり、いにしえの話しをしていたのかもしれません。歴史ある飛鳥を自然豊かな美しい風景と共にいつまでも残していただきたいと願っております。

講評
田植えが終わったばかりの田んぼの畦に2羽のカモという季節感のある作品です。カモの背景には、瓦葺きの屋根の建物が建ち並び、飛鳥らしい風景がきれいにまとめられています。

正三位 飛鳥生物画卿「飛鳥のいきもの万歳」松田全弘 様

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受賞コメント
本薬師寺は天武の皇后、持統天皇の病気平癒を祈願して建立した寺院として知られている。何時の頃からかは周知していないが跡地周縁部は米の生産調整の一環として休耕水田を利用しホテイアオイが栽培されている。花は8月から9月にかけ涼しげなすみれ色の花が開花し天皇が皇后の病気平癒を願う地として正に相応しい景観を成している。そしてここ数年来るたびに玉鴫の親子に出逢う。まさにこの地が、歴史的背景と共にあすかの地が生きとし生ける物が順応できる風土である事に「飛鳥のいきもの万歳」と賞賛を贈りたい。

講評
ホテイアオイが満開のなか、子育てに励むタマシギの姿がほほえましい1枚です。毎年、ホテイアオイが植え付けられる本薬師寺跡の水田を住処とするいきものの営みが表現されている点が評価されました。

                 

正四位 写真司

  • R14位荒谷譲「白・青さぎの会話」.jpg
    「白・青さぎの会話」荒谷 譲 様
    講評
    かつて歴史の舞台だった場所が、今ではいきものたちの暮らす場所と
    なっていることがわかる、飛鳥ならではの光景を切り取った1枚です。
  • R14位田中嘉宏「同行二人」.jpg
    「同行二人」田中嘉宏 様
    講評
    静寂のなかを歩くシラサギを、秋の飛鳥の風物詩となった棚田の
    彼岸花と一緒に切り取った点が評価されました。畦を歩く1羽の
    シラサギの姿に、視線がひきつけられる作品になっています。
  • R14位登り山優樹『雨もよう」.jpg
    「雨、もよう」登り山優樹 様
    講評
    雨のしずくでぬれたクモの巣と、背景に写る棚田や集落の家々の構図が美しい作品です。人々の生活の傍らに息づく、小さな生命の営みやその美しさも感じさせてくれます。
  • R14位森口好展「旅立つ前に飛鳥川を楽しんでお.jpg
    「旅立つ前に飛鳥川を楽しんでおこう」森口好展 様
    講評
    春の日差しや新緑が美しい水辺で休むカモの姿から、飛鳥の豊かな自然が感じられるみずみずしい作品に仕上がっています。

正五位 若草賞「ちょう」上根空乃 様

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受賞コメント
今回は若草賞という素敵な賞をいただき本当にありがとうございます。写真部の活動として飛鳥へ行き、様々な写真を撮る中、今回は「飛鳥のいきもの」をテーマとした、ちょうの写真を出させていただきました。生き物を撮影するのは、まだ1年生で初心者の私には難しかったのですが、たまたま木にちょうがとまっていたので、ちょうだけではなく、木も大きく入れて撮ってみました。今回のこの賞をきっかけに、また色々な写真を撮り、カメラをたのしみたいなと思います。

講評
木にとまる1匹のチョウ、満開の菩提樹の花、背景に写る飛鳥寺の屋根瓦という飛鳥らしい1コマを切り取った作品です。

応募について

*応募は終了しています
応募締切 2018 年7 月8 日(日)必着
展示期間 2018 年7 月27 日(金)〜 9 月2 日(日) (※月曜休館 ただし8月13日(月)は開館)
来館者投票期間 2018 年7 月27 日(金)〜 8 月19 日(日) (※月曜休館 ただし8月13日(月)は開館
応募作品審査 奈良文化財研究所 写真室、景観研究室、飛鳥資料館 学芸室、写真家 都甲ユウタ氏

協賛/後援

協賛

岡村印刷工業株式会社、コクヨ株式会社、株式会社堀内カラー、NPO法人明日香の未来を創る会、一般財団法人明日香村地域振興公社、両槻会

後援

文化庁、明日香村、朝日新聞社、読売新聞奈良支局、毎日新聞社奈良支局、奈良新聞社、NHK奈良放送局、近畿日本鉄道株式会社

正一位・・・1名 5万円分旅行券

従一位・・・1名 飛鳥資料館オリジナルカメラストラップ
※来館者直接投票最多得票者 

正二位・・・2名 チェキ instax mini90 ネオクラシックブラック

正三位・・・3名 堀内カラー ファインアートプリントクーポン

正四位・・・4名 コクヨ プロフェッショナル写真用紙

正五位(若草賞)・・・1名 コクヨ プロフェッショナル写真用紙
※10代・20代対象の若手部門

            

入賞者全員の副賞

・飛鳥の特産品(明日香の素材まるごとジャム)
・稲渕の棚田で採れた新米
・飛鳥資料館官位
・官位授与証
・写真額装
・展示図録一年分

応募者全員の特典

応募作品を飛鳥資料館で展示!
(基本的に全作品を展示する予定ですが、応募多数の場合は、全作品を展示できない場合もありますので、ご了承ください。)

注意事項

  • A4、四つ切、ワイド四つ切サイズのいずれかにプリントし、飛鳥資料館まで郵送してください。
  • 応募作品は一人1点まで。
  • 応募票は必要事項を記入し、写真の裏にマスキングテープなどで簡単に剥がれるもので貼り付けてください。
  • 応募作品は応募者自身が撮影創作したものに限ります。
  • 応募作品に人物の顔が大きく写る場合は、被写体の許諾を得てください。
  • 過去に写真コンテスト等で入賞・入選した作品は除きます。
  • 応募して頂いた写真の著作権は作者に帰属しますが、無償で自由に使用する権利が当研究所に帰属します。
  • 応募作品は返却できませんので、ご了承ください。
  • 入賞作品につきましては、フィルムもしくはデジタルデータの提供をお願いします。
  • 撮影にあたってはマナーを守り、他人に迷惑をかけないようお願いします。

結果発表について

7月中旬頃までに、飛鳥資料館HP、Facebookで入賞作品を発表します。
入賞者の方へは、飛鳥資料館から直接ご連絡をします。

写真コンテストのよくある質問

写真コンテストに関連して、よくお問い合わせのある質問をまとめましたので、応募の際に参考にしてください。

Q. 1人が応募できる作品の点数は?

A. 1点です。



Q. どこで撮影したらいいの?飛鳥とは?

A. このコンテストでは、飛鳥地域として、明日香村を中心に橿原市・桜井市・高取町などの一部も含めた範囲を想定しております。

 大和三山や奥飛鳥、藤原京も対象にはいります。



Q. 昔撮った写真でもいいの?いつ撮影したらいいの?

A. 過去に撮影された写真でもかまいませんが、ぜひこの機会に、飛鳥を巡って、新しい視点で飛鳥の景色を

 見直してみてはいかがでしょうか?四季折々、朝昼晩、お好きな時間帯に撮影してください。



Q. 受賞作品を選ぶポイントがよくわからないのですが・・・

A. 審査会では、「飛鳥の歴史と文化の表現」「飛鳥の新たな魅力の発見」を重視しています。

 著名な観光地や文化財を撮影した写真ならば、どこかで見たような写真ではなく、

 光の捉え方や撮影視点を工夫してみてはいかがでしょうか?

 観光案内にのらない場所でも、飛鳥地域の人々の営みや歴史への思いが感じられる風景を撮影した写真は、

 当コンテストの意図に沿うものとして高く評価します。

 また、従一位は、来館者投票で選ばれます。来館者の心をつかむインパクトのある作品が好まれるようです。



お問い合わせ

住所 〒634-0102 奈良県高市郡明日香村奥山601
電話番号 (0744)54-3561
FAX番号 (0744)54-3563
E-mail info.shiryokan☆nabunken.go.jp (☆を@に変更してください)