企画展・特別展

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 万葉集にも謡われた畝傍山・耳成山・天香久山。これらは「大和三山」と呼ばれ、神々にもたとえられた山でした。飛鳥時代には藤原京が造営されましたが、その都は大和三山を取り込んだ都市計画であったことが知られ、大和三山が護る都の中央には天皇の宮殿が営まれていました。古より大和の都を守護してきた神の山。そして、現在の大和三山は奈良盆地の名勝として多くの人々に親しまれ、飛鳥・藤原地域の世界遺産登録へ向けた構成資産にも挙げられています。
 そうした大和三山の様々な表情を自由な表現で捉えた写真を募集いたします。

題材

大和三山(畝傍山・耳成山・香久山)のうち一つ以上の山が写った写真

協賛/後援

【副賞協賛】 岡村印刷工業株式会社、金剛株式会社、コクヨファニチャー株式会社、両槻会
【後援】 奈良県、橿原市、桜井市、明日香村、世界遺産「飛鳥・藤原」登録推進協議会 
      朝日新聞社、読売新聞社、奈良新聞社、NHK奈良放送局、NPO明日香の未来を創る会
      大阪芸術大学、 日本写真映像専門学校

講評

 今回で3 回目を迎えました飛鳥資料館の写真コンテストですが、大和三山をテーマとし予想以上に多くの方の210 点の応募がありました。多くの皆様にご応募いただけたことに厚く御礼申し上げます。
−写真の構成−
 「大和三山」というテーマとしてはごくありふれたものですが、ありふれているだけになかなか難しいものです。普段見慣れた大和三山をいかに画面の中で構成させているのかが写真のポイントです。  入選作品も含めて少し気になったのは、画面を構成するに当たってフレーミングを少し気をつけるだけでさらに良くなる作品がいくつかありました。プリントをする段階で若干のトリミングをすればよいのです。しかし、基本的にはデジタルにしろ銀塩にしろトリミングでごまかすのではなく撮影段階で画面を切り取るのが基本です。余計なものがフレームに入っていないか、注意したいところです。
−撮影場所と時間−
 これまでの写真コンテストでも言えることですが、定番の撮影場所となると、似た場所での応募者が多くなりがちです。定番の撮影ポイント/時間ではなく、自分なりに見つけた場所や時間での表現を模索していきたいものです。また、前回までの入選作品とあまりに似通った作品は入賞には選ばれにくいと言えるでしょう。他の応募者の方の作品に目を向けてみるのも大事なことです。
−彩度−
 次に毎回言えることですが、彩度が上がりすぎた応募作品が多く見られます。これは撮影段階でカメラの撮影モードが彩度が上がるような設定になっていることや、出力する際にもプリンター側で彩度が上がるような設定になっているのではないかと思われます。その結果双方の設定が二重に効き、極端に彩度が上がってしまっている可能性があります。  作品のインパクトを強調させたいのはわかりますが、やり過ぎは禁物です。かえって作品の魅力を損なってしまいます。これはデジタルカメラでの撮影が多くなってきてから見受けられます。プリントした作品に今一度冷静に目を向けてみましょう。
−パーンフォーカス−
 パーンフォーカス(ピントが写真の手前から奥まで全てにあっている状態)がダメというわけではありませんが、レンズのボケ味をもう少し利用してはどうでしょう。ボケを利用することで、立体感や遠近感が表現できます。作品の多くにパーンフォーカス状態のものが見受けられます。絞りすぎず、適切な絞り値で撮影することも大切です。しかし、一部の高級コンパクトカメラを除き普通のコンパクトカメラでは構造上 ほとんどがパーンフォーカスになってしまうことも注意してください。このように、カメラの特性や機能をうまく理解することも大事なポイントではないかと思います。
(神々の山 −大和三山のある風景− 審査委員会) 

入選作品

正一位 神々之山写真太政大臣 白石 博様 「サンシュユの咲くころ」

正一位白石博様「サンシュユの咲くころ」の写真
この度は栄えある「正一位 神々之山写真太政大臣」という賞を頂き、驚きと喜びでいっぱいです。今回のテーマは「神々の山」という事で、私が好きな明日香村から望む畝傍山を選びました。撮影当日は朝から雨が降っていました。夕景は駄目だろうと思っていたのですが日没前に雨が止み、 雲の切れ間から夕日が顔を出してくれました。雨上がりのおかげで道や畑などが光り輝き、素晴らしい光景でした。中でも今回の主役・サンシュユが特に光り輝いていました。諦めていたところに出会ったこの素晴らしい光景に嬉しくなり、夢中でシャッターを切ったのを覚えています。今回の受賞を励みに、これからもより一層精進して行きたいと思います。 

従一位 飛鳥之民選写真左大臣 北室 静規様 「古都暮色」

従二位 大和写真大納言 北室 静規様 「古都暮色」

従二位北室静規様「古都暮色」の写真
今回の写真コンテストで、私の作品が多くの皆様に見ていただける機会を得て、 とても嬉しく思っています。 
素晴らしい自然との出合いから入賞作品が生まれました。これからも「出合い」 を大切に、写真を撮り続けて行こうと思っています。

従二位 大和写真大納言  浜田 守様 「雲海の大和三山」

従二位浜田守様「雲海の大和三山」の写真
霧の朝でした。山辺道の丘から大和平野を見たら、非常に珍しい雲海が広がってい ました。大和の青垣に囲まれた雲海の上に大和三山がぽっかり浮かんでいました。あ まりの幸運に夢中でシャッターを切りました。出来あがった写真を見て「これは一生 の宝物」と感動した事を思い出します。神々が鎮める山・・日本の歴史の始まりの 山・・古の恋物語が伝わる山・・大和に住む私達の大好きな「大和三山のある風景」 をこれからも好きなカメラで撮り続けて行きます。

従三位 三山写真卿 山本 明子様 「畝傍山落陽」

従三位山本明子様「畝傍山落陽」の写真
朝日に輝くホテイアオイもきれいですが、夕照に輝くホテイアオイを撮るため日が暮れるのを待っていると この日はラッキーなことに空に変化のある雲があらわれ赤い太陽が畝傍山に沈んでゆくドラマチックな写真を 撮ることができました。もちろん前景にホテイアオイを入れる事を忘れずに、、、苦労したところは露出の差です 空の色がとばないように、そしてホテイアオイが潰れないように注意しました。

従三位 三山写真卿 辻本 博幸様 「藤原京の冬景色」

従三位辻本博幸様「藤原京の冬景色」の写真
地元でも有り春は桜、菜の花、夏は蓮、秋はコスモスの撮影、 冬は、蓮に付いた霜柱など四季特徴のある撮影を楽しんでいます。この日は、一面雪景色 飛鳥方面から藤原京へと撮影していました。蓮の葉に雪が被り遠方には畝傍山が見え 日頃味和へない景色でした。雪帽子をメインに、パンフォーカスになる様絞りを調整し撮影 しました。 今後も、当地をより深く観察し絶好のチャンスに遭遇したいと思います これからも、より一層地元写真を撮影して参ります。

従三位 三山写真卿 岩本 政都様 「大和の夜空にISS」

従三位岩本政都様「大和の夜空にISS」の写真
大和三山の夜空を撮影するため幾度も甘樫丘へ通いましたが、 天候不順に撮影データの間違いなどで失敗を繰り返していました、 二月九日夕暮れ甘樫丘に立った時晴天が広がり国際宇宙ステーションが見え シャッターを切り衛星が東のかなたへ消える迄、暗闇中感動にひたりました、 この思いを観賞に来られた皆さんと共有できれば幸いです。

従五位 写真司

  • 従五位藤岡秀規様「暁の畝傍山」の写真
    藤岡 秀規様 「暁の畝傍山」
  • 従五位岩本孝行様「藤原京の朝日」の写真
    岩本 孝行様 「藤原京の朝日」
  • 従五位北好雄様「晩夏の光」の写真
    北 好雄様 「晩夏の光」
  • 従五位若井敦子様「まほろばの都」の写真
    若井 敦子様 「まほろばの都」
  • 従五位廣瀬未来様「神の道しるべ」の写真
    廣瀬未来様 「神の道しるべ」
 
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