古墳文化の華—藤ノ木古墳—
馬具の保存処理
1400年のあいだ閉じられたままであった藤ノ木古墳から出土した大量の副葬品に対して、奈良文化財研究所では、約10年間におよぶ保存処理をおこなった。
それぞれの材質や構造はX線分析装置などを用いて詳しく調査され、これをもとに、それぞれの遺物に適切な方法がとられた。鞍金具や杏葉などの馬具は、厚い緑色のサビに覆われていたが、銅板の上に金メッキしたものであることがわかった。
当研究所では、高吸水性樹脂に含ませた薬品をサビの表面に反応させて、サビだけを除去する特別な方法を開発し、馬具の表面を傷つけずにオリジナルな金の輝きを取り戻すことに成功した。これにより、古代の金工技術を詳しく研究できるようになった。